ブエルタ・ア・エスパーニャ2013 第8ステージグランツール初出場のケニッグがネットアップに勝利をもたらす 総合首位にはロッシュが浮上

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 ブエルタ・ア・エスパーニャは31日、第8ステージが行われ、山頂ゴールに向けてアタックを決めたレオポルド・ケニッグ(チェコ、ネットアップ・エンデューラ)が、グランツール初優勝を挙げた。個人総合ではニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ)が首位に浮上。一方で、サクソ・ティンコフのチームメート、ロマン・クロイツィゲル(チェコ)は大きく遅れ、上位争いから後退した。

ステージ優勝したケニッグステージ優勝したケニッグ

 この日から山岳ステージ3連戦。その初戦は、ヘレス・デ・ラ・フロンテラからエステポナ/アルト・デ・ペニャス・ブランカスまでの166.6kmで、1級山岳の山頂ゴールとなる。最後の上りは登坂距離は14.5km、平均勾配6.6%。上りの前半は12.5%の急勾配のあとに緩急のある区間となり、その後は6~9%の勾配が続くレイアウトになっている。

最後の上りのファン最後の上りのファン

 逃げ集団は13人で形成され、この中で最も総合順位が高いのは2分57秒秒遅れのドミニク・ネルツ(ドイツ、BMCレーシングチーム)。一時は45秒遅れの11位につけるバルトス・フザルスキー(ポーランド、ネットアップ・エンデューラ)もこの逃げに入ったが、途中でメーン集団に戻ることになってしまう。これを受け、ネットアップ・エンデューラがメーン集団をコントロールすることとなった。

3位でゴールし、リーダーに就いたロッシュ3位でゴールし、リーダーに就いたロッシュ

 残り20kmで、キャノンデール プロサイクリングが集団前方へ。ゴールの1級山岳に向けて、逃げ集団をハイスピードで追撃し、約1分差で上りに入った。この上り坂で逃げ集団は徐々に人数が減っていき、ネルツを含む3人が先頭に残った。

 追撃するメーン集団はレイディオシャック・レオパード勢が牽引。ここでクロイツィゲル、バウケ・モレマ(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム)が遅れ、総合上位を狙うエースが思わぬところでタイムを失うことになった。

 残り5kmでようやくメーン集団が逃げを吸収。ここからイゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)がアタックし、20秒以上のリードを奪う。少し遅れてクリストファー・ホーナー(アメリカ、レイディオシャック・レオパード)がアタックし、ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム)、イヴァン・バッソ(イタリア、キャノンデール プロサイクリング)らも反応。ペースが上がったことで、集団の人数は徐々に絞られていった。

バルベルデとロドリゲスは同タイムでゴールバルベルデとロドリゲスは同タイムでゴール
16位でゴールし、総合4位に転落したニバリ16位でゴールし、総合4位に転落したニバリ

 その後、一旦落ち着いた集団から、まずケニッグがアタック。さらにバッソ、ロッシュ、ティボー・ピノ(フランス、FDJ.FR)、ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム)、バルト・デクレルク(ベルギー、ロット・ベリソル)の5人が続いた。バッソは得意の緩斜面を活かし、今大会初めてと言っていいほどの力強い走りで前を走るアントンとケニッグを追っていく。

 ケニッグは残り1kmでアントンをパスするが、後方からは、バッソを先頭に追走の5人が追い上げる。残り200mからはダニエル・モレーノが持ち味のパンチ力を武器にスプリントを開始。トップにギリギリのところまで迫るが、なんとかケニッグが振り切ってゴールに飛び込んだ。

総合リーダーの座についたロッシュ総合リーダーの座についたロッシュ

 ネットアップ・エンデューラのエースを務めるケニッグは、第2ステージの山頂ゴールでも4位に入り、存在感を見せていた。今回は見事にアタックを決め、グランツールのステージ初優勝を挙げた。しかもこれは、チームにとってもグランツール初勝利。レース中盤でメーン集団をコントロールしたチームメートの働きに応えてみせた。

 メーン集団の先頭はアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)とホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ チーム)の2人で、19秒遅れのゴール。ニバリは27秒遅れでゴールし、総合リーダーの座をロッシュに明け渡した。また、途中で遅れたクロイツィゲルは5分27秒遅れ、モレマは2分33秒遅れでのゴールとなり、ツール・ド・フランスで活躍した2人が順位を大きく下げた。他にも、数十秒、あるいは数分遅れてゴールする総合系の選手も多く、総合上位を狙える選手が少しずつ絞られてきた。

(文 平澤尚威/写真 砂田弓弦)

第8ステージ結果
1 レオポルド・ケニッグ(チェコ、ネットアップ・エンデューラ) 4時間9分46秒
2 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム) +1秒
3 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) +5秒
4 ティボー・ピノ(フランス、FDJ.FR) +5秒
5 イヴァン・バッソ(イタリア、キャノンデール プロサイクリング) +5秒
6 バルト・デクレルク(ベルギー、ロット・ベリソル) +8秒
7 イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +13秒
8 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +19秒
9 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ チーム) +19秒
10 リゴベルト・ウラン(コロンビア、スカイ プロサイクリング) +23秒

個人総合(マイヨロホ)
1 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) 31時間39分30秒
2 クリストファー・ホーナー(アメリカ、レイディオシャック・レオパード) +17秒
3 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム) +17秒
4 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) +18秒
5 レオポルド・ケニッグ(チェコ、ネットアップ・エンデューラ) +29秒
6 アイマル・スベルディア(スペイン、レイディオシャック・レオパード) +30秒
7 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +31秒
8 リゴベルト・ウラン(コロンビア、スカイ プロサイクリング) +42秒
9 ラファル・マイカ(ポーランド、チーム サクソ・ティンコフ) +52秒
10 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ チーム) +1分3秒

ポイント賞(プントス)
1 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム) 68 pts
2 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) 54 pts
3 マイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 53 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) 15 pts
2 レオポルド・ケニッグ(チェコ、ネットアップ・エンデューラ) 12 pts
3 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム) 12 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) 4 pts
2 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム) 7 pts
3 レオポルド・ケニッグ(チェコ、ネットアップ・エンデューラ) 13 pts

チーム総合
1 チーム サクソ・ティンコフ 94時間1分21秒
2 レイディオシャック・レオパード +13秒
3 モビスター チーム +58秒

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