ツール・ド・熊野 2013 第2ステージ国内屈指の山岳ステージはアレドンドがV NIPPOワンツーで総合も1位・2位に

  • 一覧

 ツール・ド・熊野第2ステージは国内で屈指の山岳ステージ109.3kmで行なわれ、レース中盤過ぎから2人での逃げを決めたジュリアン・アレドンドとフォルツナート・バリアーニのチームNIPPO・デローザが1位、2位となった。

ジュリアン・アレドンドとフォルッナート・バリアーニがワン・ツー(ツール・ド・熊野 実行委員会提供)ジュリアン・アレドンドとフォルッナート・バリアーニがワン・ツー(ツール・ド・熊野 実行委員会提供)

 国内レースで最も厳しい山岳ステージとして、千枚田峠を2度、そして例年レースの展開が決まることが多い札立峠を越えるコース。上りが厳しい事は当然だが、下り坂の難しさでも知られる。下りを安全かつタイヤの限界グリップまで攻めるテクニックと精神力が必要だ。

国道42号をパレード。熊野灘を望む(ツール・ド・熊野 実行委員会提供)国道42号をパレード。熊野灘を望む(ツール・ド・熊野 実行委員会提供)

 第1ステージと同様に、正式スタート前に熊野市内を10kmパレード走行。15回目のツール・ド・熊野は地域住民に根付いており、パレード走行はもちろん、レース中の道路脇にも非常に多くの観客が観戦している。

 また公道レースでは多くのボランティアやスタッフの協力が必要であるが、このツール・ド・熊野では地域住民がボランティアとして多く参加している傾向がある。脇道がある場所では必ずボランティアの方々がロープテープ等で車等の侵入を防いでいるお陰で、円滑にレースが何も問題なく進んでいる。

 パレードを終えて10時30分に正式スタート。スタート直後からアタック合戦が繰り広げられ、平塚吉光(愛三工業レーシング)とジョセフ・クーパー(ニュージーランド、ヒューオンサーモン・ジェネシスウェルスアドヴァイザーズ)が抜け出す。しばらく20秒前後でエスケープし続けていると、集団から中村誠(宇都宮ブリッツェン)と阿部嵩之(チーム右京)とトーマス・ラボウ(オランダ、OCBCシンガポール)の3人が合流し、5人のグループになった。

 エスケープ5人とヴィーニファンティーニ・セッレイタリアがコントロールするメーン集団が1分30秒差まで広がると、前日の第1ステージと同じようにチームNIPPO・デローザがコントロールに加わり、前とのタイム差を1分までに抑えている。

 最初の千枚田峠ではヴィーニファンティーニがコントロールしてイーブンペースで上り始めた集団だが、トマ・ルバ(フランス、ブリヂストンアンカー)のアタックを皮切りにハイペースになった。

丸山千枚田を上るメーン集団、1回目の上り(ツール・ド・熊野 実行委員会提供)丸山千枚田を上るメーン集団、1回目の上り(ツール・ド・熊野 実行委員会提供)

 千枚田峠頂上の山岳賞はクーパーが脱落したエスケープ4人がそのまま先行し、山岳賞ジャージを着る阿部が1位通過。一方集団は一気にペースアップしていくつかに分かれるが、下り坂で再度1つに戻る。札立峠に向かうアップダウンで、エスケープも集団に吸収された。

逃げていた4人がメーン集団に吸収される(ツール・ド・熊野 実行委員会提供)逃げていた4人がメーン集団に吸収される(ツール・ド・熊野 実行委員会提供)

 勝負が決する札立峠入口で、集団の先頭付近で西薗良太(チャンピオンシステム プロサイクリングチーム)がステファノ・ボルチ(イタリア、ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア)と接触落車するアクシデントが発生。前週のツアー・オブ・ジャパンで総合6位に入って今回も有力視されていた西薗だが、ここでそのままリタイアとなってしまった。

 札立峠入口の急勾配から本格的にペースアップした集団は、頂上までに細かく分かれた。先頭ではアレドンドがハイペースを刻み続け、5人が抜け出す形に。コースは日本の山道特有の、細くカーブが連続する道が続く。

 札立峠を下り終え、この日唯一の補給ポイントに向けて、2km程度の7〜8%勾配が続く上りで、アレドンドとバリアーニ、NIPPOの2人が抜け出す形となった。エスケープの2人に対し集団もわずか7人。この中で日本人は土井雪広(チーム右京)のみが入っている。

2回目丸山千枚田を上るフォルツナート・バリアーニとジュリアン・アレドンド(ツール・ド・熊野 実行委員会提供)2回目丸山千枚田を上るフォルツナート・バリアーニとジュリアン・アレドンド(ツール・ド・熊野 実行委員会提供)
個人総合リーダーに立ったジュリアン・アレドンド(ツール・ド・熊野 実行委員会提供)個人総合リーダーに立ったジュリアン・アレドンド(ツール・ド・熊野 実行委員会提供)

 後続は前の2人を追いかけるが、2回目の千枚田峠でも追いつくことはなく、そのままNIPPOの2人がゴールまで逃げ切り、アレドンドが優勝。順位は入れ替わっているが、昨年のレースのほぼ再現となった。個人総合もステージ順位通りに、1位アレドンド、2位にバリアーニが続く。

 日本人最高位は土井のステージ8位だった。土井の次には昨夏に大腿骨を骨折して、今回のツール・ド・熊野が復帰戦となる鈴木真理(宇都宮ブリッツェン)が18位に入っている。

 最終日の第3ステージは和歌山県太地で10km周回コースを10周の100km。コースは海岸線で毎年風が強く、アップダウンやカーブが多くサバイバルレースとなることが多い。

 ここまでNIPPOとヴィーニファンティーニがレースコントロールしている中で、エスケープ集団ができるものの2分以上の差を付けることはしていない。第3ステージでは総合成績で遅れている選手がどれだけ動けるかで、落ち着いたレースとなるか、激しいアタック合戦でのレースなるかが非常に楽しみである。

 観客は楽しいレースだが、選手には厳しいレース展開となる事は間違いない。

(文 内山靖樹)

第2ステージ結果
1 ジュリアン・アレドンド(コロンビア、チームNIPPO・デローザ) 2時間39分17秒
2 フォルツナート・バリアーニ(イタリア、チームNIPPO・デローザ) +0秒
3 ネイサン・アール(オーストラリア、ヒューオンサーモン・ジェネシスウェルスアドヴァイザーズ) +20秒
4 シモーネ・カンパニャーロ(イタリア、チームNIPPO・デローザ) +20秒
5 ホセビセンテ・トリビオ(スペイン、チーム右京) +23秒
6 トマ・ルバ(フランス、ブリヂストンアンカー) +23秒

個人総合時間順位
1 ジュリアン・アレドンド(コロンビア、チームNIPPO・デローザ) 5時間09分57秒
2 フォルツナート・バリアーニ(イタリア、チームNIPPO・デローザ) +5秒
3 ネイサン・アール(オーストラリア、ヒューオンサーモン・ジェネシスウェルスアドヴァイザーズ) +24秒
4 シモーネ・カンパニャーロ(イタリア、チームNIPPO・デローザ) +29秒
5 土井雪広(チーム右京) +34秒
6 トマ・ルバ(フランス、ブリヂストンアンカー) +34秒

個人総合ポイント賞
1 ミケーレ・メルロー(イタリア、ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア) 33pts
2 マッティア・ポッゾ(イタリア、ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア) 30pts
3 シモーネ・カンパニャーロ(イタリア、チームNIPPO・デローザ) 28pts

個人総合山岳賞
1 ジュリアン・アレドンド(コロンビア、チームNIPPO・デローザ) 17pts
2 フォルツナート・バリアーニ(イタリア、チームNIPPO・デローザ) 12pts
3 阿部‎嵩之(チーム右京) 11pts

新人賞
1 チョイ・キホー(香港、ホンコンチャイナ) 5時間15分37秒

チーム総合
1 チームNIPPO・デローザ 15時間30分37秒
2 ブリヂストンアンカー サイクリングチーム +5分04秒
3 チーム右京 +6分32秒

この記事のタグ

ツール・ド・熊野2013

  • 一覧

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

e-BIKE最新特集

スペシャル

自転車協会バナー

ソーシャルランキング

サイクリストTV

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載

連載