「BICYCLE FACTORY YAMAMOTO」探訪レポート山本雅道さんと益子直美さんの夢が詰まったプロショップ 神奈川・藤沢にオープン

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山本雅道さんと益子直美さん山本雅道さんと益子直美さん

 元プロ・ロードレース選手の山本雅道さんと、妻でタレントの益子直美さんが今月、神奈川県藤沢市に念願のサイクル・プロショップをオープンした。手作りで仕上げたインテリア、こだわりの品ぞろえ、温かく朗らかな接客-夫婦の夢が詰まった新しいショップを、サイクリングクラブ「爆笑!茶利坊主団」団長の茶利坊主さん(60)がレポートしてくれた。

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「BICYCLE FACTORY YAMAMOTO」の看板

 6月21日にグランドオープンしたその店の名は「BICYCLE FACTORY YAMAMOTO」。JR藤沢駅の北口から徒歩で10分ほどの、閑静な住宅街の一角にある。

 昨今、藤沢周辺には複数のサイクルショップが進出して賑わっているが、その中でも山本さんのショップの店構えは異色だ。玄関先に美しい花々が植えられ、看板が掛けられたひさしのデザインにも木立ちが描かれている。これらは益子さんの友人がデザインし、手がけたものだという。

「BICYCLE FACTORY YAMAMOTO」の外観「BICYCLE FACTORY YAMAMOTO」の外観
別府史之選手、別府匠監督から贈られた花が飾られていた別府史之選手、別府匠監督から贈られた花が飾られていた

 また、ヨーロッパで戦うプロ・ロードレーサーの別府史之選手(オリカ グリーンエッジ)や、愛三工業レーシングチームの別府匠監督から開店を記念して贈られた花が盛大に飾られていたのが印象的だった。

インテリアは夫婦で手作り

 店内に一歩入ると、意外に広い空間が広がっている。天井にはビンテージもののフレームがズラリとぶら下がっているほか、ロードバイクの完成車やジャージ類、パーツ類などが数多く展示されている。

店内にところ狭しと陳列された商品店内にところ狭しと陳列された商品
天井から吊るされたビンテージもののクロモリフレーム天井から吊るされたビンテージもののクロモリフレーム
パーツやアクセサリー類も充実パーツやアクセサリー類も充実

 驚いたことに、コンクリート打ちっ放しの壁面に木の壁を取り付けたり、ペンキで塗装したりといった内装工事は、ご夫婦の手で施したという。行き届かない部分は親しい友人・仲間たちの助けを得てこの店を作り上げた。ご夫婦の人柄が現れているような、オール手作りのアットホーム感覚のインテリアに、私は感銘を受けた。

夫妻で手がけた木の壁にオリジナルジャージが飾られていた夫妻で手がけた木の壁にオリジナルジャージが飾られていた
コンクリートの店内が、木の内装で温かい雰囲気にコンクリートの店内が、木の内装で温かい雰囲気に

 また、店内で特に目を引いたのは、レジカウンター越しの壁に飾られた2枚の日の丸ジャージ。2年前までプロ選手として活躍していた山本さんが、1999年と2000年に全日本選手権ロードレースU-23を連覇し、授与されたものだ。

 でも何故、サイクルショップの激戦区となっているこのエリアに自転車ショップを開店したのか。

名門「ワタナベレーシング」を継承

 もともとこの場所には、「ワタナベレーシング」というサイクル・プロショップがあった。競輪選手出身のオーナーが営み、この店に通う若者の一人が山本さんだった。

 やがて山本さんはこの店から大きく羽ばたき、日本を代表するロードレース選手の1人となった。そればかりか、別府史之、別府匠、福田真平(愛三工業レーシングチーム)、綾部勇成(同)など、実に数多くの有名ロード選手を輩出した名門ショップだったのだ。

 昨年夏にオーナーが亡くなったあと、山本さんがショップを継承する話が浮上。在庫商品とクラブチームを引き継ぐことを条件に、リニューアル・オープンに至った。まさに、バイクショップを開きたい山本さん夫妻の思いと、ショップの伝統を継承してほしい元オーナーご遺族の願いが合致した結果だ。

「ワタナベレーシング」時代からのなじみ客も多い「ワタナベレーシング」時代からのなじみ客も多い
“在庫品”のフレームも売れています“在庫品”のフレームも売れています

 6月9日のプレオープン以来、それまでの「ワタナベレーシング」のお客さんと、FacebookやTwitterで見聞きした自転車愛好者らが続々と来店し、在庫品のフレームやパーツなどが数多く売れているという。

「自転車の楽しみ方をもっと広めていきたい」

 2人は今後、ショップをどのように展開していきたいのだろうか。

山本さんが指導する自転車教室で一本橋を渡る子供たち =2012年撮影(山本雅道さん提供)山本さんが指導する自転車教室で一本橋を渡る子供たち =2012年撮影(山本雅道さん提供)

 山本さんはプロ引退後、世田谷にあるサイクル・プロショップ「ポジティーボ」で半年間修行を積んで技術を磨いた。また、藤沢市内で自転車教室を開催し、今でも子どもたちに楽しく安全な自転車の乗り方を教えている。その傍ら、母校・横浜高校の自転車競技部コーチも務め、後進の指導に励んでいる。

 このように幅広い活動に取り組む一方で、何にも増して、たくさんの初心者にもっと自転車の楽しみ方を広めたいという思いが強いという。その思いは、妻の益子直美さんも同じだ。益子さんも夫の影響で、いまでは“自転車大好き人間”を自認するほど自転車にハマっているという。

 そんなご夫妻が描いているプランは盛り沢山だ。

(1)女性を含む初心者向けに、食と走りを満喫できる「湘南自転車ツアー」を週末に開催する
(2)輪行で湘南を訪れ、飲んで帰りたい方向け「自転車預かりシステム」を企画する。将来は、友人が渋谷で営むカフェレストランと提携し、湘南~都内の自転車輸送サービスの実現を目指す
(3)ホノルルセンチュリーライド・ツアーの楽しさを伝え、募集に貢献する
(4)プロ・ロードレーサーを夢見る若者の育成・指導に努める

店内の掲示ボードには、夫妻も参加する「ホノルルセンチュリーライド・ツアー」の案内が貼られていた掲示ボードには、夫妻も参加する「ホノルルセンチュリーライド・ツアー」の案内が貼られていた
組み付けやメンテナンスの技術も磨いてきた山本さん組み付けや整備の技術も磨いてきた山本さん

「タレントの仕事よりハマりそう!」

 サイクルショップ激戦区の中で、ただ安いものを売るだけなら、小さなショップは他店に負けてしまう。もっと自転車の楽しみ方を普及する視点で、特色あるショップ・コンセプトを打ち出すことが、夫妻で共通の考えという。

 そんなお二人の思いが、BICYCLE FACTORY(自転車工房)という店名に込められている。取材中、「タレントの仕事より接客商売にハマりそう!」と嬉しそうに話す益子さんの素敵な笑顔が、とても印象的だった。

有名人の益子さんはいつも来店者の人気者(左から2人目が筆者)有名人の益子さんはいつも来店者の人気者(左から2人目が筆者)
接客やレジ打ちも楽しいという益子さん(左)接客やレジ打ちも楽しいという益子さん(左)

 店内にはレアもの商品や、破格の掘り出し物が点在しているので、この記事を読んだ自転車乗りの方々は「BICYCLE FACTORY YAMAMOTO」へ足を運んでみてはいかが? 山本さん直伝で、ポジション・チェックもして頂けるそうですよ。

文・写真 茶利坊主(金子正夫)

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ポップなデザインのサイクルジャージポップなデザインのサイクルジャージ
期間限定のサービス品も期間限定のサービス品も

■「BICYCLE FACTORY YAMAMOTO」概要
オープン: 2013年6月21日
営業時間: 12:00~20:00(定休=火・水)
住所: 〒251-0053 藤沢市本町2-3-19 メゾンド湘南1F
WEB: http://www.bfy-yamamoto.com(準備中)
Facebook: https://www.facebook.com/BicycleFactoryYamamoto


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