ツール・ド・フランス2013 第10ステージピュアスプリンターの真っ向勝負をキッテルが制圧 ステージ2勝目を挙げる

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 ツール・ド・フランスは9日、サン・ジルダ・デ・ボワからサン・マロまでの197kmで第10ステージが行われ、集団スプリントを制したマルセル・キッテル(ドイツ、チーム アルゴス・シマノ)が今大会2勝目を挙げた。総合首位のクリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング)はタイム差なしでゴールし、マイヨジョーヌをキープ。新城幸也(チーム ヨーロッパカー)はメカトラブルで集団から脱落し、169位でのゴールとなった。

キッテルがグライペルを破って今大会2勝目を達成キッテルがグライペルを破って今大会2勝目を達成
スタートにあるヴィラージュと呼ばれるエリアで見かける道化師スタートにあるヴィラージュと呼ばれるエリアで見かける道化師

 休養日明けで迎えた平坦ステージ。細かい起伏が延々と続くが、唯一の山岳ポイントは距離1kmで平均勾配4.2%という4級のみ。スプリンターが脱落するような上りはないため、各チームともスプリント勝負に挑んだ。残り約23kmで海沿いに出るため、スプリントに向け高速化したプロトンに強風が吹き付ければ、集団から遅れる選手も出てきそうな難しいコースレイアウトだ。

 レースは序盤から安定した展開に。スタート直後、ジェローム・クザン(フランス、チーム ヨーロッパカー)、フアンホセ・オロス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)、ルイス・マテ(スペイン、コフィディス ソリューションズクレジッツ)、リーウ・ウェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)、ジュリアン・シモン(フランス、ソジャサン)の5人が逃げに乗った。

逃げた5人の選手逃げた5人の選手
逃げ集団を追いかけ始めたスプリンターを抱えるチーム逃げ集団を追いかけ始めたスプリンターを抱えるチーム

 メーン集団は、アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)、マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ) 、キッテルらスプリンターでの勝利を狙うチームと、マイヨジョーヌを守るスカイがコントロール。

マイヨ・ジョーヌを着るフルームマイヨ・ジョーヌを着るフルーム

 残り69.5km地点のスプリントポイントは、ウェストラとの競り合いを制したマテがトップに。メーン集団では、タイミングよくスプリントを開始したグライペルが先頭で通過した。残り55kmの4級山岳は、飛び出したウェストラが他の4人を寄せ付けずにポイントを獲得している。

 海岸に近づいてくると、メーン集団はペースを上げ始めた。スプリンターで優勝を狙うチームに加え、総合上位の選手を擁するチームが、海風を警戒してか前方で激しい位置取り。なかでもチーム サクソ・ティンコフはエースのアルベルト・コンタドール(スペイン)の危機回避のため積極的に牽引した。逃げ集団は、一足先にウェストラが残り18kmで吸収され、わずかなタイム差で粘り続けた4人も、残り5kmで吸収。集団スプリントに突入した。

大勢の観客の前を通過するプロトン大勢の観客の前を通過するプロトン
チームメートに援護されて走るフルームチームメートに援護されて走るフルーム

 スプリンターチームが激しく主導権を握り合い、ロットのトレインが好位置につけた。グライペルが発射されると、少し遅れてキッテルもスプリントを開始。その後ろに付こうとしたカヴェンディッシュは、キッテルのリードアウト役のトム・フィーレルス(オランダ)と接触してしまう。その結果フィーレルスは落車、カヴェンディッシュはトップスピードに乗ることができなかった。グライペルは2番手以降を引き離し万全の態勢でスプリントに入ったように見えたが、後方から一気に捲ったキッテルがこの一騎打ちを制し、今大会2勝目を挙げた。

キッテルの勝利を喜ぶチームメートキッテルの勝利を喜ぶチームメート

 キッテルが勝利した第1ステージではゴール前に落車が多発し、最後はライバル不在といえる状況となったが、今ステージはピュアスプリンター同士の勝負を見事競り勝った。グライペルが2位、3位にはカヴェンディッシュが入り、総合上位陣に変動はなかった。また、新城は集団前方でスプリントに備えていたが、ゴールの約1km手前でメカトラブルに見舞われ集団から脱落。169位でゴールし、ゴール手前3km以内のトラブルだったため救済措置を受けてトップと同タイム扱いとなった。

 翌10日の第11ステージは、世界遺産のモン・サン・ミシェルへと向かう、今大会最初の個人タイムトライアル。ステージ優勝と総合上位争い、そして美しい景観から目が離せない1日となりそうだ。

(文 平澤尚威/写真 砂田弓弦)

第10ステージ結果
1 マルセル・キッテル(ドイツ、チーム アルゴス・シマノ) 4時間53分25秒
2 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル) +0秒
3 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ) +0秒
4 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング) +0秒
5 ウイリアム・ボネ(フランス、FDJ.FR) +0秒
6 アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー、カチューシャ チーム) +0秒
7 サミュエル・デュムラン(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) +0秒
8 ケヴィン・レザ(フランス、チーム ヨーロッパカー) +0秒
9 ダニー・ファンポッペル(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM) +0秒
10 ホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスター チーム) +0秒
169 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +0秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング) 41時間52分43秒
2 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +1分25秒
3 バウケ・モレマ(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +1分44秒
4 ローレンス・テンダム(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +1分50秒
5 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、チーム サクソ・ティンコフ) +1分51秒
6 アルベルト・コンタドール(スペイン、チーム サクソ・ティンコフ) +1分51秒
7 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +2分2秒
8 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) +2分28秒
9 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ チーム) +2分31秒
10 ルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター チーム) +2分45秒
80 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +55分14秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング) 269 pts
2 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル) 186 pts
3 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ) 166 pts
4 マルセル・キッテル(ドイツ、チーム アルゴス・シマノ) 132 pts
5 アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー、カチューシャ チーム) 131 pts
6 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) 90 pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 ピエール・ローラン(フランス、チーム ヨーロッパカー) 49 pts
2 クリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング) 33 pts
3 リッチー・ポート(オーストラリア、スカイ プロサイクリング) 28 pts
4 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) 26 pts
5 ミケル・ニエベ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) 21 pts
6 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) 20 pts

新人賞(マイヨブラン)
1 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) 41時間54分45秒
2 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +1分23秒
3 ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) +5分7秒

チーム総合
1 モビスター チーム 124時間51分44秒
2 チーム サクソ・ティンコフ +4分11秒
3 ベルキン プロサイクリングチーム +5分22秒

敢闘賞
ジェローム・クザン(フランス、チーム ヨーロッパカー)

 

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