ジロ・デ・イタリア2013 第18ステージ山岳TTでニバリが圧倒 今大会初のステージ優勝を果たし、総合争いでも大きくリード

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 ジロ・デ・イタリアは23日、第18ステージの山岳個人タイムトライアル(TT)が行われ、マリア・ローザを着るヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム)が今大会初のステージ優勝を果たした。総合優勝争いでも、首位のニバリは2位以下に大きくリードを広げることに成功した。

圧巻の走りでステージ優勝を決めたヴィンチェンツォ・ニバリ圧巻の走りでステージ優勝を決めたヴィンチェンツォ・ニバリ

 今年のジロで最終決戦の場ともいえる第18~20ステージの山岳3連戦。まずは、今大会2回目の個人TTとなる20.6kmの山岳TTを迎えた。スタート地のモーリとゴールのポルサは、標高差にして約1000m。コースは大きく4パートに分かれ、スタートから2kmは平坦、続く約7.5km先の中間計測ポイントまでは平均6.6%の上り。約4.5kmのアップダウンを経て、ゴールまでの約6.5kmは最大勾配10%、平均6.6%の上りが待ち受ける。ペース配分が難しいだけでなく、バイクをTT仕様にするか、ノーマルで臨むかの選択にも悩むレイアウトだ。

 はじめに好タイムをマークしたのは、17番出走のスティーヴン・カミングス(イギリス、BMCレーシングチーム)。47分08秒が基準タイムとなった。

 しばらくこのタイムを更新する選手が現れなかったが、92番出走のエロス・カペッキ(イタリア、モビスター チーム)が最初の46分台となる46分55秒をマークすると、ダリオ・カタルド(イタリア、スカイ プロサイクリング)が46分10秒、ステフ・クレメント(オランダ、ブランコ プロサイクリングチーム)が46分05秒、ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、キャノンデール プロサイクリング)が45分49秒と、次々にタイムが更新される。

山岳に強い強豪サムエル・サンチェスはステージ2位に食い込んだ山岳に強い強豪サムエル・サンチェスはステージ2位に食い込んだ

 そして、注目の総合上位陣がスタート。総合15位のサムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)は中間計測をトップタイムで通過すると、快調にペースを刻み、45分27秒をマークして暫定トップに立った。

 新人賞ジャージのマリア・ビアンカを争うラファル・マイカ(ポーランド、チーム サクソ・ティンコフ)とカルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル ラモンディアル)は互角の走りで大接戦を展開。中間計測ではベタンクールが1秒上回るも、最終的に45分54秒で走ったマイカが、ベタンクールを7秒上回り、ジャージを奪還した。

ラファル・マイカは秒差でベタンクールを逆転して新人賞ジャージを奪取ラファル・マイカは秒差でベタンクールを逆転して新人賞ジャージを奪取
マイカと熾烈な新人賞争いを展開しているカルロスアルベルト・ベタンクールマイカと熾烈な新人賞争いを展開しているカルロスアルベルト・ベタンクール

 そして総合トップ5。総合5位のブシェメスワフ・ニエメツ(ポーランド、ランプレ・メリダ)は46分25秒とまずまずのタイム。続く総合4位のミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・メリダ)は、終盤失速したものの45分50秒でゴール。中間計測では遅れていたリゴベルト・ウラン(コロンビア、スカイ プロサイクリング)も、45分55秒とまとめ、総合3位をキープ。

総合4位をキープしたミケーレ・スカルポーニ総合4位をキープしたミケーレ・スカルポーニ
総合3位を守ったリゴベルト・ウラン総合3位を守ったリゴベルト・ウラン
区間25位に沈み、このステージだけでニバリに2分36秒差もの差をつけられたカデル・エヴァンス、区間25位に沈み、このステージだけでニバリに2分36秒差もの差をつけられたカデル・エヴァンス、

 この日好対照だったのはマリア・ローザのニバリと、総合2位のカデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)。前半からペースがつかめないエヴァンスに対し、ニバリは中間計測までに1分半のリード。3分後にスタートしたニバリがあわやエヴァンスに追いつくかという走りでリードを広げ、最終的に44分29秒と圧倒的なトップタイムをマーク。一方のエヴァンスは47分05秒で25位と沈んだ。

表彰台で晴れやかな笑顔をみせるヴィンチェンツォ・ニバリ表彰台で晴れやかな笑顔をみせるヴィンチェンツォ・ニバリ

 ニバリは今大会初のステージ優勝。これまでレース後も淡々と話す姿が印象的だったが、さすがにこの日のゴールでは力強いガッツポーズを見せ、喜びを表現した。そして、かろうじて総合2位を守ったエヴァンスに対しては、タイム差が4分2秒にまで広がり、マリア・ローザ争いでも大きく優位に立った。

 24日の第19ステージは、当初予定されていた1級山岳ガヴィア峠と今大会のチマコッピ(最標高地点)であるステルヴィオ峠が積雪によりキャンセルになると発表された。代替ルートとして、2級山岳トナーレ峠と1級山岳カストリン峠を通過する160kmのコースを設定。1級山岳ヴァル・マルテッロの山頂ゴールは予定通りで、残り1.5kmを切ったあたりからゴール前にかけて14%の急勾配が続く。総合2位から7位までが2分45秒以内にひしめくだけに、総合表彰台をかけた戦いが白熱しそうだ。

(文 福光俊介/写真 砂田弓弦)

第18ステージ結果
1 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) 44分29秒
2 サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +58秒
3 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、キャノンデール プロサイクリング) +1分20秒
4 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・メリダ) +1分21秒
5 ラファル・マイカ(ポーランド、チーム サクソ・ティンコフ) +1分25秒
6 リゴベルト・ウラン(コロンビア、スカイ プロサイクリング) +1分26秒
7 カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル ラモンディアル) +1分32秒
8 ステフ・クレメント(オランダ、ブランコ プロサイクリングチーム) +1分36秒
9 ダリオ・カタルド(イタリア、スカイ プロサイクリング) +1分41秒
10 ダニーロ・ディルーカ(イタリア、ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア) +1分52秒

個人総合(マリア・ローザ)
1 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) 73時間55分58秒
2 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +4分2秒
3 リゴベルト・ウラン(コロンビア、スカイ プロサイクリング) +4分12秒
4 ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・メリダ) +5分14秒
5 ブシェメスワフ・ニエメツ(ポーランド、ランプレ・メリダ) +6分9秒
6 ラファル・マイカ(ポーランド、チーム サクソ・ティンコフ) +6分45秒
7 カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル ラモンディアル) +6分47秒
8 マウロ・サンタンブロージオ(イタリア、ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア) +7分30秒
9 ベニャト・インチャウスティ(スペイン、モビスター チーム) +8分36秒
10 サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +9分34秒

ポイント賞(マリア・ロッソ・パッショーネ)
1 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ) 113pts
2 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) 109pts
3 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) 103pts

山岳賞(マリア・アッズーラ)
1 ステファノ・ピラッツィ(イタリア、バルディアーニヴァルヴォレ・CSFイノクス) 79pts
2 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター チーム) 45pts
3 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニジョカットリ・ベネズエラ) 41pts

新人賞(マリア・ビアンカ)
1 ラファル・マイカ(ポーランド、チーム サクソ・ティンコフ) 74時間02分43秒
2 カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル ラモンディアル) +2秒
3 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ブランコ プロサイクリングチーム) +10分18秒

チーム総合
1 スカイ プロサイクリング 221時間35分10秒
2 ブランコ プロサイクリングチーム +5分49秒
3 モビスター チーム +7分01秒

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