ツール・ド・フランス2013 第2ステージ大集団からわずか1秒差の逃げ切り勝利 バークランツが初のビッグタイトルでマイヨジョーヌも獲得

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 ツール・ド・フランスは30日、バスティアからアジャクシオまでの156kmで第2ステージが行われ、ヤン・バークランツ(ベルギー、レイディオシャック・レオパード)がステージ優勝を飾り、同時にマイヨジョーヌも獲得した。最後までメイン集団に残った新城幸也(チーム ヨーロッパカー)はゴールスプリントにも参加し、12位に食い込んだ。

ゴールで喜ぶバークランツゴールで喜ぶバークランツ

 コルシカ島2日目。ほぼ平坦だった第1ステージに対し、4つの山岳があるアップダウンの激しいコースが設定された。スタート直後から緩やかに上り始め、レース中盤では3級、3級、2級と、山岳が立て続けに登場する。2級を上りきると、そこから約40kmの下りが続く。ゴール前12kmには登坂距離1km、平均勾配約9%の3級山岳が控えており、それを下るとゴールまでの10kmほどは平坦に。スプリント勝負になるか、最後の山岳でアタックが決まるのか、展開の読めないコースとなっている。

マイヨ・ジョーヌを着て走るキッテルマイヨ・ジョーヌを着て走るキッテル

 前日の大落車でトニー・マルティン(ドイツ、オメガファルマ・クイックステップ)らが負傷したものの、この日はリタイアなし。レース開始直後、ダヴィド・ヴェイユー(カナダ、チーム ヨーロッパカー)、ブレル・カドリ(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル )、ルーベン・ペレス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)、ラルス・ボーム(オランダ、ベルキン プロサイクリングチーム)の4人によるファーストアタックが成功。序盤は落ち着いた展開になった。

昨日に続きエスケープグループに入ったボーム昨日に続きエスケープグループに入ったボーム

 レース中盤に入ると、第1山岳は、力を温存し最後尾から飛び出したボームが1位通過。続く第2山岳では、まずペレスとボームが遅れると、次にヴェイユーが遅れ、カドリが単独先頭に。メーン集団からはトマ・ヴォクレール(フランス、チーム ヨーロッパカー)が飛び出しボームらをパスしたが、このアタックは実らず。チームメートのヴェイユーとともに吸収され、カドリが第2山岳を先頭で通過した。

 この上りで、マイヨ・ジョーヌのマルセル・キッテル(ドイツ、チーム アルゴス・シマノ)や、マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ)、アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)ら、有力スプリンターが脱落していった。

 第3山岳に入ると、ピエール・ローラン(フランス、チーム ヨーロッパカー)がアタック。カドリを抜き去り、2級山岳を1位通過、山岳賞争いで首位に立った。ローランはその後の下りで吸収され、メーン集団はペテル・サガン(スロバキア)を擁するキャノンデール プロサイクリングなどのコントロールで最後の山岳へ。

 上りが始まると、シリル・ゴティエ(フランス、ヨーロッパカー)と、フアンアントニオ・フレチャ(スペイン、ヴァカンソレイユ・DCM)が即座にアタック。フレチャは捕まったものの、ゴティエは山頂をトップ通過し、粘りの走りを見せる。

山岳を行くプロトン山岳を行くプロトン
アタックを仕掛けるフレチャアタックを仕掛けるフレチャ

 メーン集団が残り7kmでゴティエを捕らえると、今度はシルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファルマ・クイックステップ)がカウンターアタック。これにフレチャが再び反応すると、バークランツらも続いて、6人の逃げ集団を形成した。この段階で、メーン集団にはまとまって追えるチームがなく、10秒程度の差をなかなか詰められない。

区間優勝を果たしたバークランツ区間優勝を果たしたバークランツ

 残り1.5km、逃げ集団に牽制の気配が漂い始めると、バークランツが思い切って加速した。残る5人はメーン集団に吸収され、勝負はゴール前のストレートへ。懸命に逃げるバークランツ目がけて集団はスプリントを開始。サガンを先頭に追い上げるが、その差わずか1秒、バークランツがリードを守りきりステージ優勝を果たした。

マイヨ・ジョーヌを着たバークランツマイヨ・ジョーヌを着たバークランツ

 2008年に低いカテゴリーのレースを制して以来、勝利のなかったバークランツ。トップカテゴリーでの念願の初勝利は、ツールのステージ優勝という大金星となった。

 2位にはサガンが入り、ポイント賞争いでもキッテルに次ぐ2位に浮上。遅れたカヴェンディッシュ、グライペルらに対して優位に立った。12位に入った新城は、チーム最上位となるゴール。スプリントに絡める力があることを改めて示している。

 翌日の第3ステージはアップダウンが激しく、山岳でのアタックや、逃げ切りの可能性もあるコース。新城を含め、総合で1秒差につける多くの選手たちにも、マイヨジョーヌを獲得するチャンスがありそうだ。

(文 平澤尚威/写真 砂田弓弦)

第2ステージ結果
1 ヤン・バークランツ(ベルギー、レイディオシャック・レオパード) 3時間43分11秒
2 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング) +1秒
3 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +1秒
4 ダヴィデ・チモライ(イタリア、ランプレ・メリダ) +1秒
5 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング) +1秒
6 ジュリアン・シモン(フランス、ソジャサン) +1秒
7 フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、チーム ヨーロッパカー) +1秒
8 ダリル・インピー(南アフリカ、オリカ・グリーンエッジ) +1秒
9 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、チーム サクソ・ティンコフ) +1秒
10 セルゲイ・ラグティン(ウズベキスタン、ヴァカンソレイユ・DCM) +1秒
12 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +1秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 ヤン・バークランツ(ベルギー、レイディオシャック・レオパード) 0時間40分3秒
2 デイヴィッド・ミラー(イギリス、ガーミン・シャープ) +1秒
3 ジュリアン・シモン(フランス、ソジャサン) +1秒
4 ダリル・インピー(南アフリカ、オリカ・グリーンエッジ) +1秒
5 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング) +1秒
6 サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +1秒
7 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) +1秒
8 セルゲイ・ラグティン(ウズベキスタン、ヴァカンソレイユ・DCM) +1秒
9 クリストフ・リブロン(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) +1秒
10 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +1秒
33 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +1秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 マルセル・キッテル(ドイツ、チーム アルゴス・シマノ) 47 pts
2 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング) 43 pts
3 アレクサンドル・クリツォフ(ノルウェー、カチューシャ チーム) 41 pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 ピエール・ローラン(フランス、チーム ヨーロッパカー) 5 pts
2 ブレル・カドリ(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) 5 pts
3 シリル・ゴティエ(フランス、チーム ヨーロッパカー) 2 pts

新人賞(マイヨブラン)
1 ミハウ・クフィアトコフスキー(ポーランド、オメガファルマ・クイックステップ) 0時間40分4秒
2 ロマン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル ) +0秒
3 ナイロアレクサンデル・キンタナ(コロンビア、モビスター チーム) +0秒

チーム総合
1 レイディオシャック・レオパード 26時間11秒
2 ヴァカンソレイユ・DCM +1秒
3 オリカ・グリーンエッジ +1秒

敢闘賞
ブレル・カドリ(フランス、アージェードゥーゼル ラモンディアル )

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