カインズ流 ロードバイク生活を極めたい<5>飛行機、牛、そしてジェラート! 初夏の荒川で初めて走った“30km”の喜び

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 前回の連載でスポーツバイクに初めて挑んだ、カインズ本社のビジネス・ウーマン、トモ子さんとモンちゃん。ただし、その時はカインズサイクルパーク上尾本町店(埼玉県上尾市)の近くを数km走ったのみだった。ふたりとも、愛車を自宅に持ち帰って少しずつ乗ってはいるものの、長距離のサイクリングは未体験だという。

“サイクリングデビュー”に臨むカインズ本社のOLトモ子さん(右)とモンちゃん“サイクリングデビュー”に臨むカインズ本社のOLトモ子さん(右)とモンちゃん

 ふたりの“サイクリングデビュー”に適した場所は、どこかにないだろうか…しかし悩む必要はなかった。上尾本町店からほんの数kmのところに、関東のサイクリストにとってはおなじみの荒川が流れている。その河川敷には、ゆったりとポタリングを楽しむ人から、トレーニングに向かうプロ・ロードレーサーまで、サイクリストに広く愛されている荒川サイクリングロードがあるのだ。

「自転車にスピードメーター?」 サイクルコンピューターを装着

 5月上旬のある日、同店に再び2人がやってきた。もちろん、トモ子さんは愛車のクロスバイク「FLECH」(フレーチェ)、モンちゃんはミニベロ(小径車)の「Avec Vent VILLE」(アベック・ベント・ヴィレ)と一緒だ。

 ふたりを出迎えたのは、東京と埼玉でカインズサイクルパーク5店舗を運営する下元宣弘・統括店長。この日の目標距離を、強気の30kmと設定した。さっそく自転車に乗って出かけようとするふたりに対し、下元店長は待ったをかけた。

 「サイクルコンピューターを付けましょう」

下元店長からサイクルコンピューターの使い方を教わるトモ子さん下元店長からサイクルコンピューターの使い方を教わるトモ子さん

 速度や走行距離を計測できる「サイクルコンピューター」は、スポーツバイクではおなじみの装備だが、トモ子さんとモンちゃんはもちろん初体験。興味津々だ。
 
「サイクルコンピューターを付ける最大の意義は…」と下元店長が説く。「速度や距離が数字で見えて、テンションが上がることです!」。え、そうなんですか?
 
「この小さな機械で、スピードや走行距離、平均時速、最高時速などがわかります。積算距離に注意することで、タイヤなど消耗品の交換のタイミングもつかみやすいですね」。下元店長は鋭いアドバイスを繰り出しつつ、ふたりに使い方を説明する。
 
「自転車にこういうアイテムが付くのは楽しいです。私、ガジェットが好きなんですよ」とモンちゃん。「男のひとって、こういうメカが好きですよね…」。はい、確かに。
 
そうこうしている間に装着完了。ちょっと立派になった愛車で、いよいよ初のサイクリングがスタートだ。「行ってらっしゃい! 暖かいので定期的な水分補給を忘れずに!」と見送る下元店長。サイクリングに参加せず(できず?)、仕事場へと戻るその背中には、心なしか哀愁が漂っていた。

春満開の荒川サイクリングロードを堪能

 この日は青空が広がり、風もなく、最高のサイクリング日和だ。

菜の花が咲くサイクリングロードを快走!菜の花が咲くサイクリングロードを快走!

 やがて桶川市の「ホンダエアポート」に到着。荒川の河川敷にある、小型機専用の小さな飛行場だ。

前方に小型飛行機が現れビックリ!前方に小型飛行機が現れビックリ!
運よく飛行機の移動に遭遇。間近で見られました運よく飛行機の移動に遭遇。間近で見られました
思いがけず飛行機がたくさん駐機している光景にビックリ思いがけず飛行機がたくさん駐機している光景にビックリ

 折しも、飛行機が格納庫から飛行場へと移動中だった。プロペラを回しながらゆっくり進む飛行機。その後ろについていくふたりは「すごーい」と大興奮。こんな経験は、街の中では起こりえない。やはりサイクリングならではの醍醐味といえるだろう。
 
飛行場では、滑走路のすぐ脇まで自転車で進むことができる。目の前を離着陸する飛行機は、小型でも大迫力。「降りてきた!」「あ、また飛び立った!」。夢中でカメラを構えるふたり。ひとしきりホンダエアポートを堪能し、再びサイクリングロードに戻った。

ポジションチェックで自分だけの一台に

ホンダエアポートを後にして、再び荒川を北上ホンダエアポートを後にして、再び荒川を北上
果てしなく続いているように思えるサイクリングロード果てしなく続いているように思えるサイクリングロード
ペダルを踏むときは、足の親指の付け根部分がペダルの真ん中に来ることが大切ペダルを踏むときは、足の親指の付け根部分がペダルの真ん中に来ることが大切

 この辺りのサイクリングロードは、基本的に土手の上を通っていることが多く、遠く秩父の山々を望むことができる。土手には花が咲き誇り、まさに春爛漫。

 「あの山はなんだろう」などと楽しくおしゃべりするふたり。しかし、やがて口数が減ってきた。
 
「ね、眠い…」。そう、取材日はポカポカ陽気の5月上旬。風もなく、平日だったためすれ違うサイクリストもほとんどいない。あまりに気持ちよく走っているせいだろうか。眠くなる心持ちも、分からなくはない。

 とはいえ、居眠り運転は禁物だ。そこで、いったん自転車を降りてポジションのチェックをすることに。
 
前回、サドルの高さなどの基本的なポジション出しは済ませてあるが、距離を走ることで見えてくることもある。ポジションの基本は、足の親指の付け根部分(拇指球)がペダルの中央をきちんと踏んでいることだ。その状態でチェックした結果、モンちゃんはサドルが若干低めだったことが判明。ポジションの調整で「自分にピッタリの一台」を作っていくことも、スポーツバイクの楽しみといえるだろう。

「ご褒美」に向かって

 気を取り直して再び出発。しかし、サイクルコンピューターが示す走行距離はすでに20kmを超えている。表情には若干、疲れの色が。「膝がガクガクしてきた」とモンちゃん。「お尻が痛くなってきました」と、こちらはトモ子さん。

まるで花畑の中を走っているかのようまるで花畑の中を走っているかのよう
「県央ふれあいんぐロード」の標識「県央ふれあいんぐロード」の標識
こんなにのどかな場所を走りましたこんなにのどかな場所を走りました

 20kmといえば、一般的にはクルマや鉄道で移動する距離だ。初めての本格的サイクリングで、いきなりその領域に突入したふたり。脚の負担やお尻の痛みはスポーツバイクの洗礼かもしれない。

 しかし、大丈夫。実は今回のサイクリングは、後半にバテてくることを想定し、最後に「ご褒美」が用意されているのだ。それは、スイーツである。

 ホンダエアポートの対岸にある観光牧場「榎本牧場」。牛や豚など多くの動物が飼われており、休日は親子連れでにぎわう。もちろんサイクリストも多く訪れる、荒川サイクリングロードのメッカのひとつだ。自転車用のバイクラックも用意されている。

 サイクリストたちのお目当ては、榎本牧場の名物として知られている、採れたての牛乳をたっぷり使ったジェラートだ。これこそが今回のサイクリングのご褒美でもある。

 走行距離は、今回の目標である30kmに近づいている。ふたりにとってはかなりの距離と言っていいだろう。定期的にドリンクを飲み、脱水に気を付けつつ、榎本牧場を目指す。やがて、それらしき建物が見えてきた。

榎本牧場の入り口。「アイス」の文字に思わず笑みがこぼれた榎本牧場の入り口。「アイス」の文字に思わず笑みがこぼれた
さっそくウシがお出迎え。自転車を押して牧場内まで入れますさっそくウシがお出迎え。自転車を押して牧場内まで入れます

 無事到着。牛が出迎えてくれる。「牛って、こんなに大きかったっけ…」。ちょっとした非日常の世界。そこへ自分の脚の力だけで到達したからこそ、喜びも大きい。

ジェラートを「いただきます!」ジェラートを「いただきます!」

 「ここまで来てジェラートを食べない訳にはいかない」と謎の義務感に駆られるトモ子さんは、ミルクとブルーベリーの二色盛りを注文。ふたつの味が楽しめる(367円または388円)。

 サイクリングの後、子豚や猫と触れあいながら木陰で食べるジェラートの味は格別。スイーツにつきものの、カロリーの心配もご無用。30kmも走れば、ジェラート一食分のカロリーは帳消しになるだろう。なお、榎本牧場の営業時間は9:30から17:00までなので、ジェラートを味わいたい方は注意してほしい。

30kmの達成感

楽しかった榎本牧場。「また来たい」と思いました楽しかった榎本牧場。「また来たい」と思いました

 ジェラートと牛に癒されたふたりは、帰路に着いた。ぺダリングも軽やかだ。まもなく、カインズサイクルパーク上尾本町店に到着。スタートしてからちょうど30kmほど走った。目標達成。

 いきなりのサイクリングで、見事30kmを走り切ったトモ子さんとモンちゃん。「けっこうキツかった」という感想だが、体力には余裕があるという。今後、ロードバイクに移行し、ポジションやぺダリングを改良することで、50km、100kmと距離を伸ばすことも可能だろう。

 ふたりのスポーツバイクへの挑戦は、まだまだはじまったばかり。とりあえず、お疲れ様でした!

(取材協力 カインズサイクルパーク、カインズホーム)



 

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