ツアー・オブ・ジャパン2013 第4ステージディボールが追い込んで富士山コースレコード優勝 バリアーニが総合首位に

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 ツアー・オブ・ジャパン(TOJ)は第4ステージが静岡県小山町のふじあざみラインで行われ、最難関のヒルクライムをベンジャミン・ディボール(オーストラリア、ヒューオンサーモン・ジェネシスウェルスアドヴァイザーズ)が、40分初めてを切るコースレコードで制した。総合首位の座は4秒差で2位に入ったフォルッナート・バリアーニ(イタリア、チームNIPPO・デローザ)が獲得した。

ディボールが富士山ステージを制してガッツポーズディボールが富士山ステージを制してガッツポーズ

 富士山須走口5合目まで、距離11.4kmで約1200mもの標高差を一気に駆け上がるレース。平均勾配10%、最大勾配は22%に達する。個々の能力差が如実に表れ、個人総合成績の大勢を決定づけるステージだ。

 今年はこれまでの富士山ステージでは初めて、須走の市街地をパレードしてからスタートを切った。

パレードスタートする集団 (C)TOJ2013パレードスタートする集団 (C)TOJ2013
序盤のメーングループ (C)TOJ2013序盤のメーングループ (C)TOJ2013

 レースは序盤の約3kmを淡々と進めたが、先頭を固めていたヴィーニファンティーニが下がると、徐々にペースが上がって集団は自然にばらける展開になった。

 4km地点を過ぎて、先頭は海外選手のみの10人ほどの集団。少し離れて西薗良太(チャンピオンシステム プロサイクリングチーム)、伊丹健治(ブリヂストンアンカー)らが入るグループが前を追いかける。

 先頭は徐々に人数を減らし、6km地点ではバリアーニ、ディボール、そして総合首位のグリーンジャージを着るジュリアン・アレドンド(コロンビア、チームNIPPO・デローザ)の3人のみに。中間付近の急勾配区間で、バリアーニがハイペースを保って走ると、このグループも分解して、バリアーニが単独先頭となった。

 昨年この富士山ステージを制して総合首位の座を獲得しているバリアーニは、徐々に後続との差を広げながら先頭を走る。リーダージャージのアレドンドは調子が今一歩か、3番手の位置をダミアン・モニエ(フランス、ブリヂストンアンカー)に譲って4番手に後退してしまう。

先頭を走るバリアーニにディボールが迫る (C)TOJ2013先頭を走るバリアーニにディボールが迫る (C)TOJ2013

 3番手以下のタイム差が広がっていくのに対し、2番手を走るディボールとバリアーニとの差は15秒で変わらない。先頭を視界に捉えながら走るディボールは、残り2kmからやや失速したバリアーニとの差を詰め、ラスト1kmで5秒差に、ラスト500mでついにバリアーニを捕えて、カウンターアタックで抜き去った。

 苦悶の表情に歪むバリアーニを尻目に、ディボールが先頭でゴールし、富士山ステージ優勝を手にした。39分47秒のタイムは、史上初めて40分を切るコースレコードだ。

 24歳のディボールは、2011年にオーストラリアのU23ロードチャンピオンにも輝いている有望選手だ。「自分のテンポを守って走った。バリアーニに付いて行ったけど、終盤彼がスローダウンしたので、捕まえて逆にアタックして勝てた。富士山は世界的に見ても最も厳しいコースの1つだと思う」とレースを振り返った。

ステージ優勝のディボールステージ優勝のディボール
昨年に続き、今年も富士山ステージで総合首位の座についたバリアーニ昨年に続き、今年も富士山ステージで総合首位の座についたバリアーニ

 ステージでは2位に敗れたバリアーニだが、総合では首位に躍り出た。現在38歳のベテランは、「長年競技をやってきてもやはり、リーダージャージを手にするのはとても嬉しいこと」と顔をほころばせる。

レース前は緊張の表情だったバリアーニだが、会見では持ち前の明るさが戻ったレース前は緊張の表情だったバリアーニだが、会見では持ち前の明るさが戻った

 昨年のTOJでも富士山ステージでグリーンジャージを獲得し、総合優勝の座に輝いているバリアーニ。今年も富士山ステージでの首位獲得。そしてまた昨年同様に、チームメートのアレドンドからリーダージャージを奪う形になった。

 「アレドンドとは昨日話をした。実は彼は今あまり調子が上がっていなくて、逆に僕はとても調子が良いんだ。お互いチームメートとして頑張っていくという話をした。自分がスポットライトを浴びる事を考えているのではなく、チームとして総合優勝を獲るという考えだ。マレーシアのレース(今年のツール・ド・ランカウイ)では僕がアシストして彼の総合優勝につながった。今回は彼にアシストしてもらう番なのかなと思う。チームとしてコントロールして、最後までこのジャージを守りたい」と明るい表情で意気込みを語った。

日本人最高位の8位でゴールした飯野智行日本人最高位の8位でゴールした飯野智行
西薗良太はステージ11位西薗良太はステージ11位

 日本人最高順位は飯野智行(宇都宮ブリッツェン)が先頭から2分43秒差のステージ8位。個人総合では西薗良太(チャンピオンシステム プロサイクリングチーム)が6位に付けている。

 翌第5ステージは25日、静岡県伊豆市に日本サイクルスポーツセンターで開催される。ほぼ上りと下りしかない、ひたすらアップダウンを繰り返す146.4kmのレースだ。最終第6ステージは平坦のため、明日が総合争い最後の決戦となる。

(写真・文 米山一輝)

第4ステージ結果
1 ベンジャミン・ディボール(オーストラリア、ヒューオンサーモン・ジェネシスウェルスアドヴァイザーズ) 39分47秒
2 フォルッナート・バリアーニ(イタリア、チームNIPPO・デローザ) +4秒
3 ダミアン・モニエ(フランス、ブリヂストンアンカー) +46秒
4 ジュリアン・アレドンド(コロンビア、チームNIPPO・デローザ) +1分14秒
5 ネイサン・アール(オーストラリア、ヒューオンサーモン・ジェネシスウェルスアドヴァイザーズ) +2分08秒
6 シモーネ・カンパニャーロ(イタリア、チームNIPPO・デローザ) +2分11秒

個人総合順位
1 フォルッナート・バリアーニ(イタリア、チームNIPPO・デローザ) 8時間35分33秒
2 ジュリアン・アレドンド(コロンビア、チームNIPPO・デローザ) +1分8秒
3 ダミアン・モニエ(フランス、ブリヂストンアンカー) +1分36秒
4 トマ・ルバ(フランス、ブリヂストン アンカー) +2分39秒
5 ベンジャミン・ディボール(オーストラリア、ヒューオンサーモン・ジェネシスウェルスアドヴァイザーズ) +3分18秒
6 西薗良太(チャンピオンシステム プロサイクリングチーム) +3分48秒

総合ポイント賞
1 ピエールパオロ・デネグリ(イタリア、ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア)25pts
2 パク・ソンビャク(韓国、KSPO) 25pts
3 ジュリアン・アレドンド(コロンビア、チームNIPPO・デローザ) 24pts

総合山岳賞
1 ダビデ・ヴィガノ(イタリア、ランプレ・メリダ) 19pts
2 ベンジャミン・ディボール(オーストラリア、ヒューオンサーモン・ジェネシスウェルスアドヴァイザーズ) 15pts
3 ロビー・ハッカー(オーストラリア、ドラパック サイクリング) 15pts

新人賞
1 ジュリアン・アレドンド(コロンビア、チームNIPPO・デローザ) 8時間36分41秒

チーム総合
1 チームNIPPO・デローザ 25時間52分56秒

富士山ステージ フォトギャラリー

 

【映像:TOUR OF JAPAN組織委員会/2013】

 

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