ツアー・オブ・ジャパン2013総合上位、そしてUCIポイント獲得へ エースとして終盤戦に挑む日本人選手たち

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現在総合で日本人最高位に付ける西薗良太現在総合で日本人最高位に付ける西薗良太

 国内最大級のステージレース「ツアー・オブ・ジャパン」は、いよいよ終盤戦に突入した。25日の第5ステージ(伊豆ステージ)は、厳しいアップダウンで知られる日本サイクルスポーツセンターを舞台に、総合上位を争うための最終決戦となる。26日の第6ステージ(東京ステージ)は、最も観客の多い東京の晴れ舞台で各チームがプライドをかけてゴールスプリントに挑む。第4ステージ(富士山ステージ)終了時点で総合上位をうかがう日本人選手の表情を追った。

 開幕前に「総合6位以内が目標」と話していた西薗良太(チャンピオンシステム プロサイクリングチーム)は、第4ステージ終了時点で総合6位に付けた。最初に総合争いが大きく動いた第3ステージ(南信州ステージ)では、日本人選手で唯一、ゴール間近まで先頭集団に残った。激しいレース展開だったが、先手を打って集団内でのポジションを上げておくことで、最後までライバルの動きに対応できたという。海外レースでの経験の蓄積を生かした形だ。

 過酷なヒルクライムで争われた富士山ステージでも大崩れせず、ステージ11位でフィニッシュした。「想定タイムちょうどくらい」と話すが、やりようによってはもう少しタイムを稼げたという。「長い上りでの力も上げたいですね」と貪欲だ。

現日本チャンピオンの証、白いウェアを着て走る土井雪広現日本チャンピオンの証、白いウェアを着て走る土井雪広

 ツアー・オブ・ジャパンはUCI(国際自転車競技連合)のアジアツアーに含まれ、総合12位以内に入ればUCIポイントを獲得できる。日本チャンピオンの土井雪広(チームUKYO)は第4ステージまでで総合12位と、このポイント獲得圏内に付ける。チームで出場予定だった外国人選手が、登録の不備から直前で出場できなくなり、「想定外」にエースを任された。トップコンディションでないまま迎えた今大会だが、ステージを重ねるにつれて表情も明るくなってきた。昨年までヨーロッパで走り、今シーズンは国内チームに移籍した土井は、久しぶりの海外プロ選手たちとの戦いを楽しんでいるようにも見える。

 富士山ステージでは本人曰く「うまくまとめた」12位ゴールで、総合順位を1つ上げた。レース終盤には疲れて失速していた西薗に追い付き、しばらく西薗の前を走ってペースを取り戻させる場面も。「(総合4位の西薗の前に総合3位の)ラプトーンがいたので、アイツを抜けば(西薗の)総合が上がるから、だったら上げてあげようかなと。そこで邪魔することもない」と日本王者の余裕も見せる。自身もUCIポイント獲得に向け、伊豆、東京でさらに順位アップを狙う。

宇都宮ブリッツェンの若きエース、飯野智行宇都宮ブリッツェンの若きエース、飯野智行

 富士山ステージを日本人最高位の8位でゴールした飯野智行(宇都宮ブリッツェン)は、ゴールラインを切った時に小さくガッツポーズを見せた。昨年の大会で、チームのエースだった増田成幸(現キャノンデール プロサイクリング)が日本人最高位でゴールした時と、ほぼ同タイムを出したことで「自信に繋がった」と話す。

 この日は翌日の伊豆ステージでの戦いを意識して、マイペースで疲れを残さないように走ったという。急勾配に消耗し切った選手も少なくない中、比較的涼しげな表情でのゴール。それでも日本人トップのタイムだ。

 現在総合13位で、チームが今回のレースの目標に掲げる「UCIポイント獲得」の12位以内まであと少しと迫り、「伊豆では少しでも前の集団でゴールしたい」と意気込む。プロ2年目にして早くもチームのエースを任された飯野は、大舞台またで一歩階段を上っている。

総合上位を狙っていた窪木一茂だが、富士山で順位を落とし「失敗した」と落胆総合上位を狙っていた窪木一茂だが、富士山で順位を落とし「失敗した」と落胆

 総合でUCIポイント圏内につける3人がいる一方で、この日大きく後退してしまった窪木一茂(マトリックスパワータグ)らの選手は、ステージ優勝狙いに切り替えてくるだろう。25日からの伊豆ステージと東京ステージは、それぞれの選手・チームの立ち位置ははっきりしてきた中で、互いの利害を計算しつつより複雑で激しいレース展開になりそうだ。

(写真・文 米山一輝)

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