クローズアップおしゃれも、出逢いも、風を切るのも大好き! サイクリング親善大使・宇井愛美さんインタビュー
日本サイクリング協会(JCA)の初代「サイクリング親善大使」を務めているタレントの宇井愛美さん(25)。5月にはニューヨークのサイクリングイベントに参加し、日米の自転車交流を深めてきた。「競技ではなく、おしゃれや旅の友として付き合っていきたい」という宇井さんに、自転車の楽しみ方やこだわりを語ってもらった。
愛車は真っ白な「SOMA」

子供のころから一輪車が得意で、プロフィールに特技として記載するほどだった宇井さん。自転車はもっぱら“ママチャリ派”だったが、2年前、旅の雑誌の企画で自転車に乗った際に「(車輪が)1つから2つになるだけだよ」と気軽に誘われ、スポーツサイクルをオーダーすることになった。
選んだのは、米サンフランシスコの自転車ブランド「SOMA」のミキストフレーム。トップチューブが斜めに長く伸びた、クラシカルでお洒落なフレームだ。TANGE製クロモリチューブを採用しており、ダブルシフトレバーといったアンティークなパーツが映える。落ち着いた配色やロゴマークもおしゃれだ。

白いフレームがまぶしい愛車について、宇井さんは「ハンドルのグリップ部とサドルを“ボルドー”に揃えるなど、フレーム以外の色にもこだわりました。どちらも革製なので、使い込むにつれて落ち着いた色味になりました」と目を細める。スポーティーな性能とシックな雰囲気を両立しているセンスが、いかにも宇井さんらしい。
先日も取材で郊外を走ってきたばかり。今回の撮影では、ちょっとした汚れを気にしていたが、それはサイクリングを楽しんでいる証拠だ。
次の愛車にはコンパクトな小径ホイール車を検討しているという。「持ち運びが楽にできるので、自転車の旅をますます楽しめそう」と夢を膨らませている。
ニューヨークで「親善大使」デビュー


今年4月にJCAの「サイクリング親善大使」に任命され、5月にはさっそく「バイク・ニューヨーク」に参加してきた。4万台近くのバイクがマンハッタン中を思い思いに走るビッグイベントだ。
実際に走ってみると、「マンハッタンは、それぞれのエリアに違った側面があって面白かった」という。セントラルパークでは緑の中でアップダウンを楽しむことができた。広く開放的な大通りでは、みんなで一緒に走る醍醐味を味わった。「いろんな楽しみ方を1日で体験してしまいました」と目を輝かせた。
イベントには多くの女性も参加し、サイクリングを楽しんでいた。「日本でも女性がサイクリングを楽しめる環境が整えばいいな」と宇井さん。
ただ、東京の道は「自転車走行には危険だ」と感じているという。歩道を避けて車道を走ろうとしても、路上駐車に阻まれてまっすぐに走れない。駐輪スペースも、ニューヨークに比べ圧倒的に少ないことに気づいた。「カフェに入ってちょっとおしゃべりしたい、という女性にとって、お店の前に自転車を置く場所があるかないかは意外に重要なんです」と訴える。
ゆっくりのんびり自転車旅

これまでに自転車で走った思い出の場所をたずねると、真っ先に石垣島を挙げた。およそ80kmの道のりを2日間かけて周ったという。「自転車で旅をする魅力は、季節を肌で感じられたり、新しい風景を楽しんだりできること。人とのふれあいも欠かせません」。石垣島では、のんびり走り、出逢った人たちと会話を楽しむなど、時間がゆったりと流れる沖縄ならではの過ごし方を満喫できたという。
一方で、自転車で風を切る爽快感も大好きという。ロードバイクにも乗ったことがあり、「長距離を走るのにすばらしく適している。チームウェアをばっちりきめなくとも、気負わないスタイルでチャレンジしてみたい」と話す。
実は、自転車以外にマラソンも趣味にしている宇井さん。東京マラソンを完走したこともある本格派だ。ただ、マラソンには体力づくりやコンディショニングを重視して取り組みサイクリングは「競技ではなく楽しむことに徹している」という。自転車は「おしゃれや旅の友」とする気負いのない付き合い方が宇井さん流だ。
今後もサイクリング親善大使として、JCAの主催イベントである「信越五高原ロングライド」(9月8、9日)や「東京シティサイクリング」(9月23日)への参加を予定している。
宇井愛美(うい・まなみ)
ファッションモデル、そしてタレントとして雑誌やテレビなどで幅広く活躍。2012年4月より、日本サイクリング協会のサイクリング親善大使を務めている。愛称は「宇井ちゃん」。趣味はサイクリング、マラソン、映画鑑賞、スポーツ観戦など。千葉県出身。