エウスカルテルチーム インサイドリポート2013<3>いざ勝負の時! ファンに捧げる、全身全霊で挑んだピレネーステージ

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未だ雪残るピレネーにて、大本命クリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング)に喰らいつくエースのイゴール・アントン。ギヤは39×28。ひたすら漕ぎ続けて、峠に立ち向かった未だ雪残るピレネーにて、大本命クリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング)に喰らいつくエースのイゴール・アントン。ギヤは39×28。ひたすら漕ぎ続けて、峠に立ち向かった

 どことなく寂れながらも、とても雰囲気のある町々を通過。道は徐々に狭くなり、気づけば左右は露出した岩肌の渓谷が迫ってくる。頭上にサンサンと輝く太陽が肌を刺し、つぎはぎだらけの道は、小石と溶けたアスファルト、そして雪解け水が交わる。それはあたかも、その先へ人が立ち入るのを拒んでいるかのようだ。横目に見る涼しげな渓流とは対照的に、ピレネーへと続く道は段々と心細くなってくる。

 これが山の中腹に登ってくると景色は一転する。視界は開け、グリーンのカーペットを敷き詰めたかのような斜面に純白の残雪。そこを縫うようにして続く沿道には観客が並び、あたかも天空へと導くかのようだ。その光景は何度見ても感激する。

 エウスカルテルチームにとって、ピレネーステージは最も重要なステージだ。なぜなら山向こうは彼らの本拠地、スペインのバスク地方。週末と重なったピレネーステージは、同郷の選手を応援しようと、オレンジ色のTシャツを着た応援団が、マイカーやキャンピングカーに分乗し押し寄せる。

お揃いのオレンジ色のTシャツを着たバスクの応援団。選手に熱い声援を送るお揃いのオレンジ色のTシャツを着たバスクの応援団。選手に熱い声援を送る

 そんな彼らの期待に応えようと、チームは全力で挑んだ。

 声を枯らし応援する人々。それを前へ推し進めるチカラとする選手たち。残念ながら、勝利は得られなかったけど、全てを出し切った両者は、ピレネーの空のように清々しく見えた。

レース後、宿に戻るチームカーの中で、軽食を摂るアントンがおどけてみせる。どんな疲れていてもサービス精神旺盛だレース後、宿に戻るチームカーの中で、軽食を摂るアントンがおどけてみせる。どんな疲れていてもサービス精神旺盛だ
「行けるチャンスがあったら行く!欲しいのは一勝」そう答えるジェネラルマネージャーのイゴール「行けるチャンスがあったら行く!欲しいのは一勝」そう答えるジェネラルマネージャーのイゴール

和田やずか和田やずか(わだ・やずか)
1997年よりフリーランスで写真を撮り始め、一般誌や広告などのほか、自転車関係の写真を多く手がける。ツール・ド・フランス出場のプロチーム「エウスカルテル・エウスカディ」(スペイン)に帯同するのは今年で6回目。レース以外に選手が見せる表情や舞台裏などを写す。

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