ツール・ド・フランス2013 第17ステージフルームがTT優勝でリードを広げる コンタドールが総合2位浮上

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 ツール・ド・フランスは17日、第17ステージの個人タイムトライアルが行われ、個人総合首位のクリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング)がステージを制して、2位以下とのリードを広げた。フルームと9秒差で2位に入ったアルベルト・コンタドール(スペイン、チーム サクソ・ティンコフ)が、総合でも2位に浮上している。

前半出遅れたが後半追い込んでトップタイムを出したフルーム前半出遅れたが後半追い込んでトップタイムを出したフルーム

 この日はアンブリュンからショルジュに至る32kmのレースで、今大会2回目の個人TT。最初の個人TTが平坦基調だったのに対し、2つの丘越えのアップ&ダウンコースとなる。コースはスタート直後から上りになり、平均勾配が約6%の丘を2つ越え、下り切ってゴールする。ペース配分だけでなく、機材の選択も重要になる。

 ここまで連日晴天に恵まれていた今年のツールだが、この日はレース中盤過ぎに、一時的に雨が降る天気となった。

無理せずステージ160位で走ったカヴェンディッシュ無理せずステージ160位で走ったカヴェンディッシュ
サガンは5分58秒遅れの91位とまずまずの走りサガンは5分58秒遅れの91位とまずまずの走り

 レースは179人が順にスタート。62番目スタートのゴルカ・イサギレ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)が最初に53分台のタイムを出すと、125番目にスタートしたティージェイ・ヴァンガードレン(アメリカ、BMCレーシングチーム)がそれを約30秒上回るトップタイム。これがしばらく破られないまま、終盤の総合上位陣のスタートを迎えた。雨はほぼ上がり、路面も乾いたことで、好タイムが予想される。

 トップタイムをまず更新したのは、総合で15位まで順位を落としていたアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)だ。ヴァンガードレンを1分21秒も上回る、52分3秒のタイムを叩き出し、意地を見せる。

意地の走りを見せたロドリゲス、ステージ3位こちらも意地の走りを見せたロドリゲス、ステージ3位

 続いてこれを上回ってきたのが、総合7位に付けるホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ チーム)だ。序盤からトップタイムを更新し続けて、最後は51分43秒でゴールした。

 ここまで好タイムを記録する選手は、最初ノーマルバイクでスタートし、2つ目の丘の頂上でバイクを交換、最後の下りをTTバイクで走るという選択が多い。

 いよいよ総合トップ3、コンタドール、バウケ・モレマ(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム)、そしてフルームが順にスタートしていく。コンタドールはノーマルバイクにDHバーアタッチメントを付け、さらに最初からディスクホイールまで履く気合いの入れようだ。

 上りでは軽快なダンシングで走るコンタドールに対し、DHバーを握り淡々とシッティングでペダリングをするフルームが対照的。最初のチェックポイントでは、コンタドールがフルームを2秒上回るトップタイム。遅れたのはモレマで、この時点でコンタドールから約1分差となり、総合2位の座が危うくなる。

力を振り絞って走るコンタドール力を振り絞って走るコンタドール
タイムを大きく失ったモレマタイムを大きく失ったモレマ

 第2・第3の中間チェックポイントもトップタイムを出したコンタドールは、バイク交換をしないで最後の下りに突入。対するフルームは、第3チェックポイントの直前でTTバイクに交換し、コンタドールから11秒遅れで通過する。ゴールまでの下り区間で、この選択の違いがどう影響するか。モレマはこの時点で2分近く遅れ、総合表彰台も怪しくなってきた。

 そしてゴール地点、コンタドールは第3チェックポイントで6秒上回っていたロドリゲスのタイムを、わずかに1秒更新するゴールタイム。トップタイムは出したものの、最後の下りではやはりタイムロスがあった。対するフルームは、下りに有利な長身と、TTバイクのエアロ効果でグングン加速し、コンタドールを追いつめる。

 結局、ゴール地点ではフルームがコンタドールを9秒逆転し、今大会3勝目となるステージ優勝を飾った。敗れたが健闘したコンタドールは、翌日のラルプ・デュエズ対決を前に、ついに総合2位に浮上。最大の山場での逆転にかける。

ステージ4位で総合でも3位となったクロイツィゲルステージ4位で総合でも3位となったクロイツィゲル
キンタナはステージ6位で新人賞を堅守キンタナはステージ6位で新人賞を堅守

 大きくタイムを失ったモレマは総合4位にまで後退。ステージ4位のロマン・クロイツィゲル(チェコ、チーム サクソ・ティンコフ)が総合3位となっている。

 84番目にスタートした新城幸也(チーム ヨーロッパカー)は、トップから7分17秒遅れの153位でゴール。総合では98位に付けている。

(文 米山一輝/写真 砂田弓弦)

第17ステージ結果
1 クリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング) 51分33秒
2 アルベルト・コンタドール(スペイン、チーム サクソ・ティンコフ) +9秒
3 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ チーム) +10秒
4 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、チーム サクソ・ティンコフ) +23秒
5 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +30秒
6 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +1分11秒
7 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +1分33秒
8 ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ プロチーム) +1分34秒
9 アンドルー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ) +1分41秒
10 ティージェイ・ヴァンガードレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) +1分51秒
153 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +7分17秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング) 66時間7分9秒
2 アルベルト・コンタドール(スペイン、チーム サクソ・ティンコフ) +4分34秒
3 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、チーム サクソ・ティンコフ) +4分51秒
4 バウケ・モレマ(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +6分23秒
5 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +6分58秒
6 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ チーム) +7分21秒
7 ローレンス・テンダム(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +8分23秒
8 ヤコブ・フルサング(デンマーク、アスタナ プロチーム) +8分56秒
9 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +11分10秒
98 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +1時間55分45秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング) 377 pts
2 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ) 278 pts
3 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル) 223 pts
4 マルセル・キッテル(ドイツ、チーム アルゴス・シマノ) 177 pts
5 アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー、カチューシャ チーム) 157 pts
6 ホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスター チーム) 145 pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング) 88 pts
2 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) 69 pts
3 ミケル・ニエベ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) 53 pts
4 ピエール・ローラン(フランス、チーム ヨーロッパカー) 51 pts
5 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ チーム) 35 pts
6 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、チーム サクソ・ティンコフ) 28 pts

新人賞(マイヨブラン)
1 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) 66時間14分7秒
2 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +4分12秒
3 アンドルー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ) +8分15秒

チーム総合
1 チーム サクソ・ティンコフ 197時間41分19秒
2 レイディオシャック・レオパード +1分22秒
3 アージェードゥーゼル ラモンディアル +8分14秒

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