「風を感じて」 生徒が手こぎ自転車を体験 和光市の特別支援学校

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真剣な表情でハンドサイクルに挑戦する生徒=埼玉県立和光特別支援学校真剣な表情でハンドサイクルに挑戦する生徒=埼玉県立和光特別支援学校

 埼玉県和光市広沢の県立和光特別支援学校で10日、体に障害のある生徒たちが、手でこぐ自転車「ハンドサイクル」を体験する特別授業が行われた。地元の町工場が、自社の製品を提供して実現した。普段は車いすを使う生徒たちも、自分の力で風を切って走るスピード感に表情を輝かせていた。

 ハンドサイクルとは、通常の足でこぐ自転車とは違い、手でハンドルを回して動かす3輪の自転車。一般道でも走行可能で、足に障害があっても乗り物を動かす楽しみが味わえる。

 このハンドサイクルは、国内唯一のメーカー「宇賀神(うがじん)溶接工業所」(朝霞市)が製造し、同校に無償で貸与した。同社はもともとステンレス製品や産業用部品を製造していたが、下肢障害のある顧客から相談を受けたことをきっかけに、約2年前からハンドサイクルの製造を開始。普段は車いすで生活している子供たちにもハンドサイクルに乗ることでスピードと風を感じてもらおうと、今回初めての特別授業を企画した。

 授業では、レース用や電動アシスト機能のあるものなど11台のハンドサイクルを用意。体に障害がある中学1、2年の生徒27人が挑戦した。最初はぎこちなかった生徒たちも、徐々にコツをつかみだして快走。中学2年の真田祐梨さん(14)は「すごく楽しい。動かすのに意外と力がいる。毎日乗りたいぐらい」と声を弾ませていた。

真剣な表情でハンドサイクルに挑戦する生徒=埼玉県立和光特別支援学校真剣な表情でハンドサイクルに挑戦する生徒=埼玉県立和光特別支援学校

 1回では物足りず、何種類も乗り比べる生徒もおり、同校の横村博雄校長は「生徒たちの表情が全然違う。乗り物を動かしたいというのは根源的な欲求なのですね」と話す。

 宇賀神溶接工業所の宇賀神一弘社長(42)は「こんなに反応がよくてうれしい」と生徒らの歓声に目を細める。「ハンドサイクルに乗るには普段と違う筋肉を使う。スポーツとしても効果がある」という宇賀神社長。今後も県内の特別支援学校を回り、特別授業を行う予定だ。

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