ツール・ド・フランス2013 第8ステージ最初の超級山岳ステージはスカイがワン・ツー フルームがマイヨジョーヌに袖を通す

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 ツール・ド・フランスは6日、第8ステージが行われ、山頂ゴールの1級山岳アクス・トロワ・ドメーヌを制したクリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング)がステージ優勝。2位にはリッチー・ポート(オーストラリア、スカイ プロサイクリング)が続き、スカイ勢でワン・ツーフィニッシュを達成。マイヨジョーヌはフルームの手に渡っている。

第8ステージ、山頂ゴールで圧勝したクリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング)第8ステージ、山頂ゴールで圧勝したクリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング)
前半から逃げた4人の選手前半から逃げた4人の選手

 ピレネー2連戦初日は、今大会最初の超級山岳ステージ。カストルをスタートし、後半に超級山岳パイエール峠を、そして終盤に1級山岳アクス・トロワ・ドメーヌを上る195km。これまでは平地系やパンチャー系のライダーの活躍が目立ったが、いよいよ総合優勝候補たちがしのぎを削ることとなる。

 序盤から逃げたのは、ジャンマルク・マリノ(フランス、ソジャサン)、ジョニー・ホーヘルランド(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)、クリストフ・リブロン(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル)、リュディ・モラール(フランス、コフィディス ソリューションズクレジッツ)の4選手。そのうち、リブロンは今回と同じゴール地点だった2010年の第14ステージを制している。

 逃げとメーン集団との差は最大で9分まで開くが、スカイ プロサイクリングとオリカ・グリーンエッジがメーン集団をしっかりとコントロール。119.5km地点に設けられた中間スプリントポイントは、ホーヘルランドが先頭で通過。遅れてメーン集団はアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)、ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング)の順で通過。

攻撃に出たローラン攻撃に出たローラン

 平均勾配8%、登坂距離15.3kmのパイエール峠に向けて、メーン集団では有力チームが前方での位置取りを開始。本格的な上りに入ると、スプリンターを中心に次々と選手たち脱落。怪我をおして走り続けるライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ)も遅れた。一方で、集団からアタックがかかり始める。ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム)、トマ・ヴォクレール(フランス、チーム ヨーロッパカー)のアタックは失敗に終わるが、ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム)のアタックは強力で、1人逃げ続けていたリブロンをパス。快調にペースを刻み、後続に約30秒の差をつけて頂上を通過する。

 パイエール峠の頂上手前でメーン集団から抜け出したピエール・ローラン(フランス、チーム ヨーロッパカー)が下りでキンタナに合流するが、平均勾配8.2%、登坂距離7.8kmのアクス・トロワ・ドメーヌの上りに入ってすぐにキンタナが再び独走。キンタナを追う集団もいよいよペースアップする。

 ポートが集団牽引を開始すると、カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)、アンディ・シュレク(ルクセンブルク、レイディオシャック・レオパード)、ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ チーム)といった有力選手が次々と後退。さらには、残り5kmでスカイ勢の最大のライバルと見られたアルベルト・コンタドール(スペイン、チーム サクソ・ティンコフ)までもが遅れ始める。そして、コンタドールの動きを確認したフルームが満を持してアタック。

最後の山で独走状態に入ったフルーム最後の山で独走状態に入ったフルーム
大きく引き離されて走るシュレク大きく引き離されて走るシュレク
フルームから引き離されたコンタドールフルームから引き離されたコンタドール

 全開モードに入ったフルームは先行するキンタナをパスすると、あとはゴールまでひとり旅。後方ではキンタナ、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)と併走していたポートがペースを上げ、単独2位を走行するが、フルームとの脚の差は歴然。

 フルームはフラムルージュ(残り1km)を通過しゴールまでの平坦区間も力強いペダリング。最後まで踏む脚を止めることはなかった。2位に続いたポートとの差は51秒。3位のバルベルデとの差は1分8秒と、大会前半にしてスカイ勢が優位な状況を作り出すことに成功した。

 また、バウケ・モレマ(オランダ)、ローレンス・テンダム(オランダ)が4位、5位とベルキン勢も健闘。終盤に失速したコンタドールは追い上げる選手たちにかわされ、最終的にフルームから1分45秒遅れの8位でのゴールとなった。

早くもマイヨ・ジョーヌを着たフルーム早くもマイヨ・ジョーヌを着たフルーム
山岳リーダーにもついたフルーム山岳リーダーにもついたフルーム


新人賞リーダーになったコロンビアのキンタナ新人賞リーダーになったコロンビアのキンタナ

 この結果、個人総合はフルームが首位に立ち、総合優勝候補筆頭がマイヨジョーヌに早くも袖を通した。マイヨジョーヌでスタートしたダリル・インピー(南アフリカ、オリカ・グリーンエッジ)は、パイエール峠で遅れている。新城幸也(チーム ヨーロッパカー)は29分12秒遅れのグルペットでゴール。ステージ順位は143位で、個人総合では75位につける。

 ピレネー2連戦2日目となる第9ステージは、168.5kmに2級山岳が1つ、1級山岳が4つ含まれる難コース。終盤はゴールまで30kmのダウンヒルとなり、逃げや第8ステージでの遅れを取り戻したい選手たちの積極的な動きが期待される。

(文 福光俊介/写真 砂田弓弦)

第8ステージ結果
1 クリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング) 5時間3分18秒
2 リッチー・ポート(オーストラリア、スカイ プロサイクリング) +51秒
3 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +1分8秒
4 バウケ・モレマ(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +1分10秒
5 ローレンス・テンダム(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +1分16秒
6 ミケル・ニエベ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +1分34秒
7 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、チーム サクソ・ティンコフ) +1分45秒
8 アルベルト・コンタドール(スペイン、チーム サクソ・ティンコフ) +1分45秒
9 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +1分45秒
10 イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +1分45秒
143 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +29分12秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング) 32時間15分55秒
2 リッチー・ポート(オーストラリア、スカイ プロサイクリング) +51秒
3 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム) +1分25秒
4 バウケ・モレマ(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +1分44秒
5 ローレンス・テンダム(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム) +1分50秒
6 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、チーム サクソ・ティンコフ) +1分51秒
7 アルベルト・コンタドール(スペイン、チーム サクソ・ティンコフ) +1分51秒
8 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +2分2秒
9 ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ チーム) +2分31秒
10 マイケル・ロジャース(オーストラリア、チーム サクソ・ティンコフ) +2分40秒
75 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +32分51秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング) 234 pts
2 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル) 141 pts
3 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ) 128 pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 クリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング) 31 pts
2 ピエール・ローラン(フランス、チーム ヨーロッパカー) 31 pts
3 リッチー・ポート(オーストラリア、スカイ プロサイクリング) 28 pts

新人賞(マイヨブラン)
1 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) 32時間17分57秒
2 アンドルー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ) +46秒
3 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +1分23秒

チーム総合
1 モビスター チーム 96時間1分20秒
2 チーム サクソ・ティンコフ +37秒
3 アージェードゥーゼル ラモンディアル +4分33秒

敢闘賞
ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム)

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