路地裏すいすい 進む道路整備京都観光 自転車で快走 ビジネスでの利用も

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神奈川県から観光にきた佐藤美穂さん(右)と堀尚子さんは「道が平坦で走りやすい」。自転車人気が高まっている =京都市下京区神奈川県から観光にきた佐藤美穂さん(右)と堀尚子さんは「道が平坦で走りやすい」。自転車人気が高まっている =京都市下京区

 京都は自転車で駆けよう―。最近、自転車で京都の町を観光しようという人が増えている。実は、名だたる観光名所がコンパクトな範囲に収まり、中心部は平坦(へいたん)な道が続く京都は、自転車観光にぴったりな土地柄。レンタサイクル店も増え、自転車の道路整備も進む。観光に限らず、出張で訪れたビジネスマンも手軽に利用するなど、裾野は広がっている。 (横山由紀子)

 4月の平日の午後。2泊3日の旅行にやってきた神奈川県藤沢市の会社員、佐藤美穂さん(37)と横浜市青葉区の主婦、堀尚子さん(37)は、JR京都駅近くのレンタサイクル店で自転車を借りた。まずは北へ5分ほどの所にある東本願寺へ。その後、40分ほどかけて金閣寺へ。翌日は祇園や清水寺周辺を自転車で回るという。

 佐藤さんは京都の自転車観光は3回目。「バスやタクシーだと渋滞があるし、京都観光は自分のペースで移動できる自転車が便利で気に入っています」。堀さんも、「京都は坂道や起伏が少ないので、ペダルをこぐのが苦になりません。走りやすいし気持ちいい。小さな路地裏を回ったりするのも楽しいですね」。

 金閣寺や銀閣寺、清水寺、平安神宮、嵐山‥‥。観光名所が、10キロ四方にちりばめられている京都市は、起伏が少なく平坦な道が続く地形のため、自転車走行に向いている。その上、道路が碁盤の目になっており、方向感覚が把握しやすいのも利点だ。祭りやイベントの時期はもとより慢性的な交通渋滞が起こる京都では、昨今の自転車ブームも加わって、数年ほど前から自転車で観光する人が増えてきた。

 レンタサイクル店も年々増えている。平成13年にJR京都駅近くに設立された専門店「京都サイクリングツアープロジェクト」(京都市下京区)では、損害保険付きのレンタサイクルを1日千円から貸し出し、外国人向けの通訳ガイド付きのツアーなども催行している。

 社長の多賀一雄さん(45)は、「設立当初はほとんどなかった専門店が、5年ほど前から目立つようになり、市内にある専門店は約10社に増えました」と話す。

 専門店以外にも、自転車小売店やホテル、土産物店、駐車場、電鉄などが自転車を貸し出すなど、さまざまな業界が運営するようになった。京都府自転車軽自動車商協同組合によると、レンタサイクルが可能な施設は、約160施設以上。自転車の種類も、一般的なシティーサイクルやマウンテンバイク、小さなミニベロ、電動アシスト付き自転車など多彩だ。

 観光客に限らず、ビジネスマンの利用も。大阪市内の会社に勤める山本淳さん(51)は、京都に営業に来るときは、レンタサイクルをよく利用する。「自転車は小回りが利いて、時間短縮にもなる。健康にもいいですし」と話す。

ベンガラ色で明示された自転車通行帯。自転車や歩行者のはみ出しが減少されたという =京都市中京区ベンガラ色で明示された自転車通行帯。自転車や歩行者のはみ出しが減少されたという =京都市中京区

 大学の町である京都は学生も多く、住民の自転車利用がもともと多い地域。市は「自転車と車、歩行者の安全な道路利用を促す」として、道路整備を進めてきた。昨年3月、中京区の六角、高倉、蛸薬師通などの一方通行道路で、車道幅を4メートルから3メートルに狭めて、幅60センチの自転車通行帯を設け、目立つようにベンガラ色で明示。市は「自転車や歩行者の車道へのはみ出しや、車の速度抑制の効果があった」という。

 今年3月には、烏丸通(丸太町通~御池通間の約700メートル)で、道路左側に約2.5メートル幅の自転車通行空間を設け、ベンガラ色に塗った。今後は、計約3300メートルに拡大する予定だ。

 京都市観光MICE推進室の畑中伸夫さんは「緑の美しいこれからの季節、自転車を走らせながら京都の奥深い魅力を味わってほしい」と話している。

産経新聞・大阪本紙より)

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