日本人選手は次々に脱落…「ツアー・オブ・ジャパン」山岳で急展開

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レース序盤から積極的に攻撃を仕掛けたチームNIPPOのジュリアン・アレドンド・モレノ =5月23日(米山一輝撮影)レース序盤から積極的に攻撃を仕掛けたチームNIPPOのジュリアン・アレドンド・モレノ =5月23日(米山一輝撮影)

 23日に行われた自転車ロードレース「ツアー・オブ・ジャパン」第3戦・南信州ステージは、前日までの秩序と均衡が破れ、序盤からアタックが繰り返される激しい展開に。“クライマー”と呼ばれる山岳スペシャリストが本領を発揮する中、日本人選手はトップ集団に絡むことすら難しく、力の差を見せつけられる結果となった。(産経デジタル 米山一輝)

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 前日までの平坦ステージではアシスト役に回っていたチームNIPPOの2人のクライマー、ジュリアン・アレドンド・モレノとフォルッナート・バリアーニが、この日は1-2フィニッシュを決め、総合成績でも1、2位に躍り出た。

 この活躍の裏には、チームNIPPOによる巧みなレース運びあった。前半には、総合首位のグリーンジャージを着たリケーゼ兄弟の兄、マキシミリアーノ・リケーゼが、集団から抜け出す動きを見せて他チームをかく乱。日本人選手としては屈指の登坂力を誇る佐野淳哉も、この日はアレドンド・モレノとバリアーニのアシストに徹し、ライバルのペースアップをけん制した。分厚い選手層から繰り出す戦術は、まさに変幻自在だ。

集団前方で様子を窺うシマノレーシングチームの鈴木譲(左) =5月23日(米山一輝撮影)集団前方で様子を窺うシマノレーシングチームの鈴木譲(左) =5月23日(米山一輝撮影)
過酷な山岳ステージで、多くの日本人選手が後方集団に取り残されてしまった =5月23日(米山一輝撮影)過酷な山岳ステージで、多くの日本人選手が後方集団に取り残されてしまった =5月23日(米山一輝撮影)
厳しい上り坂が選手達を苦しめた =5月23日(米山一輝撮影)厳しい上り坂が選手達を苦しめた =5月23日(米山一輝撮影)

 ステージ優勝と総合首位を手中にしたアレドンド・モレノは、23歳のコロンビア人。名だたるクライマーを多数輩出してきた同国の例に漏れず、厳しい上りコースを得意としている。母国のジュニア王者に輝いた後、自転車の本場イタリアで活動してきたが、昨年は所属チームが見つからないという挫折も経験した。新たなステップアップを目指すためにも、今回のツアーに懸ける意気込みは強く、インタビューでは「ここに来た目的は総合優勝すること」と明言した。

 一方、活躍を期待されていた日本人選手の多くは、速い展開に対応できず後方集団に沈み、タイムを大きく失った。2004年の福島晋一以来となる日本人の総合優勝は困難な情勢だ。

 その中で一人気を吐いたのが6位に入った鈴木譲(シマノレーシングチーム)。序盤からの激しい展開に対応し、アタックに食らい付いて前へ前へと動いた事が功を奏した。

 チームメイトで山岳賞リーダーの畑中勇介とは同い年だが、華やかな畑中とは対照的に、鈴木は地味な存在だ。しかしキャプテンに指名された今シーズンは、春先から勝利を重ねるなど好調を維持。今大会の総合成績でも日本人トップの6位につけ、手応えをつかんでツアー後半戦に臨む。

 次戦の富士山ステージは、標高差1126メートルを一気に駆け上がるヒルクライムで、選手の登坂力がシンプルに試される。一気に数十秒から数分のタイム差がつく可能性もあり、総合順位争いはまだまだ予断を許さない。

 大会の模様は、ツアー・オブ・ジャパン総集編としてBSフジで放映される。放映日時は6月16日(土)午後1時~1時55分の予定。

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