じてつう物語<3>「朝の空気の中、高層ビル群の中を走るのは気持ちいい!」 瀬戸慶太さん

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 ブリヂストンサイクルといえば、日本を代表する自転車メーカーのひとつであり、当然ながら自転車通勤をしている社員が多い。同社に勤務し商品企画に携わる瀬戸慶太さん(37)も、自転車通勤を実践しているひとり。通勤のときに自転車から街の風景や行き交う人々を眺めることは、商品企画という仕事にも役立っているという。

瀬戸慶太さん(37)瀬戸慶太さん(37)

朝はバスレーンを活用して快適通勤

外苑西通りに面したバイクフォーラム青山。1Fがショールーム、2Fがオフィスになっている外苑西通りに面したバイクフォーラム青山。1Fがショールーム、2Fがオフィスになっている

 東京メトロ銀座線の外苑前駅から歩いて数分の外苑西通り沿いに、ブリヂストンサイクルのショールーム「バイクフォーラム青山」がある。1階では、同社のスポーツサイクルブランド「アンカー」を含めた最新モデルが展示されており、試乗することも可能。また、自転車をより楽しむための各種イベントが行われたりもする。2階はオフィスになっており、埼玉県上尾市に本社がある同社にとって、都心における重要な拠点でもある。

 「バイクフォーラム青山は、自転車のあるライフスタイルを提案するための拠点としてオープンしました。今年で3年目になります」と説明してくれたのが、同社の瀬戸慶太さん。

 同社で商品企画を担当している瀬戸さんは、東京都杉並区の自宅からバイクフォーラム青山までを、自転車で通勤している。

 「バイクフォーラム青山まで自転車通勤をするのは、週に2回ほど。距離にして11kmです。常に青山に出社しているわけではなく、上尾の本社に出社することも多いのですが、上尾まではさすがに距離があるので電車で通っています。杉並区内の自宅からバイクフォーラム青山までは、35分くらいです。電車だと1時間弱はかかってしまいます」

 自転車で通勤する上でポイントとなるのが、ルートの選択だ。瀬戸さんは、大通りメインで、かつなるべく距離が短くなるルートを選んでいる。

 「実際に走る前に、Googleマップで徒歩のルート検索をして、最短距離のルートを確認し、それを自転車通勤のためにアレンジしています。今は、早稲田通りを走って、中野経由で青梅街道に出て、西新宿を経由して青山まで走っています。青梅街道にはバスレーンがあります。朝のラッシュ時には、バスレーンに一般の車が入って来ないので、自転車にとっては走りやすいです。また、朝の空気の中、新宿の高層ビル群の中を走って行くのは、なかなか気持ちがよいものです」

バイクラックあり。もちろんショールームの来場者やオフィス来訪者も使用可能バイクラックあり。もちろんショールームの来場者やオフィス来訪者も使用可能
1Fのショールームには常に試乗車の用意がある(時期により車種、台数は変動)1Fのショールームには常に試乗車の用意がある(時期により車種、台数は変動)

スポーツ自転車の世界に足を踏み入れた学生時代

 大学時代はトライアスロン競技に熱中していた瀬戸さん。

 「子供の頃にジュニアスポーツ車に乗ったりいじったりしていたので、自転車自体は嫌いではなかったのです。陸上と水泳の経験もあったので、トライアスロンの世界に興味を抱きました。しかし、大学生の身分には価格も高かったので、夏にアルバイトをしてお金を貯めて、トライアスロン用のロードバイクを購入しました」

 すっかりトライアスロンにはまった瀬戸さん。大学卒業後の進路としてスポーツ用品を扱う企業を志望し、ブリヂストンサイクルに入社する。就職活動を始める時点ですでに「商品企画をやりたい」と考えていたという。

きっかけは自転車メーターの企画

 入社後、仕事でも余暇でも自転車に乗ることはあったが、自転車通勤はしていなかった瀬戸さん。自転車通勤をはじめたきっかけは、ある商品の企画だった。

 「『emeters』(イーメーターズ)という自転車用メーターの商品企画を担当したんです。emetersでは、走行距離や消費カロリーなどのデータを毎日記録し、そのデータをパソコンを介して専用のSNSサイト『emeters WEB』にアップロードすることができるものです」

専用SNSと連携できるメーター『emeters(イーメーターズ)』を愛用専用SNSと連携できるメーター『emeters(イーメーターズ)』を愛用

 ただ走行データをアップロードするだけではなく、日記を書いたりコミュニティに入って書き込んだりでき、いわゆる「SNS」として楽しむこともできるのが、emetersとemeters WEBの特長だ。

 「ちょうどその頃、ちょっと体重が増えてきたこともあって、もっと自転車に乗らなくてはいけないな、と。自転車通勤なら毎日自転車に乗ることができるし、emetersを使い込むこともできます。当時は浦和(埼玉県さいたま市)に住んでいて、北上尾の本社まで自転車で通っていました」

 トライアスロンのような競技とも週末の余暇とも違い、通勤手段として自転車に乗ることは、すぐに瀬戸さんの仕事に活きてくるようになった。瀬戸さんがまず気になったのが、自転車に乗るときの服装だ。

 「レーサージャージのようなものではなく、だけど自転車に乗るための機能性を持った服が少ないということを実感しました。そこでいろいろ探しているうちに出会ったのが、『nari/furi』(ナリフリ)というブランドです」

 カジュアルなデザインで、なおかつ自転車に乗る人のことをしっかり考えたnari/furiの製品は、まさに瀬戸さんが求めていたものだった。

 「そしてnari/furiの展示会に足を運んだ際に、代表の小林一将さんにお会いして『ぜひ何かいっしょに作りましょう』というお話をさせていただいたんです。それが、ブリヂストンサイクルの『HELMZ』(ヘルムズ)が生まれるきっかけです」

 HELMZとは、ブリヂストンサイクルが“スピードクルーザー”と呼んでいる、ロードバイクでもクロスバイクでも、もちろんママチャリでもない、街をクルージングすることに特化した自転車だ。同社とnari/furiのコラボレーションによって生まれたモデルで、そのデザインと巡行性能は高く評価されている。もちろん、瀬戸さんの愛車もHELMZだ。

HELMZ(ヘルムズ) H1XHELMZ H1X nari/furiとブリヂストンサイクルの強力タッグから生まれた“スピードクルーザー”

生活のスタイルを変える自転車を生み出したい

 自転車通勤をしているときの瀬戸さんは、頭の中にこれからの製品のことがある。そして、街を行く自転車や人々を観察している。瀬戸さんは、今後の商品企画について、次のように話す。

 「常に、都市生活者を念頭に“生活のスタイルを変えるような商品を出したい”という想いがあるんです。ブリヂストンサイクルは、軽快車・通学車から本格的なスポーツ車まで、幅広く手がけています。それだけの幅を持っているからこそ、生み出せるものがあると思っています」

 確かに同社には、競技の世界で日本のトップに立ちオリンピックに出たような人から、生活の一部として自転車に乗ってきた人まで、幅広い人が働いている。だからこその、引き出しの多さが同社の特徴でもある。とくに、レーシングブランド「アンカー」以外の幅広い領域を担当する瀬戸さんにとっては、今後の商品企画を行う上で、自転車通勤は大事な市場観察の場であり、実践の場であると言えるだろう。

ルート:東京都杉並区~港区、往復22km
時間:35分
頻度:週2日
マシン:ブリヂストンサイクル HELMZ
自転車通勤制度:自転車通勤手当の支給あり
勤務先での設備:バイクラック
じてつうの工夫:通勤ルートの検討にGoogleマップを活用した

ブリヂストンサイクル
http://www.bscycle.co.jp/

バイクフォーラム青山
http://www.bikeforum-aoyama.jp/

HELMZ
http://helmz.jp/

TEXT&PHOTO BY Gen SUGAI / PHOTO(HELMZ) BY WADA Yazuka

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