Jシリーズクロスカントリー#1 びわこ高島大会昨年シリーズ王者の斉藤亮がクロカン開幕戦を制する

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 滋賀県で開催されたMTBのジャパンシリーズ開幕戦、クロスカントリー競技は5月6日に行われ、男子エリートは昨年のシリーズ覇者である斉藤亮(MIYATA-MERIDA BIKING TEAM)が優勝した。

ゼッケン1番に恥じない、堂々たる走りで優勝を決めた斉藤亮。今週末はアジア選手権へ参加するため、現在はすでに中国に滞在しているゼッケン1番に恥じない、堂々たる走りで優勝を決めた斉藤亮。今週末はアジア選手権へ参加するため、現在はすでに中国に滞在している

 箱館山でのダウンヒル開幕に引き続き、クロスカントリーは朽木スキー場に場所を移して開幕した。クロスカントリー競技はアップダウンを含む1周4km程のコースを全員が同時にスタートし、今回のレイアウトではエリートクラスで4.3キロのコースを6周回して勝者を決める。コースの途中にはフィードゾーンと呼ばれる補給エリアが設置され、ドリンクやジェルの補給、エリートクラスではフレーム以外のパーツ交換も可能で、ライダーだけではなく、チームの総合力が問われる持久戦でもある。

 最近のワールドカップ等で見られるコースレイアウトのトレンドは、コンパクトな会場で、適度なアップダウンを繰り返すハイスピードな設定が多いが、この朽木会場はスキー場ゲレンデの最奥部まで登り、そこからテクニカルで急角度のスイッチバックを経て、長い直線をベースまで一気に下るレイアウト。また、路面も尖った岩や砂利が多く、パンクするライダーも多く見受けられ、とてもタフなコースだったと言えるだろう。

レース序盤は小野寺が先頭に、門田、斉藤のパックが形勢されたレース序盤は小野寺が先頭に、門田、斉藤のパックが形勢された

 山本幸平(Specialized)は昨年に引き続き、スイスを拠点にグローバルな活動をしており今大会には不参加、またフランスを拠点とする平野星矢、沢田時のブリヂストン・アンカー勢も出走しなかったが、国内を中心に活動するレーサー達が揃っての開幕とあって、会場は新しいシーズンの幕開けに相応しい熱気に包まれた。

 男子エリートクラスは25.8kmのレース。スタートは若手の筆頭格である前田公平(TEAM SCOTT)と中原義貴(CANNONDALE)が前に出たが、1周目のゲレンデ最上部では小野寺健(Specialized Racing)を先頭に、門田基志(TEAM GIANT)、斉藤亮(MIYATA-MERIDA BIKING TEAM)のパックとなる。

 コースは砂塵があがる程のドライコンディションで、ペースは速い。3周回目に入ると斉藤が先頭に立ち、後続を少しづつ引き離し独走態勢に。2位に小野寺、3位には千田尚考(自転車村R)が上がってくる。レースはこのまま斉藤亮が逃げ切って優勝。昨年、自身初となるJシリーズでの勝利を飾ったこの会場で連勝となった。1分32秒差の2位には小野寺、3位に千田、4位には門田が入った。

ゲレンデ最上部のシングルトラックを走る前田公平ゲレンデ最上部のシングルトラックを走る前田公平

 今大会では若手の躍進が目立ち、今シーズンでからロードへ転向した山本和弘の後任としてキャノンデールに加入した中原義貴が5位、新しく発足したスコットジャパンに移籍した前田公平は6位と成長ぶりをアピールした。

 前田はスタートを持ち味にしており、最初から前に出るスタイルの選手。後半どこまで粘れるかを課題としていたが、今回は自身初のシングルリザルトとなった。同チームの先輩松本駿は開幕までを海外で調整したため、最後列からのスタートとなったが、序盤から先行のライダーを抜き続け、最終的に7位でフィニッシュした。

斉藤亮は後続を1分30秒引き離してゴールした斉藤亮は後続を1分30秒引き離してゴールした

 開幕戦を勝利した斉藤は、「国内での初戦ということで、前半はライバル達のペースや仕上がり具合を気にしながら、全体の流れを見極めるようにして走りました。来週のアジア選に向けて、この勝利は良いきっかけになったと思います。山本幸平選手と国際舞台で共に走るのは初めてとなります。昨年の山本兄弟ではないですが、日本勢ワンツーを達成できるように頑張りたいと思います」とコメントした。

 アジア選手権大会のクロスカントリー競技は、中国の成都で5月12日に開催される。


男子エリート表彰式。左から小野寺健、斉藤亮、千田尚考男子エリート表彰式。左から小野寺健、斉藤亮、千田尚考
エリート女子表彰式。左から相野田静香、中込由香里、広瀬由紀エリート女子表彰式。左から相野田静香、中込由香里、広瀬由紀

 一方の女子エリートはエントリー4人と寂しい戦いとなった。

 今回の参加者数について、今大会で優勝した中込由香里(team SY-Nak)は、「エントリー数の増減には波があるので」と前置きしながらも、「4人というのはさみしいですね、オリンピック競技でもありますし、全日本でも表彰台に立つチャンスがあります。多くの方にトップを目指して欲しいのですが」とコメントした。

 2位には若手の相野田静香(CLUB GROW/LITEC)、3位には広瀬由紀(c-kirin.com)が入った。

 
(文・写真 中川裕之)

男子エリート結果
1斉藤亮(MIYATA-MERIDA BIKING TEAM)1:30:49.07
2小野寺健(SPECIALIZED RACING JAPAN)+1:32.68
3千田尚考(自転車村R)+3:33.89
4門田基志(TEAM GIANT)+7:06.58
5中原義貴(CANNONDALE)+7:21.04
6前田公平(TEAM SCOTT)+7:54.71
7松本駿(TEAM SCOTT)+8:15.01
8大渕宏紀(Team-NR/錦ロイヤル)+8:32.68
9合田正之(Cycle club 3UP)+9:40.38
10島田真琴(シマノドリンキング)+10:14.41

女子エリート結果
1中込由香里(team SY-nak)1:22:13.78
2相野田静香(CLUB GROW/LITEC)+11:43.06
3広瀬由紀(c-kirin.com)+13:45.01
4川崎 路子(CLUB viento)+15:32.55

中川裕之中川裕之(なかがわ ひろゆき)
’06年、大きな病気を乗り越える課程で写真を撮り始める。
’11年からは活動の場を海外に広げ、山の中を走る自転車レースを追いかけている。
MTBのコアな部分にフォーカスした雑誌SLmの発行人。
http://www.slmedia.jp/slm-mtbphotojournal/

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