ジロ・デ・イタリア2013 第20ステージチマコッピでマリア・ローザが自らアタック ニバリがステージ連勝で総合優勝に王手

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 ジロ・デ・イタリアは25日、スィランドロからトレ・チーメ・ディ・ラヴァレードまでの210kmで第20ステージが行われ、マリア・ローザを着用した総合リーダーでありながら自らアタックを仕掛けたヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム)が山頂ゴールを制した。中止となった前日のステージを挟んでの連勝で、26日の最終ステージを前に総合優勝を確実なものにした。

最後の上りで独走態勢に入ったニバリ最後の上りで独走態勢に入ったニバリ

 前日の第19ステージは降雪・積雪で中止され、さらにはダニーロ・ディルーカ(イタリア、ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア)がドーピングの疑いでレースから除外されるという波乱に満ちた1日になった。そして迎えた第20ステージは、雪のなかでの下りを回避するため、コースを変更して実施された。3つの山岳を迂回する新たなコースは、50km地点か170km地点まで緩やかな上りが続き、そこから一旦下ると、最後には2つの山岳が待っている。第19ステージの中止によって登場しなかったステルヴィオ峠に代わり、標高2304m、最大勾配18%の山頂ゴール、トレ・チーメ・ディ・ラヴァレードが今大会のチマコッピ(最標高地点)となった。

序盤にエスケープした4人序盤にエスケープした4人

 レース開始直後はアタックが決まらず、30km地点で、ジャイロ・エルメーティ(イタリア、アンドローニジョカットリ・ベネズエラ)、パヴェル・ブルット(ロシア、カチューシャ チーム)、アダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ベリソル)、ヤロスラフ・ポポヴィッチ(ウクライナ、レイディオシャック・レオパード)の4人による逃げが成立。メーン集団では、ポイント賞を狙うマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ)が、2つの中間ポイントを5位で通過してポイントを重ねた。

終盤、攻撃に出たウイーニング終盤、攻撃に出たウイーニング

 2級山岳トレ・クローチに入ると、逃げ集団からブルットが抜け出し単独で先頭に立った。タイム差を3分以下に縮めたメーン集団からは、ピーテル・ウイーニング(オランダ、オリカ・グリーンエッジ)らが飛び出す。山頂を通過し下り区間に入ると、ジャンルーカ・ブランビッラ(イタリア、オメガファルマ・クイックステップ)、エロス・カペッキ(イタリア、モビスター チーム)がアタック。ここで追走集団を形成したウイーニング、ブランビッラ、カペッキの3人は、最後の山岳を前に先頭のブルットを抜き去った。

雪の中で先頭グループを形成したカペッキ雪の中で先頭グループを形成したカペッキ

 そしてトレ・チーメ・ディ・ラヴァレードに突入。このチマコッピの入り口でカペッキが2人を突き放したが、残り3.1km、メーン集団からマリア・ローザのニバリがアタックをかけるとあっさり捕まってしまった。このアタックに対応できたのは、総合3位のリゴベルト・ウラン(コロンビア、スカイ プロサイクリング)と、新人賞争いで2位につけるカルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル ラモンディアル )の2人。ここで総合2位のカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)、新人賞リーダーのラファル・マイカ(ポーランド、チーム サクソ・ティンコフ)は遅れてしまう。その後、追走するウランとベタンクールにファビオアンドレス・ドゥアルテ(コロンビア、コロンビア)も合流し、コロンビア勢3人がニバリを追ったが、独走するマリア・ローザとの差を縮めることはできなかった

マリア・ローザを着て区間優勝を飾ったニバリマリア・ローザを着て区間優勝を飾ったニバリ

 守りのレースでも総合優勝に近づく局面にも関わらず、過酷な頂上ゴールへ自らアタックを仕掛けたニバリ。第18ステージの山岳タイムトライアルに続いてのステージ制覇で、今大会での圧倒的な強さを見せつけ、初のジロ総合優勝をほぼ手中に収めた。エヴァンスは粘ったものの1分30秒遅れのゴールとなり、ウランに総合2位の座を譲ってしまった。山岳賞はステファノ・ピラッツィ(イタリア、バルディアーニヴァルヴォレ・CSFイノクス)に確定しており、ベタンクールも新人賞を確実なものにしている。翌日の第21ステージで変動する可能性が大きいのはポイント賞。現在117ポイントのカヴェンディッシュが、128ポイントのニバリを上回れるのか、注目が集まる。

(文 平澤尚威/写真 砂田弓弦)

第20ステージ結果
1 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) 5時間27分41秒
2 ファビオアンドレス・ドゥアルテ(コロンビア、コロンビア) +17秒
3 リゴベルト・ウラン(コロンビア、スカイ プロサイクリング) +19秒
4 カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル ラモンディアル) +21秒
5 ファビオ・アール(イタリア、アスタナ プロチーム) +44秒
6 フランコ・ペッリツォッティ(イタリア、アンドローニジョカットリ・ベネズエラ) +48秒
7 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル ラモンディアル) +54秒
8 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、キャノンデール プロサイクリング) +58秒
9 ホンダーウィン・アタプマ(コロンビア、コロンビア) +1分00秒
10 ラファル・マイカ(ポーランド、チーム サクソ・ティンコフ) +1分04秒

個人総合(マリア・ローザ)
1 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) 79時間23分19秒
2 リゴベルト・ウラン(コロンビア、スカイ プロサイクリング) +4分43秒
3 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +5分52秒
4 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・メリダ) +6分48秒
5 カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル ラモンディアル) +7分28秒
6 ブシェメスワフ・ニエメツ(ポーランド、ランプレ・メリダ) +7分43秒
7 ラファル・マイカ(ポーランド、チーム サクソ・ティンコフ) +8分09秒
8 ベニャト・インチャウスティ(スペイン、モビスター チーム) +10分26秒
9 マウロ・サンタンブロージオ(イタリア、ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア) +10分32秒
10 ドメニコ・ポッツォヴィーヴォ(イタリア、アージェードゥーゼル ラモンディアル) +10分59秒

ポイント賞(マリア・ロッソ・パッショーネ)
1 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) 128pts
2 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ) 117pts
3 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) 111pts

山岳賞(マリア・アッズーラ)
1 ステファノ・ピラッツィ(イタリア、バルディアーニヴァルヴォレ・CSFイノクス) 82pts
2 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター チーム) 45pts
3 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) 45pts

新人賞(マリア・ビアンカ)
1 カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル ラモンディアル) 79時間30分47秒
2 ラファル・マイカ(ポーランド、チーム サクソ・ティンコフ) +41秒
3 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ブランコ プロサイクリングチーム) +12分06秒

チーム総合
1 スカイ プロサイクリング 238時間03分58秒
2 アスタナ プロチーム +4分29秒
3 モビスター チーム +7分27秒

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