Jプロツアー第10戦 みやだクリテリウム逃げからのマッチスプリントを制した入部正太朗がJプロツアー初勝利 好調シマノが“連勝”を飾る

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 国内最高峰のロードレースシリーズ「Jプロツアー」の第10戦となる「第5回JBCFみやだクリテリウム」が8月18日、長野県宮田村で開催された。シリーズランキング上位を占めるチームUKYOがレースの流れを作る中、名門・シマノレーシングが狙い澄ましたように入部正太朗を逃げグループへ送り込み、勝利に導いた。

表彰台で笑顔を見せる(左から)2位の飯野智行、優勝の入部正太朗、3位の阿部‎嵩之表彰台で笑顔を見せる(左から)2位の飯野智行、優勝の入部正太朗、3位の阿部‎嵩之

 レースは予選が2組行われ、各上位25人が決勝へ進出。1周3.2kmのコースは水田の周りに設定され、前半は緩やかな下り基調、中盤に1分ほどで上りきる坂があり、後半は緩やかな上り基調となる。コーナーはすべて直角コーナーだ。決勝は10周で32kmと、Jプロツアーレースとしては短い距離のため、レースは序盤から激しい動きになることが予想された。

 予選はUKYO、ブリッツェン、シマノレーシングを中心とした強豪チームが余裕を持って決勝へ駒を進めた。風は涼しいものの、一日を通して厳しい日差しが選手たちの体力を奪った。

P1決勝のスタート前。上位選手が前列を固めるP1決勝のスタート前。上位選手が前列を固める
現在ルビーレッドジャージを着るトリビオ(中央)をはじめ、今回も必勝態勢で臨むチームUKYO現在ルビーレッドジャージを着るトリビオ(中央)をはじめ、今回も必勝態勢で臨むチームUKYO

 決勝レースでは、序盤からチームUKYOがハイペースの展開に持ち込んだ。UKYOの面々が先頭付近を固めた1周目は、大集団が縦に長く伸び、集団後方の選手たちを苦しめた。毎周回、遅れる選手が絶えず出てくるのがこのみやだの特徴でもある。

 まもなく4人の逃げが発生。鈴木譲(シマノレーシング)、飯野智行(宇都宮ブリッツェン)、安原大貴(マトリックスパワータグ)、阿部嵩之(チームUKYO)が集団からアドバンテージを得た。

32kmと短い距離のレース。序盤から激しい展開となった32kmと短い距離のレース。序盤から激しい展開となった
序盤の4人の逃げグループ序盤の4人の逃げグループ

 5秒ほどの差がついたが、メーン集団はキャノンデール・チャンピオンシステムの山本和弘、遠藤績穂らを中心にペースアップし、集団はひとつに戻る。同時に入部がカウンターアタックを仕掛けるが、これも吸収されてしまう。

 一度振り出しに戻ったかと思われたタイミングで嶌田義明(チームUKYO)が単独での飛び出しに成功。このあたりからメーン集団は大きく分裂し始め、メンバーが絞られていった。

中盤、単独で飛び出した嶌田義明(チームUKYO)中盤、単独で飛び出した嶌田義明(チームUKYO)
シマノレーシングは派手さはなかったが常に良い動きを見せた。先頭は畑中勇介シマノレーシングは派手さはなかったが常に良い動きを見せた。先頭は畑中勇介
3人の逃げ。阿部‎嵩之(チームUKYO)の強力な牽引が目立つ3人の逃げ。阿部‎嵩之(チームUKYO)の強力な牽引が目立つ

 6周目で嶌田は集団に捕まってしまうが、見計らったようにチームメイトの阿部がアタックを決める。それに飯野、入部が追随し、3人のエスケープが形成された。レース後の入部によると、「チームメイトがうまく立ち回ってくれていたので、スムーズに逃げに加わることができた」という。

15秒ほどの差を付けて逃げ続ける3人15秒ほどの差を付けて逃げ続ける3人

 前戦の石川ロードで優勝している阿部、ヒルクライム能力の高い飯野の強力な牽引によって、集団のとタイム差は一気に15秒ほどに広がる。

 逃げ切りの難しいみやだクリテリウムだけに、吸収も予想されたが、集団は思ったようにペースが上がらず、逃げとの差を詰められないままレースは最終周回に突入した。

 コース唯一の上り区間を過ぎた頃、阿部が徐々に遅れ始めてしまう。スプリント勝負を避けるべく飯野がペースアップをはかるが、入部も食らいついて離れず最後のストレートへと突入する。

最終周回、阿部‎が遅れる。スプリント力に優る入部を引き離そうと飯野が攻撃に出る最終周回、阿部‎が遅れる。スプリント力に優る入部を引き離そうと飯野が攻撃に出る

 レース後に「逃げ切ることは厳しいけれど、スプリント勝負で飯野選手と阿部選手に勝つ自信はあった」と語った入部、最後は余裕をもって飯野をパスしてゴールラインへ飛び込んだ。プロ2年目の入部は、Jプロツアー初勝利だ。

前方のホセビセンテ・トリビオ(チームUKYO)と、それを追う鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)が集団の上位でゴールした前方のホセビセンテ・トリビオ(チームUKYO)と、それを追う鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)が集団の上位でゴールした、

 すぐ後に迫ったメーン集団は20人ほどに人数を減らしながら、集団スプリントでゴールラインを割る。先頭は鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)、続いてシリーズ戦総合リーダーの証であるルビーレッドジャージを着るホセビセンテ・トリビオ(チームUKYO)、中村誠(宇都宮ブリッツェン)、小室雅成(イナーメ信濃山形)、山下貴宏(チームUKYO)と続いた。

 今季は若手主体のチーム構成となり、シーズン前半は結果を出せなかったシマノレーシングだが、全日本選手権(6月23日)後のJプロツアー後半戦はこれで3戦中2勝。前戦の石川ロードは海外遠征で不出場だったため、実質2連勝となった。

Jプロツアー初優勝の入部を祝福する2人Jプロツアー初優勝の入部を祝福する2人
女子は豊岡英子が優勝。パナソニックレディースが1-2フィニッシュを飾った女子は豊岡英子が優勝。パナソニックレディースが1-2フィニッシュを飾った

P1結果
1 入部正太朗(シマノレーシング) 48分46秒
2 飯野智行(宇都宮ブリッツェン) +1秒
3 阿部嵩之(チームUKYO) +3秒
4 鈴木真理(宇都宮ブリッツェン) +23秒
5 ホセビセンテ・トリビオ(チームUKYO)
6 中村誠(宇都宮ブリッツェン) +24秒
7 小室雅成(イナーメ信濃山形)
8 山下貴宏(チームUKYO)
9 吉田隼人(シマノレーシング)
10 小坂光(那須ブラーゼン)

F結果
1 豊岡英子(パナソニックレディース) 35分38秒
2 坂口聖香(パナソニックレディース) +0秒
3 西加南子(LUMINARIA)

Y結果
1 岡篤志(キャノンデール・チャンピオンシステム) 29分56秒
2 小野寺玲(ブラウ・ブリッツェン) +2秒
3 雨澤毅明(那須ブラーゼン) +3秒

(写真・文 高橋真吾)

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