ツール・ド・北海道2013 第2ステージ山岳に勝負をかけたブリヂストンアンカーのルバ、モニエがワンツーフィニッシュ 総合でも1、2位に浮上

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 ツール・ド・北海道は15日、第2ステージが行われ、終盤の山岳で先頭集団を捕らえたブリヂストンアンカーのトマ・ルバとダミアン・モニエがそのまま逃げ切り、ワンツーフィニッシュを決めた。ルバとモニエは個人総合成績でも1、2位に立った。

ワンツーフィニッシュを挙げたブリヂストンアンカーのトマ・ルバとダミアン・モニエ ワンツーフィニッシュを挙げたブリヂストンアンカーのトマ・ルバとダミアン・モニエ<br />

 第2ステージは、第1ステージと同じ「ニセコグラン・ヒラフ」スキー場をスタート/ゴール地点とするが、積丹半島を北に向かい、神恵内で折り返す132kmのコース設定。市街地も通過するが、コースの大半はアップダウンに富んでいる。

第2ステージ コースプロフィール(ルートラボ)

 朝から強い雨が降り続くなか、選手たちは雨宿りをしながらスタートに備えた。第1ステージで優勝し、緑色のリーダージャージを着用するのはレオナルド・ピニツォット(チームNIPPO・デローザ)。前日のレース後は嬉しさから笑顔が絶えなかったが、ジャージを守る立場になったこの日は、朝から緊張感を漂わせる。

屋根の下で雨を避けながらスタートを待つ選手たち。1日中強い雨が降り続いた屋根の下で雨を避けながらスタートを待つ選手たち。1日中強い雨が降り続いた

 レースは序盤にジョシュア・プリート(オーストラリア、バジェット・フォークリフト)が単独でアタックを成功させる。そこに中村誠(宇都宮ブリッツェン)、阿部嵩之(チームUKYO)、ジウェン・ロウ(OCBCシンガポール)、コルバ・スペラーノハムの竹之内悠とアーロン・クレマが合流し、6選手の先頭集団が神恵内への海岸線沿いでメーン集団からタイム差を奪っていく。

雨のなかで単独で逃げるジョシュア・プリート(オーストラリア、バジェット・フォークリフト)雨のなかで単独で逃げるジョシュア・プリート(オーストラリア、バジェット・フォークリフト)
海岸線沿いのコースで逃げる中村誠(宇都宮ブリッツェン)ら6選手海岸線沿いのコースで逃げる中村誠(宇都宮ブリッツェン)ら6選手

 神恵内での折り返し地点を過ぎて後半に差し掛かった直後、メーン集団で落車が起こり、大勢の選手が巻き込まれた。総合首位のピニツォットも落車して遅れてしまう。レースリーダーが遅れたことで、自転車レースの暗黙のルールから集団はスローダウンし、ピニツォットの復帰を待った。そのため先頭と集団との差は大きく開き、残り約40kmのホットスポット通過時は約7分にまで広がった。

先頭を追うためメーン集団をペースアップさせるチームNIPPO・デローザとマトリックスパワータグ先頭を追うためメーン集団をペースアップさせるチームNIPPO・デローザとマトリックスパワータグ

 先頭集団内で個人総合成績の最高位はジョシュア・プリートで、総合1位のピニツォットとの差は1分18秒。ピニツォットを擁するチームNIPPO・デローザと、総合2位のガルシア・ヴィセンテを擁するマトリックスがメーン集団をコントロールしてペースアップを図るが、その一方でチーム全員が総合10位以内にいるブリヂストンアンカーはまだ動かない。

 山岳が始まると先頭集団はバラけ出し、最初から逃げ続けるジョシュア・プリート、阿部嵩之、アーロン・クレマの3選手だけとなった。山頂の山岳ポイントは阿部嵩之が先頭で通過。この日のコースで折り返し点となった神恵内が生まれ故郷という阿部が、ここまでの山岳ポイントをすべてトップ通過し、最終ステージを待たず山岳賞を確定させた。

山岳賞ジャージを着て先頭集団を走る阿部嵩之(チームUKYO)。生まれ故郷を走ったこの日、最終ステージを待たず山岳賞を確定させた山岳賞ジャージを着て先頭集団を走る阿部嵩之(チームUKYO)。生まれ故郷を走ったこの日、最終ステージを待たず山岳賞を確定させた

 メーン集団でも、山岳に入ると勝負をかけた激しいアタックが繰り返され、ブリヂストンアンカーのトマ・ルバとダミアン・モニエが集団を振り切って先頭グループへの追走を開始する。リーダーのピニツォットは落車で負ったケガもあり、チームNIPPO・デローザが一丸となって前を追うも届かない。

 ブリヂストンアンカーの2選手は残り5kmを切って先頭を捕らえると、そのままの勢いでフィニッシュラインに飛び込み、ワンツーフィニッシュ。前日の悔しさを晴らす勝利となった。ピニツォットは1分9秒ほど遅れてゴール。グリーンジャージはルバの手に渡り、総合2位にはモニエが浮上した。

ステージ上位3選手の表彰台。左から2位のダミアン・モニエ、1位のトマ・ルバ、3位アーロン・クレマーステージ上位3選手の表彰台。左から2位のダミアン・モニエ、1位のトマ・ルバ、3位アーロン・クレマー

 ブリヂストンアンカーの水谷監督は、「(残り40kmで)7分差には正直焦ったけど、最後の上りがキツいのは良く知っていた。そこが勝負どころになると踏んでいたので、早くから前を追う動きには加わらず、自分たちのタイミングを待った。選手たちも『ギリギリで追いつけた』と言う危ない展開ではあったけれど、今日は勝つための作戦を練っていて、自分たちにとって完璧なレースになった」とコメントした。

 第1ステージでは敗れたものの総合成績で有利な布陣を築き、第2ステージで結果につなげたブリヂストンアンカー。しかし、この日の落車でエースの1人である清水都貴がリタイアしており、最終・第3ステージもまだまだ油断はできない。

リーダージャージを失うピニツォットリーダージャージを失うピニツォット

 リーダージャージを明け渡したチームNIPPO・デローザの大門宏監督は、「肝心なのは最終ステージ。総合での逆転を狙う多くのチームが攻撃を仕掛けるはずなので、ブリヂストンアンカーには厳しいレースになると思う。自分たちはストレスなく、明日のステージに挑むことができるし、総合逆転のチャンスは多いにあると思う」と意気込んでいる。

 16日の最終ステージは、「ニセコグラン・ヒラフ」スキー場をスタートして小樽市の望洋サッカー場前にゴールする116km。距離は短いが登坂区間が多く、ゴールも細い道を回り込んで上る特殊なレイアウトだ。天気予報は引き続き雨。ステージ優勝、そして個人総合優勝を狙うチャンスは、多くの選手にある。

(レポート・写真 田中苑子)

第2ステージ結果
1 トマ・ルバ(ブリヂストンアンカー) 3:18’12”
2 ダミアン・モニエ(ブリヂストンアンカー) +6
3 アーロン・クレマー(コルバ・スペラーノハム) +15
4 ジョシュア・プリート(チームバジェットフォークリフツ) +23
5 阿部嵩之(チームUKYO) +35
6 西村大輝(シマノレーシング) +1’04”

個人総合成績
1 トマ・ルバ(ブリヂストンアンカー) 7:54’42”
2 ダミアン・モニエ(ブリヂストンアンカー) +14
3 レオナルド・ピ二ツォット(チームNIPPO・デローザ) +52
4 ヴィセンテ・ガルシア(マトリックスパワータグ) +58″
5 ホセ・ヴィセンテ(チームUKYO) +1’04”
6 ジョン・アンダーソン(バジェット・フォークリフツ) +1’13”

個人総合ポイント賞
1 トマ・ルバ(ブリヂストンアンカー) 34 pts
2 レオナルド・ピ二ツォット(チームNIPPO・デローザ) 34 pts
3 ダミアン・モニエ(ブリヂストンアンカー) 28 pts

個人総合山岳賞
1 阿部嵩之(チームUKYO) 20 pts
2 カール・エヴァンス(チームバジェットフォークリフツ) 8 pts
3 池部壮太(マトリックスパワータグ) 6 pts

チーム総合
1 ブリヂストンアンカー 23:45’49”
2 チームNIPPO・デローザ +1’04”
3 チームジェットフォークリフツ +3’24”

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