ツアー・オブ・ジャパン201341歳の大ベテラン福島晋一が地元・飯田で快走 再びリーダージャージを守る戦いへ

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レース前、牧野光朗飯田市長やクラブチームのメンバーとレース前、牧野光朗飯田市長やクラブチームのメンバーと

 長野県飯田市で5月22日に行われたツアー・オブ・ジャパン(TOJ)南信州ステージで、最も期待され、声援を受ける日本人選手がいた。チームNIPPO・デローザの大ベテラン、41歳の福島晋一だ。スタート前には牧野光朗市長が直々に「今年こそ優勝を」と檄を飛ばした。

 福島は飯田市に居を構え、主宰するクラブチーム「ダイハツボンシャンス飯田」は飯田市をホームタウンとしている。地元での知名度は抜群。2005年にTOJに加わった南信州ステージでは毎年、地域の人々の期待を背負って走ってきた。

レース前、地元の子供たちと交流レース前、地元の子供たちと交流
レース序盤からの逃げ集団に入ったレース序盤からの逃げ集団に入った

 この日の福島は、レース序盤からメーン集団を抜け出し、6人の先頭集団に加わった。昨年のこのステージでは集団に埋もれる走りに終始し、36位と不本意な成績だった。名誉を挽回したかった。

沿道から福島への声援が飛ぶ沿道から福島への声援が飛ぶ

 「本当は集団の中で最後まで温存していけと監督に言われてたのですが、やっぱり前で逃げていた方が、分かりやすくて目立つじゃないですか(笑)」と語る福島。

 とはいえ、逃げに乗った瞬間には、エースの外国人選手を温存すべきチーム状況や、集団内の各選手の走行位置などを分析して「チームメイトが行けない状況だから、自分が行く」と決断したのだという。小集団で先行する“逃げ”のレースは、若い頃からの福島の身上だ。自然に体が動いた。

 自転車ロードレースにおいて、少ない人数で逃げ続けることは、非常に体力を消耗する行為でもある。しかしレース後半、先頭集団に追い付いてきた選手がアタックを仕掛けた際にも、福島は序盤から逃げてきた6選手の中で唯一、この動きに反応してトップに食らいついた。

レース前半から力を使い続けたが、後半の動きにも反応する驚異の走りレース前半から力を使い続けたが、後半の動きにも反応する驚異の走り

 「逃げ集団に乗ったからには、その中でステージ優勝も狙いながら、チームメートが有利になる展開に持っていくよう考えました。沿道の方々に声を掛けていただいて、すごく力になりました」

 結局、優勝した選手には付いていくことができなかったが、代わりに前半に力を溜めたチームメート2人が先頭に追い付き、アレドンドが総合成績でトップに立つ結果を残した。福島自身も10位と上位でゴールした。「いい仕事ができたなと思っています。今日は完全燃焼できたので満足しています」と胸を張る。

 昨年末に所属チームを移籍し、今シーズンはヨーロッパやアジア、南アフリカなど、世界をまたにかけてレースを転戦する日々を送っている。シーズンが始まってからここまで、上り坂での調子がいま一つだったというが、TOJのために帰国した後、チームメートと地元・飯田の山でトレーニングを積んだことで、この日の厳しい上りでも調子良く走れたという。プレッシャーのかかる地元ステージで好走を見せられたことで、「ほっとしました」と本音ものぞかせる。

南信州ステージの厳しい上りを走る南信州ステージの厳しい上りを走る
限界まで追い込んだ走りを見せた限界まで追い込んだ走りを見せた
声援を受けながら10位でゴールした福島声援を受けながら10位でゴールした福島
レース後の福島晋一レース後の福島晋一

 チームメートのアレドンドが総合首位に立ったことで、24日の第4ステージ以降はチーム一丸となってリーダージャージを守る戦いが待っている。2月にマレーシアで開催されたアジア最大規模のステージレース「ツール・ド・ランカウイ」でも、同じようにアレドンドが総合首位に立ち、これを最後まで守り抜く経験をした。

 「今のコンディションだったら、リーダージャージを守る走りも十分できると思う」と福島は前を向く。準備は万全だ。

(文・写真 米山一輝)


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