ジロ・デ・イタリア2013 第21・最終ステージカヴェンディッシュ万全のステージ5勝目、ポイント賞も獲得 ニバリ涙の総合優勝

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 ジロ・デ・イタリアは26日、第21ステージ(最終ステージ)がリエーゼ・ピオ・デーチモからブレシアまでの197kmで行われ、マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ)が今大会5勝目となるステージ優勝を飾った。カヴェンディッシュはポイント賞争いでも逆転し、同賞のリーダージャージ「マリア・ロッソ・パッショーネ」に袖を通した。個人総合争いでは、第20ステージまでのリードを保ったヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム)が初優勝を果たした。

アスタナのチームメート、そして昨年引退したチームの“御大”アレクサンドル・ヴィノクロフ氏(前列の白いシャツ)とステージに立つニバリアスタナのチームメート、そして昨年引退したチームの“御大”アレクサンドル・ヴィノクロフ氏(前列の白いシャツ)とステージに立つニバリ

 総合優勝争いは、前日の第20ステージまででほぼ順位が固まり、この日の最終ステージはスタートからブレシアの周回コースまでパレード走行。3週間の戦いを終えようとしている選手たちがリラックスした様子で集団走行を楽しんだ。

4賞ジャージを着てレースを走る(左から)ピラッツィ、ベタンクール、ニバリ、カヴェンディッシュ4賞ジャージを着てレースを走る(左から)ピラッツィ、ベタンクール、ニバリ、カヴェンディッシュ
最終日とあってシャンパンを飲む選手が絶えなかった最終日とあってシャンパンを飲む選手が絶えなかった

 そんな中、唯一緊張感が漂ったのは、129.1km地点に設けられたこの日最初の中間スプリントポイント。アシストを受けたカヴェンディッシュが1位通過し、この時点でポイント賞トップのニバリに3ポイント差に迫る。

80周年を迎えたカンパニョーロ本社の前を通過するプロトン80周年を迎えたカンパニョーロ本社の前を通過するプロトン

 残り30kmを切ってリーダーチームのアスタナ プロチームを先頭にブレシアの周回コースへと突入。7周のうち、最初の1周は今大会を最後に引退を表明している2000年の総合優勝者ステファノ・ガルゼッリ(イタリア、ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア)を先頭に通過した。

 残り6周でジャイロ・エルメーティ(イタリア、アンドローニジョカットリ)がアタックすると、この動きに乗ったカヴェンディッシュが中間スプリントポイントと間違ってスプリントを仕掛ける場面も。その後、カヴェンディッシュは残り16km地点に設けられた2ヵ所目の中間スプリントポイントも無事に先頭で通過。この時点でポイント賞争いでトップに立った。

 集団はいよいよゴールスプリント体制に。オメガファルマ・クイックステップ、キャノンデール プロサイクリング、オリカ・グリーンエッジのトレインが前方に陣取る。そして残り1周に入ると、レイディオシャック・レオパード・トレックやランプレ・メリダ、ガーミン・シャープも前へ上がり、各チームが入り乱れる形に。しかし、テクニカルなコースを優位に展開したのは、オメガファルマ・クイックステップとキャノンデール プロサイクリングだった。

 最終コーナーを抜けると、まず最初に加速したのはキャノンデール プロサイクリング。しかし、別ラインからマッテーオ・トレンティン(イタリア)から解き放たれたカヴェンディッシュが別次元の加速を見せる。サーシャ・モドロ(イタリア、バルディアーニヴァルヴォレ・CSFイノックス)やエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、キャノンデール プロサイクリング)らの追い上げをかわし、トップでゴールした。

最終ステージも制し、区間5勝目を挙げたカヴェンディッシュ最終ステージも制し、区間5勝目を挙げたカヴェンディッシュ

 今大会5勝目を挙げたカヴェンディッシュは、ポイントを158にまで伸ばし、文句なしのポイント賞獲得。これにより、3大ツール(ジロ・デ・イタリア、ツール・ド・フランス、ブエルタ・ア・エスパーニャ)すべてでポイント賞を獲得した5人目の選手となった。

総合優勝を決め、トロフィーを手にするニバリ総合優勝を決め、トロフィーを手にするニバリ

 そして、総合優勝は最終ステージも危なげなく走りきったニバリの手に渡った。ニバリはシチリア島出身の28歳。2005年にファッサ・ボルトロでプロデビュー、2010年のブエルタ・ア・エスパーニャでグランツール初の総合優勝を果たしている。ジロでは2011年の総合2位(アルベルト・コンタドールの順位剥奪による繰り上げ)が最高成績だったが、現チーム移籍初年度に悲願だった母国のビッグタイトルを獲得した。また、シチリア島出身のライダーとしては初のジロ制覇。ポディウムでは涙を浮かべる場面も見られた。

 そのほか、山岳賞はステファノ・ピラッツィ(イタリア、バルディアーニヴァルヴォレ・CSFイノクス)が、新人賞には総合でも5位に入ったカルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル ラモンディアル)が輝いた。

 3週間の戦いを終え、5月4日にナポリのスタートラインに並んだ23チーム・207選手のうち、ブレシアのゴールに到達したのは168選手。個人総合トップ10のうち、イタリア勢が4選手を送り込んだほか、コロンビア、ポーランドからも2選手ずつ食い込み、伝統国、新興国がそれぞれ活躍する大会となった。

(文 福光俊介/写真 砂田弓弦)

ポイント賞のリーダージャージ「マリア・ロッソ・パッショーネ」を手に入れたカヴェンディッシュポイント賞のリーダージャージ「マリア・ロッソ・パッショーネ」を手に入れたカヴェンディッシュ

第21ステージ結果
1 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ) 5時間30分09秒
2 サーシャ・モドロ(イタリア、バルディアーニヴァルヴォレ・CSFイノクス) +0秒
3 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、キャノンデール プロサイクリング)
4 ジャコモ・ニッツォーロ(イタリア、レイディオシャック・レオパード)
5 ルカ・メゲッツ(スロベニア、チーム アルゴス・シマノ)
6 ロベルト・フェラーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
7 ケニー・デハース(ベルギー、ロット・ベリソル)
8 マヌエル・ベッレッティ(イタリア、アージェードゥーゼル ラモンディアル)
9 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター チーム)
10 ルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ チーム)

個人総合(マリア・ローザ)
1 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) 84時間53分28秒
2 リゴベルト・ウラン(コロンビア、スカイ プロサイクリング) +4分43秒
3 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +5分52秒
4 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・メリダ) +6分48秒
5 カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル ラモンディアル) +7分28秒
6 ブシェメスワフ・ニエメツ(ポーランド、ランプレ・メリダ) +7分43秒
7 ラファル・マイカ(ポーランド、チーム サクソ・ティンコフ) +8分09秒
8 ベニャト・インチャウスティ(スペイン、モビスター チーム) +10分26秒
9 マウロ・サンタンブロージオ(イタリア、ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア) +10分32秒
10 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル ラモンディアル) +10分59秒

ポイント賞(マリア・ロッソ・パッショーネ)
1 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ) 158pts
2 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) 128pts
3 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) 111pts

山岳賞(マリア・アッズーラ)
1 ステファノ・ピラッツィ(イタリア、バルディアーニヴァルヴォレ・CSFイノクス) 82pts
2 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター チーム) 45pts
3 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) 45pts

新人賞(マリア・ビアンカ)
1 カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル ラモンディアル) 85時間00分56秒
2 ラファル・マイカ(ポーランド、チーム サクソ・ティンコフ) +41秒
3 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ブランコ プロサイクリングチーム) +12分50秒

チーム総合
1 スカイ プロサイクリング 254時間34分25秒
2 アスタナ プロチーム +4分29秒
3 モビスター チーム +7分27秒

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