上りと下りだけの難コース日本王者を決める「全日本選手権ロードレース」6月22、23日に大分で開催 新城、西薗、土井らが激突

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 サイクルロードレースの日本一を決める「全日本自転車競技選手権大会ロードレース」が、6月22日と23日の2日間、大分県で開催される。今年は大会史上最高難度ともささやかれるアップダウンの険しいコースが設定され、厳しいサバイバルレースとなることが予想される。

獲得標高は約6000m! 登坂力もスタミナも必要

 大分県のほぼ中央部、平成森林公園周辺の公道に設定された特設コースは、1周の距離が15.0km。周回あたりの獲得標高は約500mで、12周で争われる男子エリートでは、トータル約6000mもの上りをこなすことになる。レースは6時間におよぶと予想され、登坂力とスタミナの両面で高いレベルが要求される。

 コース構成を大雑把に書けば、「4kmアップダウン、5.5km下り、5.5km上り」といった配分だ。上りと下りだけという点では、伊豆の日本サイクルスポーツセンターを思い出すが、今回のコースは上りと下りがそれぞれ大きくまとまった形になっており、それぞれのセクションを得意とする選手にとっては、攻撃に出た際に一気にアドバンテージを作りやすいと言えるだろう。ただ、複雑な構成ではないために、昨年、一昨年と全日本が行われた岩手・八幡平のコースのように、全体のレース展開は単純化してしまう可能性もある。

昨年チャンピオンを獲得した土井雪広(当時はアルゴス・シマノ)昨年チャンピオンを獲得した土井雪広(当時はアルゴス・シマノ)

 勝負所となる上り区間は、昨年の八幡平のコースにおける距離約3.5km・平均勾配5.7%から、距離約5.5km・平均勾配6.5%へと難易度が上がっている。既存の国内レースの上りでは、つがいけヒルクライムの前半、スタートからリフト中間駅までの区間(距離約5km・平均勾配6.3%)がイメージとしては近い。平均速度を22km/hと仮定すると、上り区間の所要時間は15分。実際にはもう少し時間をかける周回が多いと思われるが、このヒルクライムを周回数分こなすことになる。上りは全体に見通しの良い2車線道路で、差が大きくない場合は後続を振り切ることが難しいだろう。

総合力に長けた新城、西薗、土井が中心の展開か

 ヒルクライマー系の選手が有利なレースであることはもちろんだが、レース時間が6時間と長時間にわたることもあり、上りをこなせるタイプのオールラウンダーが勝利に近いと予想される。最右翼として挙げられるのは、海外プロチームで活躍経験があり、総合力の高い新城幸也(チーム ヨーロッパカー)、西薗良太(チャンピオンシステム プロサイクリングチーム)、そして現日本チャンピオンの土井雪広(チームUKYO)だろう。

昨年は骨折明けの手負い状態ながら9位に入った新城幸也。今年はベストコンディションでの参戦だ昨年は骨折明けの手負い状態ながら9位に入った新城幸也。今年はベストコンディションでの参戦だ

 このほか、海外勢では増田成幸(キャノンデール プロサイクリング)、佐野淳哉(ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア)らも出場。現時点でのコンディションが不明だが、本調子であれば怖い存在になるはずだ。

 国内勢では清水都貴(ブリヂストンアンカー)、鈴木譲(シマノレーシングチーム)、飯野智行(宇都宮ブリッツェン)らが、このコースで力を発揮できる選手像に近い。所属チームから複数の選手でエントリーする国内勢は、終盤までの展開をいかに動かして、単独参加の有力選手の脚を削ることができるかが鍵となるだろう。

 別府史之(オリカ・グリーンエッジ)と宮澤崇史(サクソ・ティンコフ)の元チャンプ2人は不出場。この時期に半日近い時差を越えて日本でレースに臨む難しさとともに、UCIプロチーム所属選手が上位に入った場合、レースに懸かっているコンチネンタルポイントが消滅してしまうことも、出場回避の理由になっているようだ。

女子は急成長・與那嶺と欧州プロ・萩原が真っ向勝負

女子は昨年、萩原麻由子が與那嶺恵理を下して3連覇を達成。今年も2人の対決から目が離せない女子は昨年、萩原麻由子が與那嶺恵理を下して3連覇を達成。今年も2人の対決から目が離せない

 6周回・90kmで争われる女子エリートでは、3連覇中の萩原麻由子(ウィグル・ホンダ プロサイクリング)よりも、昨年2位の與那嶺恵理(チーム・フォルツァ!)が現時点では有力視される。自転車競技歴わずか2年足らずながら驚異的な成長を見せている與那嶺は、今年すでにタイムトライアルの日本タイトルを獲得。ロードレースとの二冠に向けて、貪欲で強気な姿勢を隠さない。これに対し、今シーズンから活動の場所を海外に移した女王が、意地の走りを見せられるかどうかが注目だ。

 大会では22日に男女ジュニアとアンダー23カテゴリー、23日に男女エリートのレースが行われる。23日のレーススタートは午前8時だ。 (文・米山一輝)

 

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