Jプロツアー第4戦 群馬CSCロードレース窪木一茂がトリビオとのマッチレースを制してJプロツアー初優勝

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 ロードレースのJプロツアー第4戦となる「JBCF 群馬CSCロードレース」が27日、群馬県みなかみ町の群馬サイクルスポーツセンター(群馬CSC)で開催され、窪木一茂(マトリックスパワータグ)がホセビセンテ・トリビオ(チーム右京)とのゴール争いを制して優勝した。プロ2年目の窪木は、Jプロツアー初優勝。

スプリント勝負でトリビオを寄せ付けなかった窪木がガッツポーズスプリント勝負でトリビオを寄せ付けなかった窪木がガッツポーズ

 標高1000m近い群馬CSCは、4月の終わりとは思えない10度ほどの気温と、時折小雨がぱらつき、さらに雪も混じる不安定な天気。路面はドライを保ったが、終始肌寒い中でのレースとなった。Jプロツアーのレースは6kmサーキットを20周する、120kmの距離で行われた。スピード系のアップダウンコースだ。

群馬CSCは高原に位置するサーキット。基本晴れ空ながら、山ならではの不安定な天気だった群馬CSCは高原に位置するサーキット。基本晴れ空ながら、山ならではの不安定な天気だった
スタートラインに並ぶ有力選手たちスタートラインに並ぶ有力選手たち
逃げの3人。上りでは高岡亮寛(イナーメ信濃山形)が終始積極的な牽引を見せた逃げの3人。上りでは高岡亮寛(イナーメ信濃山形)が終始積極的な牽引を見せた

 レースは序盤、各チームのアタックが掛かるものの全体に散発的で、大きな逃げは決まらないままレースは進んだ。有力と目されるチーム右京と宇都宮ブリッツェンは、前半から逃げを作ることに対して消極的な動きだ。

 逃げが形成されたのは8周目。高岡亮寛(イナーメ信濃山形)と澤田賢匠(キャノンデール・チャンピオンシステム)、そして窪木の3人が抜け出した。快調に走る3人に対して、散発的な追走はあるものの、全体としてはペースの上がらないメーン集団との差は、最大で約3分にまで開いた。

 本格的な追走の動きが出たのは11周を終えてから。ようやく活性化してペースアップしたメーン集団は、1周で数十秒ずつ逃げとの差を詰め始める。その差が1分を切った15周目に、メーン集団から抜け出す10人の追走グループが形成された。

有力選手を多く含んだ10人の追走グループ有力選手を多く含んだ10人の追走グループ
3人に追走10人が追い付き、13人の先頭集団となる

 第1戦の優勝者で現在ルビーレッドジャージのトリビオ、同じチーム右京のベテラン狩野智也、第3戦の優勝者のマリウス・ヴィズィアック(マトリックスパワータグ)、宇都宮ブリッツェンの中村誠、普久原奨、鈴木近成、愛三の福田真平、平塚吉光、ベルマーレの紺野元汰、VAXの菅野正明ら、多くの有力選手が含まれるこの追走集団は、ほどなく先頭3人を吸収。16周目に、決定的な13人の先頭集団が形成された。

13人の先頭集団13人の先頭集団
日本チャンピオンの土井雪広(チーム右京)は先頭を単独追走したが、追い付けなかった日本チャンピオンの土井雪広(チーム右京)は先頭を単独追走したが、追い付けなかった

 しばらく互いを探るように走っていた13人だが、17周目の後半に平塚がアタックして後ろに約10秒差を付け、これを追う動きから集団が活性化した。18周目に入り平塚を吸収してすぐ、今度はトリビオがカウンターアタック。これに付けたのは窪木ただ一人だった。18周を終え、残り2周となった時点で、トリビオと窪木は後続に20秒の差を付け、さらに差を広げていく。

 窪木はチームメートのヴィズィアックをエースとしているため、先頭でのペースアップに積極的ではない。トリビオがやや苛立ちを見せて牽制気味になる場面もあったが、それでも後続が追い付くまでには至らない。勝負はこの2人に絞られた。

最終周の上り。窪木はトリビオを終始マークしながら、ゆっくりとしたペースで走る。トリビオに上りでのアタックを許さない最終周の上り。窪木はトリビオを終始マークしながら、ゆっくりとしたペースで走る。トリビオに上りでのアタックを許さない

 最終周、上りでトリビオを意識しながら窪木が走る。窪木は今年のアジア選手権オムニウム(6種目複合)で銅メダルを獲得するなど、トラックレースでも活躍するスピードマンだ。ゴール前までにトリビオが窪木を振り切れるかが焦点となったが、トリビオは上りでのアタックは仕掛けず、そのままゴールスプリント争いとなった。こうなると勝負は窪木のもの。トリビオを寄せ付けず、窪木がガッツポーズでゴールラインを駆け抜けた。

ジャージのスポンサーをアピールする窪木ジャージのスポンサーをアピールする窪木
3位争いは、ヴィズィアックに競り勝った福田真平(AISAN Development Team U-26)が獲った3位争いは、ヴィズィアックに競り勝った福田真平(AISAN Development Team U-26)が獲った
Jプロツアー表彰台。左より3位のトリビオ、優勝の窪木、3位の福田Jプロツアー表彰台。左より3位のトリビオ、優勝の窪木、3位の福田

 レース中盤から先頭を走り続けた窪木は、昨年のこのレースのビデオを繰り返し研究して、今回のレースに臨んだという。終盤は勝ちにこだわり、相手の強味を封じたことで、得意のスプリント勝負に持ち込んだ。強力な外国人選手がレースを席巻する今シーズンも、「強い選手が来るのはレースが活性化するから嬉しい」と語る23歳。自身のJプロツアー初勝利は、今シーズンの日本人選手初勝利でもあった。

 ツアー総合首位のルビーレッドジャージは、トリビオが初戦から引き続き守った。U23賞のピュアホワイトジャージは、先頭13人に入って7位の結果を残した紺野元汰(湘南ベルマーレ)が新たに獲得している。女子Jフェミニンツアーでは豊岡英子(パナソニックレディース)が優勝した。

Jプロツアーリーダーは、トリビオが初戦からキープしているJプロツアーリーダーは、トリビオが初戦からキープしている
U23リーダーは紺野元汰(湘南ベルマーレ)に首位が移ったU23リーダーは紺野元汰(湘南ベルマーレ)に首位が移った

 

【映像提供:シクロチャンネル】 
 

群馬CSCロードレース 結果
1 窪木一茂(マトリックスパワータグ) 3時間7分25
2 ホセビセンテ・トリビオ(チーム右京)
3 福田真平 AISAN Development Team U-26) +30秒
4 マリウス・ヴィズィアック(マトリックスパワータグ)
5 中村誠(宇都宮ブリッツェン)
6 狩野智也(チーム右京) +31秒

ルビーレッドジャージ(個人総合ポイント)
ホセビセンテ・トリビオ(チーム右京)

ピュアホワイトジャージ(U23個人総合)
紺野元汰(湘南ベルマーレ)

(写真・文 米山一輝)

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