ツール・ド・フランス2013 第19ステージ冷静に展開を読んだコスタが逃げ切りの2勝目 フルーム、コンタドールは集団ゴール

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 ツール・ド・フランスは19日、第19ステージが行われ、終盤の1級山岳で抜け出したルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター チーム)が今大会2勝目となるステージ優勝を果たした。総合上位陣は一団でゴールし、総合順位・タイムともに変動なくステージを終えた。

雨の中を独走するルイ・コスタ雨の中を独走するルイ・コスタ

 今年のツールの大きな山場、アルプス3連戦の2日目。ブール・ドワザンからル・グラン・ボルナンまでの204.5kmのコースは、前半に2つの超級山岳、後半に2級1つ、1級2つの山岳ポイントをクリアしての下りゴール。山岳賞の逆転を目論む選手や、総合争いから遅れをとる選手たちの積極的な走りが期待された。

プロトンの中でたんたんと走るマイヨ・ジョーヌのクリストファー・フルーム プロトンの中でたんたんと走るマイヨ・ジョーヌのクリストファー・フルーム
この日も積極的に動いたライダー・ヘシェダルこの日も積極的に動いたガーミン・シャープのエース、ライダー・ヘシェダル

 スタート直後から逃げ狙いのアタックが頻発し、早い段階で容認された。最初の超級山岳、ル・グランドン峠の入口でライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ)、ホン・イサギレ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)が抜けだし、頂上はヘシェダルが先頭で通過。最大で41選手の大所帯となった追走集団では、前日の第18ステージ優勝のクリストフ・リブロン(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル)が先頭で頂上を通過した。

 グランドン峠の下りで追走集団から抜け出したピエール・ローラン(フランス、チーム ヨーロッパカー)が、2つ目の超級山岳マドレーヌ峠の途中でヘシェダルに合流。イザギレは遅れ、2人が協調体制をとりながら快調にペースを刻む。山岳賞の逆転を狙うローランは、問題なく山岳ポイントをトップで通過。

山岳ポイント狙って飛び出したピエール・ローラン 山岳ポイント狙って飛び出したピエール・ローラン<br />

 129.5kmの中間スプリントポイントを通過し、後半の山岳ポイントへと向かう2人。ここまで先頭交代を繰り返してきたが、2級山岳タミエ峠の上りでヘシェダルが遅れ始める。その後はローランの独り旅となり、タミエ峠、続く1級山岳レビーヌ峠をトップ通過。山岳賞争いでトップのクリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング)に1ポイント差まで迫ることに成功した。

 しかし、そのローランに異変が発生。レビーヌ峠通過後の下りで左脚がたびたび痙攣に見舞われ、ペダリングに力が入らない。この日最後の1級山岳ラ・クロワ・フリ峠に入るまでトップを走り続けたが、追走集団から抜け出した選手たちに次々とかわされてしまう。

 最終的に20人弱まで絞られた追走集団は、ラ・クロワ・フリ峠入口でのダニエル・ナバロ(スペイン、コフィディス ソリューションズクレジッツ)のアタックをきっかけに活性化。ゴールまで残り20kmを目前にコスタがアタックを成功させ、そのままローランをパスすると独走態勢を築き上げる。

今大会2勝目を挙げたルイ・コスタ今大会2勝目を挙げたルイ・コスタ

 頂上をトップ通過し、ゴールに向かってダウンヒル。雨が強まり、路面が濡れた状況ながらも、悪コンディションを得意とするだけあって、快調にリードを保つ。残り1kmで勝利を確信すると、チームカーに乗るスタッフと握手。最後は力強いガッツポーズでゴールラインを通過した。

 後続は、チーム総合優勝を目指すレイディオシャック・レオパード勢が奮闘。アンドレアス・クレーデン(ドイツ)、ヤン・バークランツ(ベルギー)が2位、3位と続き、逆転に望みをつないだ。

 一方、総合争いの動きに注目が集まったメーン集団は逃げを容認して以降、10分以上の差を与えて静かに展開。マドレーヌ峠通過後、スカイ プロサイクリングに代わってチーム サクソ・ティンコフが集団牽引を担った。

レース終盤でプロトンを牽引するサクソ・ティンコフのトレイン レース終盤でプロトンを牽引するサクソ・ティンコフのトレイン<br />

 その状態はラ・クロワ・フリ峠まで続いたが、総合のジャンプアップを目指すアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)とジョン・ガドレ(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル )のアタックをきっかけに集団がペースアップ。頂上手前では総合4位のホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ チーム)、総合3位のナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム)が立て続けにアタックを繰り出すが、いずれも総合上位陣はしっかりとチェックした。

協力しあって走るロマン・クロイツィゲル(右)とアルベルト・コンタドール協力しあって走るロマン・クロイツィゲル(右)とアルベルト・コンタドール

 下りでも大きな動きはなく、上りで遅れた選手たちが集団復帰するなどして、ほぼ一団となってゴールした。マイヨジョーヌのフルームも、前日のハンガーノックの影響を感じさせず、無事にゴールした。

 ステージを終え、フルームと総合2位のアルベルト・コンタドール(スペイン、チーム サクソ・ティンコフ)とのタイム差5分11秒は変わらず。コンタドール、キンタナ、ロマン・クロイツィゲル(チェコ、チーム サクソ・ティンコフ)、ロドリゲスの総合2位から5位までが47秒差にひしめき合っており、残り2ステージは総合表彰台をかけた争いにも注目が集まる。また、この日ステージ5位に入ったダニエル・ナバロ(スペイン、コフィディス ソリューションズクレジッツ)が総合8位に順位を上げた。

 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー)は、29分52秒遅れの133位でゴール。総合では100位につけている。

(文 福光俊介/写真 砂田弓弦)

第18ステージ結果
1 ルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター チーム) 5時間59分1秒
2 アンドレアス・クレーデン(ドイツ、レイディオシャック・レオパード) +48秒
3 ヤン・バークランツ(ベルギー、レイディオシャック・レオパード) +1分44秒
4 アレクサンドル・ジュニエ(フランス、FDJ.FR) +1分52秒
5 ダニエル・ナバロ(スペイン、コフィディス ソリューションズクレジッツ) +1分55 秒
6 バルト・デクレルク(ベルギー、ロット・ベリソル) +1分58秒
7 ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +2分3秒
8 アレッサンドロ・デマルキ(イタリア、キャノンデール プロサイクリング) +2分5秒
9 ミケル・ニエベ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +2分16秒
10 ルーベン・プラサ(スペイン、モビスター チーム) +2分44秒
133 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +29分52秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1クリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング) 61時間11分43秒
2 アルベルト・コンタドール(スペイン、チーム サクソ・ティンコフ) +5分11秒
3 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +5分32秒
4 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、チーム サクソ・ティンコフ) +5分44秒
5 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ チーム) +5分58秒
6 バウケ・モレマ(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +8分58秒
7 ヤコブ・フルサング(デンマーク、チーム ヨーロッパカー) +9分33秒
8 ダニエル・ナバロ(スペイン、コフィディス ソリューションズクレジッツ) +12分33秒
9 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +14分56秒
10ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +16分08秒
100 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +2時間37分39秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング) 380 pts
2 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ) 278 pts
3 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル) 227 pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング) 104 pts
2 ピエール・ローラン(フランス、チーム ヨーロッパカー) 103 pts
3 ミケル・ニエベ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) 98 pts

新人賞(マイヨブラン)
1 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) 77時間15分32秒
2 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +10分36秒
3 アンドルー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ) +10分52秒

チーム総合
1 チーム サクソ・ティンコフ 230時間46分35秒
2 レイディオシャック・レオパード +3分39秒
3 アージェードゥーゼル ラモンディアル +7分37秒

敢闘賞
ピエール・ローラン(フランス、チーム ヨーロッパカー)

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