RENの益田INAKA行き・輪行鉄道旅<下>台風で苦渋の「大会開催中止」 でも参加者とのふれあいイベントで再確認した自転車の魅力

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 3日目の朝、08:30起床。この日も、雨が窓にぶつかる音がした。テレビの天気予報を見ると、台風はどんどん接近し、雨脚は前日よりも強くなっているようだ。

 嫌な予感が的中…本当に残念ですが、参加する予定だったイベントは中止となってしまったのです。天候不良はどうしようもありません。あぁ…わかっているけれど、ため息が出てしまいます。

雨に濡れる島根県芸術文化センター『グラントワ』の中庭広場。ここが大会のゴール地点となる予定だった雨に濡れる島根県芸術文化センター『グラントワ』の中庭広場。ここが大会のゴール地点となる予定だった

荒天で中止も…何もしない訳にはいかない!

 大会主催者による「開催中止」の決定は、苦渋の決断だったと思います。僕も本当は走りたかったけれど、イベントは大事故が起きてしまってからではもう遅い。ぐっと涙をこらえます。

大会監修を務めた浅田顕エキップアサダ代表大会監修を務めた浅田顕エキップアサダ代表

 走りたいという気持ちは皆同じ。この大会を監修したサイクリングチーム「エキップアサダ」代表の浅田顕監督も、無念そうです。「こんなに自転車に適した場所はあまりないんだよね」と漏らす言葉にも、悔しさが滲んでいました。

 「第2回益田I・NA・KAライド」。島根県益田市を舞台に昨年スタートしたロングライドイベントです。市内には日本で唯一の、ダムが存在しない一級河川「高津川」が流れています。「日本で一番きれいな川」の称号に何度も輝いているこの川の天然鮎は、ブランド産品にもなっています。

 そんな豊かな大自然を舞台にしたこのイベント。25km、100km、160kmと3つのコースが設定され、初心者・家族連れから、バリバリライダーまで、レベルに合わせて出場できます。

 最大の特徴は、「一般公道で100km信号機がないルートを走れる」ということ。全国的に信号が少ない場所はありますが、市街地と山岳部を上手にミックスした場所で100kmのノンストップ走は。僕も経験したことがありません。エキップアサダの浅田監督が絶賛する理由がココにあります。

※資料写真※資料写真
※資料写真

 そして、日本初となる「運用中の飛行場の滑走路をサイクリングする」というコース設定も見逃せない! 毎日旅客機が離発着する、萩・岩見空港の2000m滑走路を走ることができるのです。うおおぉぉ、とっても贅沢ですよ。

 第1回大会に続き、今大会にも県内外からたくさんの参加者が集まっており、また大勢の地元の方々がボランティアとして大会を盛り上げてくれる予定でした。

 それなのに、大会が中止となったため、僕を含め益田に集まった参加者は途方に暮れました…

 「何もしない訳にはいかない!」

 大会スタッフの方々は、このままでは遠方から来たお客さんを“おもてなし”できないということで、急きょ、様々な催しを実施することになりました。

トークショーにポジションチェック、そしてグルメも

浅田顕さんと山崎健一さんによるトークショー浅田顕さんと山崎健一さんによるトークショー

 場所は、島根県芸術文化センター「グラントワ」。粘土を焼いた屋根材「石州瓦」(せきしゅうがわら)で有名なこの地方のシンボル的な建物でもあり、屋根や外壁に大量の石州瓦が使用されています。関東地方ではあまり馴染みのない、赤い瓦をまとった建物はとってもオシャレで、高級感があります。普段はコンサートも開催されるほどの立派な施設。こちらの一部を使うことになりました。

 まずは、エキップアサダの浅田監督と広報&営業担当の山崎健一さんによるトークショー。「役立ち自転車雑学」と銘打って、さまざまなトークが繰り広げられました。海外遠征の苦労話や、飛行機に自転車を載せるときのコツを聴衆に伝授。そして面白かったのが、チーム運営の裏話。皆さん、聞いたことないですよね? 僕も聞き入ってしまいました。

 「遠征でフランスに行ったとき、航空会社にフレームを9本預けて2本折られた」って、そりゃ気軽に飛行機に載せられませんよね…。ちなみに、日本の国内線は他の国よりもていねいに扱ってくれるそうです。しかし用心を怠ってはいけません。「ディレイラーハンガーを外して入れましょうね」とは、浅田監督のお話でした。

グラントワの大ホールホワイエで行なわれたペダリング&ポジションチェック。建物の内部も美しいグラントワの大ホールホワイエで行なわれたペダリング&ポジションチェック。建物の内部も美しい

 そして、特別なイベントになったせいか、オフレコで爆弾発言が飛び出す始末(あぁ、ココでは書けない!)。「浅田さんってこんな発言するんだ…」。ちょっとクール(怖い?)な一面も見えたのでした。プロチームを運営していると、苦労が山積するようです(汗)。

 グラントワ内に自転車を持ち込むことが許されていたので、エキップアサダのインストラクター、アイカワショウさんによるペダリング&ポジションチェックも行われました。プロのチェックは的確で、ずいぶんとポジションが変化した人も。嬉しいサービスですよね。

 その後は、アイカワショウさんを囲んで和気あいあいとした座談会。「楕円チェーンリングについて」の考察は、かなり興味深い。マニアックな意見交換が行われます。

 お腹が減る頃には、エイドステーションで振る舞われる予定だったおにぎりやキュウリ、トマト、柚子シャーベットなどを、地元のボランティア達が振る舞ってくれました。新鮮なのでそのままかぶりつきます。何もつけなくても美味しいのは、地元で採れたてだからこそ。I・NA・KAならでは…に思わずニヤリ。

グラントワに集結した自転車たちグラントワに集結した自転車たち
エキップアサダのインストラクター、アイカワショウさんを囲んでの座談会エキップアサダのインストラクター、アイカワショウさんを囲んでの座談会
当日振る舞われた、たっぷりの野菜当日振る舞われた、たっぷりの野菜

トークでRENのこだわりを披露 イケメンサイクリストになろう!

私・RENもトークショーに参加私・RENもトークショーに参加

 さてさて、僕もイベントに協力させていただくことになりました。僕を含めたトークショーを開催することに!

 タイトルは、「イケメンサイクリストとは」。モデルでサイクリストの私・RENが自転車に乗るときに心がけていることは? 魅せるサイクリストになるにはどうすれば良いのか? 例えば、「信号待ちは自分を見てもらう最高のステージ、信号待ちをカッコいいものにしよう」というお話などをさせていただきました。日頃、雑誌の誌面に載るのと、皆様の前に立つことは全く違いますね…何度お話ししても緊張します。

イケメンは自転車の担ぎ方にもこだわる!イケメンは自転車の担ぎ方にもこだわる!

 自転車で益田を走ることはできなかったけど、参加者の皆さんとお話し出来て、とても楽しかったです。自転車に乗らなくても、サイクリストには共通の話題がたくさんあるのだなと実感したのでした。人と人を繋げてくれる自転車って、いい乗り物ですよね。僕は自転車利用の啓蒙活動を絶対に続けていくぞ、と心に誓った次第です。

 さて、「第2回益田I・NA・KAライド」は残念ながら中止になってしまいましたが、来年の開催に向けて大会事務局は始動したようです。さらにパワーアップした“おもてなし”が期待できるとのこと、楽しみですね! 皆さんと来年の再会を約束し、飛行機で帰路についたのでした。

 ちなみに飛行機だと、羽田まで1時間10分ほどです(笑)。

 島根県益田市へのRENの鉄道&ライドレポートはこれにてお終い。またご期待ください! それでは! RENでした。

 
文 REN(小林廉) / 写真 益田INAKAライド、REN

小林廉小林 廉(こばやし・れん)/REN
数々のCM・雑誌・ファッションショーで活躍するトップモデル。08年より本格的にスポーツサイクルに乗り始める。毎月発行される自転車雑誌に見ない月はないというほどの“乗れるモデル”。日本マウンテンバイク協会公認インストラクター。特技はウィリー(映像を見る)。身長188cm、体重74kg。東京都在住。オフィシャルブログ「RENのすすめ

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