ブエルタ・ア・エスパーニャ2013 第9ステージ絶好調ダニエル・モレーノが激坂を駆け上がりステージ2勝目 自身初のマイヨロホも獲得

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 ブエルタ・ア・エスパーニャは1日、第9ステージが行われ、残り1kmからの激坂勝負を制したダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム)が今大会2勝目を挙げた。総合でもニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ)を上回り、総合首位のマイヨロホを獲得した。

今大会2勝目を挙げたモレノ今大会2勝目を挙げたモレノ

 アンテケラからバルデペニャス・デ・ハエンまでの163.7kmで行われる山岳ステージ。細かいアップダウンは比較的多いが、山岳ポイントとして設定されたのは残り22kmから始まる2級山岳のみ。登坂距離6.2km、平均勾配5.8%と、それほど難易度の高くない上りを越えると、ゴール1kmまでは下り基調。そして最後の1kmで、勝負どころとなる平均勾配10%、最大26%超の激坂が登場する。

観客にサインをする前日の勝者ケニッグ観客にサインをする前日の勝者ケニッグ

 スタート直後にルーク・ロウ(イギリス、スカイ プロサイクリング)、ジョニー・ホーヘルランド(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)がアタックを決め、これにロイド・モンドリー(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル )、フランシスコハビエル・アラメンディア(スペイン、カハ ルラル)、アントニー・ルー(フランス、FDJ.FR)が合流し、5人の逃げ集団を形成する。

 メーン集団は、クラシックレースを得意とするフィリップ・ジルベール(ベルギー)を勝たせたいBMCレーシングチームが先頭を牽引。逃げ集団とのタイム差は最大でも5分台と、あまり離れ過ぎないようコントロールした。さらに早い段階で逃げ集団と差を詰めていき、2級山岳までに全員を吸収した。

集団の中で走るリーダーのロッシュ集団の中で走るリーダーのロッシュ

 逃げが捕まると、2級山岳の上り口でアメツ・チュルカ(スペイン、カハ ルラル)が抜け出し、単独先頭に立った。それに対し、ロベルト・キセルロウスキー(クロアチア、レイディオシャック・レオパード)がアタックしてチュルカをパスするが、さらにそれをエドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング)が追い抜き、山頂を1位通過。持ち味のひとつである独走力を活かし、ハイペースで下っていく。

 上りではモビスター チームが集団のペースをコントロールしたが、下りに入るとカチューシャ チームが前方に出てペースアップ。ボアッソンハーゲンは15kmほど逃げたが、吸収されてしまう。カチューシャのハイスピードな下りによって、集団はこの時点で40人弱に絞られていた。

後ろを振り返るステージ2位のバルベルデ後ろを振り返るステージ2位のバルベルデ

 いよいよ迎えた最後の激坂。今ステージの優勝候補とされる選手で、最初に飛び出したのがモレーノだった。この早めの仕掛けに対して反応できたのは、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)、そしてモレーノのチームメートであるホアキン・ロドリゲス(スペイン)の2人。ロドリゲスはバルベルデの後方に付き、カチューシャ有利の状況を作り出した。

 バルベルデが追い上げられないなか、モレーノは快調に激坂を攻略。危なげない独走で、今大会ステージ2勝目を挙げた。後続はバルベルデ、ロドリゲスが4秒遅れの2、3位でゴール。モレーノと17秒差で総合首位だったロッシュは8秒遅れでゴールしたが、1位のボーナスタイム10秒も含め、1秒差でリーダーの座を譲ることになってしまった。

ゴールして大会スタッフに押されるバッソゴールして大会スタッフに押されるバッソ

 ゴールラインの先も坂になっているため、疲弊した選手たちはその場でストップ。ゴール地点は、選手とその背中を押して移動させるスタッフで大混雑となった。

 モレーノは通算でブエルタ3勝目。これで、自身初となるグランツールのリーダージャージに袖を通すことになった。ロドリゲスとのダブルエース体制で、頂上ゴールの多い今大会の総合争いを、うまく展開していけそうだ。

リーダーとなったモレノリーダーとなったモレノ

 また、連日の上りゴールで、多くの総合上位勢が数十秒単位でタイムを失っている。次の第10ステージは、休息日を前にした超級山頂ゴール。さらに大きく総合順位が動くことになりそうだ。

(文 平澤尚威/写真 砂田弓弦)

第9ステージ結果
1 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム) 4時間18分57秒
2 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +4秒
3 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ チーム) +4秒
4 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) +8秒
5 サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +8秒
6 リナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) +8秒
7 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) +8秒
8 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム) +13秒
9 ワレン・バルギル(フランス、チーム アルゴス・シマノ) +13秒
10 イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +15秒

個人総合(マイヨロホ)
1 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム) 35時間58分34秒
2 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) +1秒
3 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) +19秒
4 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +22秒
5 クリストファー・ホーナー(アメリカ、レイディオシャック・レオパード) +28秒
6 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ チーム) +56秒
7 レオポルド・ケニッグ(チェコ、ネットアップ・エンデューラ) +1分9秒
8 アイマル・スベルディア(スペイン、レイディオシャック・レオパード) +1分10秒
9 リゴベルト・ウラン(コロンビア、スカイ プロサイクリング) +1分22秒
10 イヴァン・サンタロミータ(イタリア、BMCレーシングチーム) +1分25秒

ポイント賞(プントス)
1 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム) 93 pts
2 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) 68 pts
3 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 65 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) 15 pts
2 レオポルド・ケニッグ(チェコ、ネットアップ・エンデューラ) 12 pts
3 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム) 12 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム) 5 pts
2 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) 5 pts
3 レオポルド・ケニッグ(チェコ、ネットアップ・エンデューラ) 16 pts

チーム総合
1 モビスター チーム 107時間0分10秒
2 チーム サクソ・ティンコフ +16秒
3 レイディオシャック・レオパード +32秒

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