ブエルタ・ア・エスパーニャ2013 第2ステージニコラ・ロッシュがついにグランツール初勝利 山頂ゴールでエナオ、サムエル・サンチェスらエースが失速

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 ブエルタ・ア・エスパーニャは25日、第2ステージが行われ、山頂ゴールに向けて残り1.5kmから飛び出した4人での競り合いを制し、ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ)がグランツール初優勝を果たした。総合首位のマイヨロホは、ヤネズ・ブライコヴィッチ(スロベニア、アスタナ プロチーム)から同じアスタナのヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア)に移った。また、セルジオルイス・エナオ(コロンビア、スカイ プロサイクリング)やサムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)ら有力チームのエースが遅れる波乱が起こった。

最後の上りでブレーキがかかったエナオ最後の上りでブレーキがかかったエナオ

 第1ステージのチームタイムトライアルに続いて早くも1級山岳の山頂ゴールが登場。コースはスペイン北西部、大西洋岸のポンテベドラからアルト・ド・モンテ・ダ・グロバまでの177.7kmで行われた。残り11kmから始まる1級山岳は、平均勾配5.6%ながら、上りの序盤とゴール前1kmからの勾配が厳しくなるレイアウト。2日目にして、総合順位がどのように動くのかに注目が集まった。

エスケープしたラスムッセンら3名の選手エスケープしたラスムッセンら3名の選手

 今大会最初の逃げに乗ったのは、レース開始直後に飛び出したフランシスコハビエル・アラメンディア(スペイン、カハ ルラル)、アレックス・ラスムッセン(デンマーク、ガーミン・シャープ)、グレゴリー・ヘンダーソン(ニュージーランド、ロット・ベリソル)の3人。メーン集団は、総合リーダーを擁するアスタナがゆっくりしたペースでコントロールし、タイム差は最大で約13分に広がった。

1日でリーダーの座を降りたブライコヴィッチ1日でリーダーの座を降りたブライコヴィッチ

 残り距離が少なくなってくると、逃げとの差を詰める気配のないアスタナにしびれを切らし、他のチームが集団前方に選手を送り込み始めた。すると、13分あった差はみるみる縮まり、残り11kmの1級山岳に入るころには、1分30秒差まで接近。逃げの3人は、上りの序盤でメーン集団に吸収されてしまった。

 上りではモビスター チームが集団をコントロールし、ハイペースを維持。ここで、今シーズン限りで解散となるエウスカルテル・エウスカディのエースとしてブエルタに臨んだサムエル・サンチェス(スペイン)が集団からちぎれてしまう。さらには、スカイ プロサイクリングのエース、セルジオルイス・エナオ(コロンビア)も集団から脱落していった。

集団からアタックするケニッグ集団からアタックするケニッグ

 モビスターがコントロールしたまま迎えた残り1.5km、レオポルド・ケニッグ(チェコ、ネットアップ・エンデューラ)がアタック。これに対して、ロッシュ、ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム)、ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル ラモンディアル )の3人が反応した。ケーニッヒと合流すると、ポッツォヴィーヴォが先に仕掛けるが、残り400mでロッシュが加速。モレノの追走を振り切り、ステージ優勝を飾った。

 ロッシュの父、ステファン・ロッシュは1987年にツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアで総合優勝、世界選手権でも優勝し、トリプルクラウンを達成した名選手。自身も総合力があり、グランツールでの活躍を期待されてきたが、これまで思うような結果は残せなかった。昨シーズンまで所属していたアージェードゥーゼル ラモンディアルではエースを務めてきたが、サクソ・ティンコフではアシスト寄りのポジションに。その状況でつかんだ今シーズン初勝利は、グランツールでのステージ優勝だった。

ゴール直前のバルベルデとニバリゴール直前のバルベルデとニバリ

 メーン集団は先頭から14秒遅れでゴールしたが、人数は20人程度に絞られたため、多くの選手がタイムを失った。ブライコヴィッチが遅れたため、優勝候補のニバリが総合首位に浮上。第2ステージにして早くもマイヨロホに袖を通すこととなった。途中で遅れたエナオ、サムエル・サンチェスらは、2分41秒遅れでゴール。これにより、スカイとエウスカルテルはエースを変更する可能性が高そうだ。開幕直後の山頂ゴールは、エース級の選手が脱落する波乱の展開を生み出した。

第2ステージ結果
1 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) 4時間37分9秒
2 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム) + 2秒
3 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) + 6秒
4 レオポルド・ケニッグ(チェコ、ネットアップ・エンデューラ) + 11秒
5 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) + 12秒
6 ディエーゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・メリダ) + 12秒
7 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ チーム) + 12秒
8 イヴァン・バッソ(イタリア、キャノンデール プロサイクリング) + 14秒
9 バウケ・モレマ(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) + 14秒
10 リゴベルト・ウラン(コロンビア、スカイ プロサイクリング) + 14秒

個人総合(マイヨロホ)
1 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) 5時間7分22秒
2 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) + 8秒
3 アイマル・スベルディア(スペイン、レイディオシャック・レオパード) + 10秒
4 クリストファー・ホーナー(アメリカ、レイディオシャック・レオパード) + 10秒
5 ロベルト・キセルロウスキー(クロアチア、レイディオシャック・レオパード) + 10秒
6 リゴベルト・ウラン(コロンビア、スカイ プロサイクリング) + 22秒
7 ベン・ヘルマンス(ベルギー、レイディオシャック・レオパード) + 27秒
8 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) + 27秒
9 ラファル・マイカ(ポーランド、チーム サクソ・ティンコフ) + 32秒
10 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、チーム サクソ・ティンコフ) + 32秒

ポイント賞(プントス)
1 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) 25 pts
2 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム) 20 pts
3 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) 16 pts

山岳賞(モンターニャ)
1 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) 10 pts
2 ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ チーム) 6 pts
3 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) 4 pts

複合賞(コンビナーダ)
1 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) 4 pts
2 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 20 pts
3 レオポルド・ケニッグ(チェコ、ネットアップ・エンデューラ) 20 pts

チーム総合
1 レイディオシャック・レオパード 14時間22分18秒
2 チーム サクソ・ティンコフ + 8秒
3 ネットアップ・エンデューラ + 46秒

(文 平澤尚威/写真 砂田弓弦)

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