ツール・ド・フランス2013 第4ステージ舞台はフランス本土へ オリカ・グリーンエッジがチームTT最速、マイヨジョーヌはゲランスの手に

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 ツール・ド・フランスは2日、フランス南東部・ニースでチーム・タイムトライアル(チームTT)が25kmで行われ、オリカ・グリーンエッジが最速タイムをマークして優勝。これにより、サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)が総合首位となり、自身初めてマイヨ・ジョーヌに袖を通した。

前日第3ステージでの優勝に続いて、この日は自身初めてのマイヨジョーヌに袖を通したサイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)前日第3ステージでの優勝に続いて、この日は自身初めてのマイヨジョーヌに袖を通したサイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)

 戦いの舞台は、開幕の地・コルシカ島を離れ、いよいよフランス本土へ。毎年3月に開催されるクラシックレース、パリ〜ニースでもおなじみのニースの街を駆け抜けるステージだ。スタート直後はコーナーが多くテクニカルだが、その後はおおよそ直線的なコース。アップダウンもほとんどなく、スピードマンを揃えたチームが有利とされた。

 第1出走のアルゴス・シマノから、各チーム4分おきにスタート。まず好タイムをマークしたのは、第2出走のオメガファルマ・クイックステップ。第1ステージでの落車による怪我を抱えながら走るTTのスペシャリスト、トニー・マルティン(ドイツ)や、エーススプリンターのマーク・カヴェンディッシュ(イギリス)らが先頭を積極的に牽引。13km地点の中間計測を13分16秒で通過すると、そのままのペースを維持して25分57秒でゴール。

2番目出走で好タイムをマークしたオメガファルマ・クイックステップ2番目出走で好タイムをマークしたオメガファルマ・クイックステップ
ガーミン・シャープは6位のタイムガーミン・シャープは6位のタイム

 このステージの優勝候補と呼び声の高かったガーミン・シャープは8番目に出走。中間計測こそ4秒遅れとまずまずだったが、ゴールでは26分13秒とトップタイムを上回ることはできなかった。

スカイは盤石の走りでステージ3位スカイは盤石の走りでステージ3位

 大きな注目を集めてスタートしたのは、スカイ プロサイクリング。エースのクリストファー・フルーム(イギリス)らTTスペシャリストを抱えるチームは、中間計測を5秒遅れで通過。後半一気にスピードに乗せ、ゴールではトップタイムに肉薄。ステージ勝利こそ逃したものの、25分59秒と好タイムでゴールしている。

 そして、ライバルのチーム サクソ・ティンコフ。こちらは前半からハイペースを刻み、中間計測では1秒遅れ。エースのアルベルト・コンタドール(スペイン)、タイムトライアルに強いマイケル・ロジャース(オーストラリア)らが強力な走りを見せ、26分05秒でゴール。中盤でベンハミン・ノバル(スペイン)が沿道の観客が持っていたカメラに当たり、左手人差し指を裂傷するアクシデントがありながらも、チームとして成功と言える結果となった。

平均時速57.8km/hの驚異的なスピードで駆け抜けたオリカ・グリーンエッジがステージ優勝平均時速57.8km/hの驚異的なスピードで駆け抜けたオリカ・グリーンエッジがステージ優勝

 この日最も強かったのは、18番出走のオリカ・グリーンエッジ。中間計測こそ3秒遅れだったが、後半に猛プッシュ。平地巡航を得意とする選手を前半から次々と牽引役に投入する作戦が功を奏し、25分56秒と、オメガファルマ・クイックステップを1秒上回る快走をみせた。その後出走したチームがこのタイムを更新できず、ステージ優勝が決定。チームとしては嬉しいステージ2連勝を飾った。

 マイヨ・ジョーヌを着るヤン・バークランツ(ベルギー、レイディオシャック・レオパード)が29秒遅れでのゴールとなったことから、総合首位の座にはオリカ・グリーンエッジで総合最上位につけていたゲランスが就くこととなった。

 ゲランスは2005年にアージェードゥーゼール・プレヴォワイアンス(現アージェードゥーゼール・ラモンディアル)でプロデビュー。その後、クレディ・アグリコル、サーヴェロ・テストチームを経て、2010年にスカイ プロサイクリング、2012年にはグリーンエッジ プロサイクリング(当時)とそれぞれ創設メンバーに名を連ねた。今大会は、前日の第3ステージで勝利。そしてこの日、8回目のツール出場で初のマイヨ・ジョーヌを獲得した。コースレイアウト的に、今後数日間のステージではジャージを守ることができそうだ。

 個人総合争いで有力視される選手を抱えるチームでは、モビスター チームが20秒遅れ、BMCレーシングチームが26秒遅れ、カチューシャチームは28秒遅れと、大きく取りこぼすことなくステージを終えた。今後のステージで挽回するチャンスをうかがう。また、新城幸也のチーム ヨーロッパカーは1分13秒遅れの19位。新城も牽引役として力を注いだ。

ヨーロッパカーは22チーム中19位ヨーロッパカーは22チーム中19位
マイヨジョーヌのバークランツを擁するレイディオシャック・レオパードマイヨジョーヌのバークランツを擁するレイディオシャック・レオパード

 なお、優勝チームの平均時速57.8km/hは、ツールのチームタイムトライアル史上最速スピード。追い風となる後半は、各チーム65km/h前後のスピードが計測されるなど、55km/hが目安とも言われたレース前の予想を上回る驚異的なハイペースでの争いとなった。

オーストラリア国旗を振る観客の女性オーストラリア国旗を振る観客の女性

 第5ステージは、カーニュ・シュル・メールからマルセイユまでの228.5km。3級と4級の山岳が4つ控え、細かなアップダウンが繰り返される。登坂力のあるスプリンターであれば問題はなさそうだが、ゴール前12.5kmに現れるカテゴリーなしのジネスト峠がポイントになりそうだ。地中海沿いならではの風「ミストラル」が吹くと、荒れたレースになる可能性もあるだろう。

(文 福光俊介/写真 砂田弓弦)

第4ステージ結果
1 オリカ・グリーンエッジ 25分56秒
2 オメガファルマ・クイックステップ +1秒
3 スカイ プロサイクリング +3秒
4 チーム サクソ・ティンコフ +9秒
5 ロット・ベリソル +17秒
6 ガーミン・シャープ +17秒
7 モビスター チーム +20秒
8 ランプレ・メリダ +25秒
9 BMCレーシングチーム +26秒
10 カチューシャ チーム +28秒
11 レイディオシャック・レオパード・トレック +29秒
12 ヴァカンソレイユ・DCM +33秒
13 キャノンデール プロサイクリング +34秒
14 ベルキン プロサイクリング +37秒
15 エフデジ・ポワン・エフエール +42秒
16 アスタナ プロチーム +56秒
17 アージェードゥーゼル・ラモンディアル +1分4秒
18 ソジャサン +1分10秒
19 チーム ヨーロッパカー +1分13秒
20 エウスカルテル・エウスカディ +1分24秒
21 コフィディス・ソリュシオンクレディ +1分32秒
22 チーム アルゴス・シマノ +1分47秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 12時間47分24秒
2 ダリル・インピー(南アフリカ、オリカ・グリーンエッジ) +0秒
3 ミヒャエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・グリーンエッジ) +0秒
4 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +1秒
5 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファルマ・クイックステップ) +1秒
6 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング) +3秒
7 クリストファー・フルーム(イギリス、スカイ プロサイクリング) +3秒
8 リッチー・ポート(オーストラリア、スカイ プロサイクリング) +3秒
9 ニコラ・ロッシュ(アイルランド、チーム サクソ・ティンコフ) +9秒
10 ロマン・クロイツィゲル(チェコ、チーム サクソ・ティンコフ) +9秒
75 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +3分42秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング) 74 pts
2 マルセル・キッテル(ドイツ、チーム アルゴス・シマノ) 57 pts
3 アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー、カチューシャ チーム) 48 pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 ピエール・ローラン(フランス、チーム ヨーロッパカー) 10 pts
2 サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 5 pts
3 ブレル・カドリ(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) 5 pts

新人賞(マイヨブラン)
1 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) 12時間47分25秒
2 アンドルー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ) +16秒
3 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +19秒

チーム総合
1 オリカ・グリーンエッジ 37時間30分20秒
2 スカイ プロサイクリング +3秒
3 チーム サクソ・ティンコフ +0秒

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