ブエルタ・ア・エスパーニャ2013 第12ステージアルカンシェルのジルベールが今シーズン初勝利 集団スプリントでボアッソンハーゲンを差し切る

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 ブエルタ・ア・エスパーニャは5日、第12ステージが行われ、世界チャンピオンのアルカンシェルジャージをまとったフィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム)が、エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング)をスプリントで下して優勝。ジルベールにとって今シーズン初勝利となった。

第12ステージは世界チャンピオンのジルベールが今季初勝利第12ステージは世界チャンピオンのジルベールが今季初勝利

 この日のコースはマエリャから地中海沿いの都市タラゴナへ向かう164.2km。ピレネーの山岳エリアへ突入する前の、カタルーニャ地方2連戦の初日となった。90.5km地点で3級山岳を越え、海岸線の139km地点で第1スプリントポイント、149.2km地点で第2スプリントポイントを立て続けにこなすレイアウトだ。

逃げグループを積極的に牽いたセドリック・ピノー逃げグループを積極的に牽いたセドリック・ピノー

 レースは序盤、ロマン・ザングル(ベルギー、コフィディス ソリューションズクレジッツ)、ファブリシオ・フェラーリ(ウルグアイ、カハ ルラル)、セドリック・ピノー(フランス、FDJ.FR)の3人が逃げグループを形成。メーン集団は特に追う素振りも見せず、距離7.5km、平均勾配3.6%の3級山岳コレット峠を淡々とクリアした。この時点で先頭の3人との差は4分30秒差ほど。

 峠を越え、残り60km付近からメーン集団は追走態勢へ。ところが、残り50kmを過ぎて小さな街に差しかかると、家の間を抜ける細い道で後続が詰まってマキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ プロチーム)が落車。このため集団は“待ち”の態勢を見せて追走のペースをいったんゆるめ、逃げる3人は救われた形に。

 ただしその後、イグリンスキーが再び合流したところでメーン集団は高速化。下り基調の区間では一時、時速70kmまでペースアップし、残り33kmを過ぎると先頭と集団の差は2分を切った

炎天下を走るプロトン炎天下を走るプロトン

 上空のヘリコプターが海岸線の映像を捉えるころには、差はいよいよ1分に。それでも先頭3人は粘り、第1スプリントポイントをピノー、フェラーリ、ザングルの順で通過した。

 しかしメーン集団はベルキンが積極的に牽引し、海岸線の道をスピードアップ。残り19kmで先頭3人を吸収した。第2スプリントポイントは、総合7位のイヴァン・バッソ(イタリア、キャノンデール プロサイクリング)が意欲的に飛び出して先頭通過。続いて総合2位のニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ)、キャメロン・ワーフ(オーストラリア、キャノンデール プロサイクリング)と続いた。

 ここでトニー・マルティン(ドイツ、オメガファルマ・クイックステップ)がアタックし、一気に12秒ほど先行。補給ジェルを摂って逃げ切りを試みた。これに危機感を募らせた集団は、ジルベールを擁するBMCレーシングチームが率いて一列棒状に。残り10kmを前にマルティンを無事吸収したが、そのまま先頭のポジション取りが激化し、時速60kmを超えるスピードで最終局面へ向かった。

 残り4km手前で総合6位のドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル ラモンディアル )にパンクが発生。通常、ゴール手前3kmまでのアクシデントにはタイム差なしの救済措置が取られるが、今回も例外的に同様の措置が適用された。

表彰台に立つジルベール表彰台に立つジルベール

 ラスト2km過ぎのヘアピンカーブをクリアすると、いよいよゆるい上り基調のゴール前ストレートへなだれ込んだ。残り150mでボアッソンハーゲンがアタックをかけたが、ジルベールが驚異的なスピードで追い上げ、最後は差し切って勝利した。

 今月末のロード世界選手権を目前に、アルカンシェルの存在感を示したジルベール。しかし実は、今シーズン初めての勝利だった。

少女にサインをするニバリ少女にサインをするニバリ

 ゴール直後にテレビカメラを向けられると、サムアップとともに満面の笑顔を見せたジルベール。インタビューでは勝利の喜びを表すとともに、「家族がカタルーニャ地方にいるので特別な日だった。ラスト20kmで危険回避のために先頭10位以内のポジションにい続けたのは大変だったが、おかげでリスクはなく走ることができたよ」と家族やチームメートに感謝の気持ちを表した。

 カタルーニャ地方出身のホアキン・ロドリゲス、フアンアントニオ・フレチャ、ダヴィド・デラクルスらは目立った活躍をできず、総合上位勢にも変動はなかった。

(文 柄沢亜希/写真 砂田弓弦)

第12ステージ結果
1 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム) 4時間3分44秒
2 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング) +0秒
3 マクシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、ランプレ・メリダ) +0秒
4 ルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ チーム) +0秒
5 ジャンニ・メールスマン(ベルギー、オメガファルマ・クイックステップ) +0秒
6 フランチェスコ・ラスカ(イタリア、カハ ルラル) +0秒
7 スティーヴ・シェネル(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) +0秒
8 レイナールト・イョンスファンレンスブルフ(南アフリカ、チーム アルゴス・シマノ) +0秒
9 アントニー・ルー(フランス、FDJ.FR) +0秒
10 ザッカリー・デンプスター(オーストラリア、ネットアップ・エンデューラ) +0秒

個人総合(マイヨロホ)
1 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) 45時間26分6秒
2 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) +31秒
3 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +46秒
4 クリストファー・ホーナー(アメリカ、レイディオシャック・レオパード) +46秒
5 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ チーム) +2分33秒
6 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) +2分44秒
7 イヴァン・バッソ(イタリア、キャノンデール プロサイクリング) +2分52秒
8 ティボー・ピノ(フランス、FDJ.FR) +3分35秒
9 ラファル・マイカ(ポーランド、チーム サクソ・ティンコフ) +3分46秒
10 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム) +3分56秒

ポイント賞(プントス)
1 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム) 97 pts
2 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 90 pts
3 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) 89 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 クリストファー・ホーナー(アメリカ、レイディオシャック・レオパード) 18 pts
2 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) 15 pts
3 レオポルド・ケニッグ(チェコ、ネットアップ・エンデューラ) 12 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) 7 pts
2 クリストファー・ホーナー(アメリカ、レイディオシャック・レオパード) 12 pts
3 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 13 pts

チーム総合
1 アスタナ プロチーム 135時間30分45秒
2 チーム サクソ・ティンコフ +33秒
3 モビスター チーム +3分07秒

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