ジロ・デ・イタリア2013 第7ステージアダム・ハンセンが悲願のグランツール初優勝 マリア・ローザはインチャウスティに

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 ジロ・デ・イタリアは10日、第7ステージがサン・サルヴォからペスカーラまでの177kmで行われ、アダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ベリソル)が優勝。総合成績首位のマリア・ローザは、ベニャト・インチャウスティ(スペイン、モビスター チーム)が獲得した。

第7ステージを制したアダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ベリソル)第7ステージを制したアダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ベリソル)

 この日はスタート直後からアップダウンが繰り返され、4級2つ、3級2つの山岳ポイントが登場し、平坦路が登場するのはゴール前のラスト5kmのみという厳しいコース。総合上位陣たちの争いや、パンチャーのアタックによる優勝、逃げ切り勝利も考えられる複雑なステージといえる。この日は路面が滑りやすかったうえ、終盤に降り出した雨によってさらに落車が多発。それがレース展開に大きな影響を与えることとなった。

落車したソンニ・コロブレッリ(イタリア、バルディアーニヴァルヴォレ・CSFイノクス)とクリスティアーノ・サレルノ(イタリア、キャノンデール プロサイクリング)落車したソンニ・コロブレッリ(イタリア、バルディアーニヴァルヴォレ・CSFイノクス)とクリスティアーノ・サレルノ(イタリア、キャノンデール プロサイクリング)
逃げ続ける6人の選手逃げ続ける6人の選手

 この日の逃げ集団はハンセン、エマヌエーレ・セッラ(イタリア、アンドローニジョカットリ・ベネズエラ)、マールテン・チャリンギ(オランダ、ブランコ プロサイクリングチーム)、イオアニス・タモリディス(ギリシャ、エウスカルテル・エウスカディ)、ドミニク・ローラン(カナダ、エフデジ)、ピム・リヒトハルト(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)の6人が形成。メーン集団ではダニーロ・ディルーカ(イタリア)のステージ優勝を狙うヴィーニファンティーニがコントロールするという展開が続いた。

 残り35km地点で逃げ集団に変化が起こる。ハンセン、セッラが上りで他の4人を突き放し、先頭は2人に。その後、セッラは落車しながらもなんとかハンセンに追いついたが、残り20km、3つ目の山岳で再び離されてしまう。ここからはハンセンの一人旅となった。

終盤、エスケープグループから抜け出したハンセン終盤、エスケープグループから抜け出したハンセン
ハンセンを一人で追うエマヌエーレ・セッラ(イタリア、アンドローニジョカットリ・ベネズエラ)ハンセンを1人で追うエマヌエーレ・セッラ

 メーン集団では、3つ目の山岳でディルーカがアタック。あらかじめ先行させていたチームメートのファビオ・タボッレ(イタリア)に合流し先頭を目指すが、総合上位陣に対応され、このアタックは不発に終わる。ハンセンを捕まえたいところだったが、山頂通過時のタイム差は2分22秒。さらには降り出した雨により、メーン集団は下りでのスピードがなかなか上がらない。下りが得意なヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム)でさえ落車してしまうような路面状態では追いつくことは難しかった。

 そして迎えた4つ目の山岳では、マリア・ローザのルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ チーム)、優勝候補のブラッドリー・ウィギンス(イギリス、スカイ プロサイクリング)が遅れてしまった。ウィギンスはさらに下りで落車。その後、慎重に下っていったが、アシストのリゴベルト・ウラン(コロンビア)、セルジオルイス・エナオ(コロンビア)と合流する頃には、大きくタイムを失っていた。

マリア・ローザを着たベニャト・インチャウスティ(スペイン、モビスター チーム)マリア・ローザを着たベニャト・インチャウスティ(スペイン、モビスター チーム)

 力強い独走を続け勝利を確信したハンセンは、感激のウイニングラン。アシストとして活躍してきた31歳が、ついに逃げ切ってグランツール初優勝を手にした。

 メーン集団はハンセンから1分7秒遅れでゴール。ウィギンスは、メーン集団から遅れていたパオリーニには追いついたもののトップから2分31秒遅れでゴール。ライバルたちに対して1分24秒の遅れをとってしまった。さらに総合2位だったウランがウィギンスのアシストでタイムを失ったため、総合3位につけていたインチャウスティが総合首位に浮上し、マリア・ローザを獲得した。

(文 平澤尚威/写真 砂田弓弦)

第7ステージ結果
1 アダム・ハンセン(オーストラリア、ロット・ベリソル) 4時間35分49秒
2 エンリーコ・バッタリーン(イタリア、バルディアーニヴァルヴォレ・CSFイノクス) +1分07秒
3 ダニーロ・ディルーカ(イタリア、ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア)
4 マウロ・サンタンブロージオ(イタリア、ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア)
5 ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、キャノンデール プロサイクリング)
6 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)
7 ステファノ・ピラッツィ(イタリア、バルディアーニヴァルヴォレ・CSFイノクス)
8 アルノルド・ジャヌソン(フランス、エフデジ)
9 ピーテル・ウイーニング(オランダ、オリカ・グリーンエッジ)
10 ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ)

個人総合(マリア・ローザ)
1 ベニャト・インチャウスティ(スペイン、モビスター チーム) 28時間30分04秒
2 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、アスタナ プロチーム) +5秒
3 ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ) +8秒
4 ジャンパオロ・カルーゾ(イタリア、カチューシャ チーム) +10秒
5 マウロ・サンタンブロージオ(イタリア、ヴィーニファンティーニ・セッレイタリア) +13秒
6 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +16秒
7 ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ブランコ プロサイクリングチーム) +19秒
8 イヴァン・サンタロミータ(イタリア、BMCレーシングチーム) +28秒
9 ピーテル・ウイーニング(オランダ、オリカ・グリーンエッジ) +29秒
10 ロベルト・キセロウスキー(クロアチア、レイディオシャック・レオパード) +34秒

ポイント賞(マリア・ロッソ・パッショーネ)
1 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ) 58pts
2 エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、キャノンデール プロサイクリング) 52pts
3 エンリーコ・バッタリーン(イタリア、バルディアーニヴァルヴォレ・CSFイノクス) 45pts

山岳賞(マリア・アッズーラ)
1 ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター チーム) 14pts
2 エマヌエーレ・セッラ(イタリア、アンドローニジョカットリ・ベネズエラ) 13pts
3 ステファノ・ピラッツィ(イタリア、バルディアーニヴァルヴォレ・CSFイノクス) 12pts

新人賞(マリア・ビアンカ)
1 ラファル・マイカ(ポーランド、チーム サクソ・ティンコフ) 28時間31分12秒
2 カルロスアルベルト・ベタンクール(コロンビア、アージェードゥーゼル ラモンディアル) +7秒
3 ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ブランコ プロサイクリングチーム) +47秒

チーム総合
1 カチューシャ チーム 84時間47分54秒
2 ブランコ プロサイクリングチーム +19秒
3 アスタナ プロチーム +23秒

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