ツール・ド・フランス2013 第3ステージサガンとのスプリントを僅差で制したサイモン・ゲランスがツール通算2勝目 新城は上位に絡めず

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 ツール・ド・フランスは1日、第3ステージがコルシカ島のアジャクシオからカルヴィまでの145.5kmで行われ、サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)がペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング)とのスプリントを制し、2008年の第15ステージ以来となるツール2勝目を挙げた。総合首位のマイヨジョーヌは、同タイムでゴールしたヤン・バークランツ(ベルギー、レイディオシャック・レオパード)が守っている。新城幸也(チーム ヨーロッパカー)は2分29秒遅れの92位でゴールした。

きわどいゴールスプリントきわどいゴールスプリント

 ツール初登場のコルシカ島に別れを告げる第3ステージは、距離は短いながらも、スタートからゴールまでアップダウンで埋め尽くされた過酷なコース。4つの山岳の他にも、カテゴライズされていない上り下りが連続する。最後に登場する2級山岳を下りきると、ゴールはすぐそこ。上りでも下りでも、アタックがかかる可能性の高いコース設定になっている。

インタビュー攻めにあうバークランツインタビュー攻めにあうバークランツ

 レース序盤、リーウ・ウェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)がまず飛び出すと、シリル・ゴティエ(フランス、チーム ヨーロッパカー)、セバスティアン・ミナール(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル)、サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)、アレクシス・ヴュイエルモーズ(フランス、ソジャサン)が合流。逃げ集団を形成した。

 最初の4級、そのあとに続けて登場する2つの3級はいずれもサイモン・クラークが1位通過し、5ポイントを獲得。山岳賞争いでトップと並んだため、この日の山岳賞の行方は最後の2級山岳で決まることとなった。マイヨジョーヌを抱えるレイディオシャック・レオパードが主にメーン集団をコントロール。逃げる5人が通過したあとの中間スプリントは、ポイント賞で首位のマルセル・キッテル(ドイツ、チーム アルゴス・シマノ)が先頭で通過。そのほか、マイヨヴェールを狙う顔ぶれがポイントを取ってきた。

にこやかに走るバークランツにこやかに走るバークランツ

 その以降、大きな動きがないまま最後の山岳へ。残り20kmで逃げ集団から抜け出したのはサイモン・クラークとミナール。山岳賞を目指すサイモン・クラークはさらにミナールを突き放し単独先頭となったが、メーン集団からピエール・ローラン(フランス、チーム ヨーロッパカー)がアタックした。山岳賞で現在トップのローランは軽快な走りで抜き去り、2級山岳を見事1位通過。

 ミケル・ニエベ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)、ラーシュペッテル・ヌールハウ(ノルウェー、ベルキン プロサイクリングチーム)の2人も上りで抜け出し、ローランを追走。サイモン・クラークは、最後の山岳ではポイントを得られなかったものの、敢闘賞を獲得している。

起伏のあるコースを行くプロトン起伏のあるコースを行くプロトン

 先頭のローランは集団に合流せず積極的に下っていくが、ここで強烈なダウンヒルを見せたのはシルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファルマ・クイックステップ)。20秒近い差を一気に詰め、残り8.5kmでローランに合流。下りで置き去りにしたニエベとヌールハウを待ち、4人の逃げ集団を形成した。メーン集団に対して10秒ほどの差を保っていたが、徐々に差が詰まり出すと、ヌールハウがアタックを仕掛ける。他の3人もチェックに入るが、これでスピードの落ちた逃げ集団はあえなく吸収。勝負は集団スプリントに持ち込まれた。

 残り1km、サガンを擁するキャノンデールが先頭に立ち万全の態勢かと思われたが、これを打ち破ったのはオリカ・グリーンエッジだった。最終コーナーを前に先頭を奪うと、ダリル・インピー(南アフリカ)のリードアウトからゲランスが発射。サガンも同時に踏み始め、ほぼ並んでのスプリント勝負となったが、最後はわずか20cmほどの差でゲランスが先着した。

サガンを打破して区間優勝を飾ったゲランスサガンを打破して区間優勝を飾ったゲランス
マイヨ・ジョーヌを守ったバークランツマイヨ・ジョーヌを守ったバークランツ

 グランツール(3大ステージレース)でステージ優勝経験があり、ツアー・ダウンアンダーで2度の総合優勝、ミラノ~サンレモ優勝とこれまで大きなタイトルを手にしてきたゲランス。パンチ力があるとはいえ、スプリントでサガンを退けたのは予想外の勝利といえるだろう。

区間優勝こそ逃がしたものの、マイヨ・ヴェールを手に入れたサガン区間優勝こそ逃がしたものの、マイヨ・ヴェールを手に入れたサガン

 惜しくも2日連続の2位に沈んだサガンだが、山岳で遅れるライバルのスプリンター達を突き放し、マイヨヴェールを獲得した。マイヨジョーヌはレイディオシャック・レオパード勢に守られたバークランツが手堅くキープ。翌日のチームタイムトライアルで失う可能性は高いとはいえ、1日守りきった。新城は最後の山岳で遅れ、スプリントに絡むことができず92位でゴール。個人総合成績は74位となった。

 その他、ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム)や、キャノンデール期待の若手、モレーノ・モゼール(イタリア)、前日も遅れたレイン・タラマエ(エストニア、コフィディス ソリューションズクレジッツ)らが大きく後退。個人総合争いから早くも脱落する選手が出てきた。

(文 平澤尚威/写真 砂田弓弦)

第3ステージ結果
1 サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 3時間41分24秒
2 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング) +0秒
3 ホセホアキン・ロハス(スペイン、モビスター チーム) +0秒
4 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +0秒
5 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム) +0秒
6 フアンアントニオ・フレチャ(スペイン、ヴァカンソレイユ・DCM) +0秒
7 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、チーム ヨーロッパカー) +0秒
8 マキシム・ブエ(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) +0秒
9 ジュリアン・シモン(フランス、ソジャサン) +0秒
10 ゴルカ・イサギレ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +0秒
92 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +2分29秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 ヤン・バークランツ(ベルギー、レイディオシャック・レオパード) 12時間21分27秒
2 ジュリアン・シモン(フランス、ソジャサン) +1秒
3 サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +1秒
4 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +1秒
5 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング) +1秒
6 ダリル・インピー(南アフリカ、オリカ・グリーンエッジ) +1秒
7 デイヴィッド・ミラー(イギリス、ガーミン・シャープ) +1秒
8 セルゲイ・ラグティン(ウズベキスタン、ヴァカンソレイユ・DCM) +1秒
9 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +1秒
10 ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) +1秒
74 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +2分30秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング) 74 pts
2 マルセル・キッテル(ドイツ、チーム アルゴス・シマノ) 57 pts
3 アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー、カチューシャ チーム) 48 pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 ピエール・ローラン(フランス、チーム ヨーロッパカー) 10 pts
2 サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 5 pts
3 ブレル・カドリ(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) 5 pts

新人賞(マイヨブラン)
1 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) 12時間21分28秒
2 ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) +0秒
3 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング) +0秒

チーム総合
1 レイディオシャック・レオパード 37時間4分23秒
2 BMCレーシングチーム +1秒
3 ヴァカンソレイユ・DCM +1秒

敢闘賞
サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)

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