ルートは自由、「自己満足だけどステータス」24時間以内! 大阪-東京550kmを自転車で走破「キャノンボール」…絶対条件は交通ルール順守

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 近年のサイクリングブームの高まりとともに、自転車で東京-大阪間の約550キロを24時間以内に走破する「キャノンボール」が愛好家の間で話題になっている。米大陸横断のカーレースを描いた大ヒット映画のタイトルにちなみ、数年前に一人の愛好家がインターネット掲示板上で挑戦を表明したことが発祥とされる。映画と違って交通ルール順守が鉄則といい、達成者たちも「法律やルールを守って挑戦してほしい」と呼びかけている。

タイムは22時間34分

 「達成した瞬間は充実感でいっぱい。1日走り続けた疲れも吹っ飛びました」
昨年10月6日午後10時35分ごろ、1台の自転車が東京・日本橋に到着した。サイクルジャージーにヘルメット姿の名古屋大3年、石井瑞樹さん(21)。6日午前0時ごろに大阪・梅田を出発し、22時間34分で約550kmを走り抜いた。

 キャノンボールは平成18年ごろ、愛好家がネット上の掲示板で「東京-大阪間を1日で走る」と書き込んだことが始まりとされる。その後、挑戦者が次々と現れ、現在は走行ルートなどを紹介するサイトやブログが確認できるだけでも10個以上開設されている。

 キャノンボールは、道路交通法を絶対に守るのが鉄則だ。国道1号の東京・日本橋-大阪・梅田新道交差点間を走行。どちらから出発してもよく、スタートとゴール地点さえ守ればルートは自由―が基本ルールとされている。

最大の難関は「箱根峠」

 石井さんは大学時代にサイクリング部に入部して自転車競技を始め、部の力試しの基準だった名古屋-東京間も走行。自信をつけていた2年のとき、友人からキャノンボールのことを聞き、「自分はまだまだだと衝撃を受けた。絶対に挑戦してやろうと思った」。

 迎えた当日。最もつらかったのはスタートから170kmを超えて名古屋市内に入ってからで「体力の消耗から眠くて仕方なかった。気持ちが折れかけた」。しかし適度に休憩し、その後は国道1号沿いを快調に飛ばした。最大の難関といわれる静岡、神奈川両県にまたがる箱根峠もクリア。制限時間より約1時間半も早くゴールした。

 「ただの自己満足だけど、僕たちには一種のステータスです。安全運転で法律を守り、無事に完走することが一番大事。今度は違うルートのキャノンボールや海外でも走りたい」と石井さん。

挑戦者は120人超

 挑戦者は年々増加しており、複数のサイトの書き込みによると、これまでの挑戦者は120人以上だが、達成者は20人程度。信号無視など法律やルールを守らない挑戦者を実際に見たという報告もあり、サイト管理人らは交通安全を訴える一方、余裕を持って走れるように訓練を積んでからの挑戦を勧めている。

 全国約2万人の愛好家でつくる公益財団法人「日本サイクリング協会」の小林博事務局次長は、交通安全の観点からキャノンボール人気を歓迎していないという。ただ、挑戦者に対しては「無謀で悪質な運転が増えると自転車が道路から締め出されてしまう。自分たちの首を絞めないよう交通ルールだけは絶対に守ってほしい」と呼びかける。

(MSN産経ニュースwestより)

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