エウスカルテルチーム インサイドリポート2013<5>平地ステージでまさかのタイムロス それでも山へ行けば、光明が差し始めた!

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 エウスカルテルチームの得意とするところ、それは山岳ステージだ。アルプスステージで本領を発揮するべく、平地ステージでは落車や怪我のないよう、平穏かつ無事に終わってくれることがチームとしての願いだ。

 第13ステージ。秋のクラシックレース「パリ~トゥール」で有名な街、トゥールをスタート。酪農地帯をほぼ一直線に進む平地ステージだ。こんな時は、これまでのステージと同様に、序盤4、5人逃げてゴール手前で吸収。そんな単調なレースだろうと思われていた。

 しかし、レースが展開していくと、その予想は見事に裏切られる。集団は分断され、エウスカルテルチームは、後方グループ。ここで差が開いては、アントンやニエベが目標としている、総合トップ10入りが危うくなる。必死に前を追うエウスカルテルの選手たち。だが、彼らの不得手な横風が追い上げるスピードをみるみる奪っていった。

ちょっとした隙に前を逃し、歯を食いしばり全力で前を追う選手たちちょっとした隙に前を逃し、歯を食いしばり全力で前を追う選手たち

 結果は、エースアントンが9分弱のタイムロス。まさかの結果だ。レース監督のアルバロは「選手はすごく、がっかりしていたよ」と残念そう。

 しかし、両拳を胸まで上げて、力強くこう続けた。でも、我々にはアルプスがあるじゃないか。だから元気出していこう!」

 第14ステージ。チームとしては、丘陵地帯を得意とするイサギレ選手を逃げグループに送りたかった。しかしながら、ここでも乗り遅れてしまった。挽回しようと、チームメイトは集団の先頭を引き、前を走るグループの吸収を試みた。昨日のステージ同様、集団を牽引するエウスカルテルチーム。この日も残念ながら差は縮まらなかった。ジェネラルマネージャーのイゴールは「18人逃げていたら無理だよね」と、肩をすくめた。

まさかの遅れ。ゴール後のアントン選手の表情まさかの遅れ。ゴール後のアントン選手の表情
名峰モン・ヴァントゥーに駆けつけたバスク応援団。ニエベがいい走りをみせた名峰モン・ヴァントゥーに駆けつけたバスク応援団。ニエベがいい走りをみせた

 第15ステージ。名峰モン・ヴァントゥー。エースのアントンにかわり、調子の良いニエベが果敢な走り。チームはこの日の祝杯を信じていた。結果は区間3位。それでも、次点ながら山岳賞ジャージを獲った。

 いよいよ残り一週間。うまく切り替えて「アルプスで悲願の一勝を!」それがチームの目標だ。

崖は蟻地獄のよう。風光明媚な景色と裏腹に、急峻な登坂が選手を苦しめた崖は蟻地獄のよう。風光明媚な景色と裏腹に、急峻な登坂が選手を苦しめた

和田やずか和田やずか(わだ・やずか)
1997年よりフリーランスで写真を撮り始め、一般誌や広告などのほか、自転車関係の写真を多く手がける。ツール・ド・フランス出場のプロチーム「エウスカルテル・エウスカディ」(スペイン)に帯同するのは今年で6回目。レース以外に選手が見せる表情や舞台裏などを写す。

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