Jプロツアー第2戦 TT南紀白浜、第3戦 白浜クリテリウムTTはUKYO、クリテリウムはマリウス・ヴィズィアックが優勝 Jプロツアー白浜

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 国内ロードレースツアー「Jプロツアー」の第2戦「JBCFタイムトライアル南紀白浜」と、第3戦「JBCF白浜クリテリウム」が20日と21日、ともに和歌山県の旧南紀白浜空港跡地で開催され、タイムトライアルはチームUKYOが、クリテリウムはマリウス・ヴィズィアック(マトリックスパワータグ)が勝利した。Jプロツアーリーダーは、初戦から変わらずホセビセンテ・トリビオ(チームUKYO)が守っている。

白浜クリテリウムP1、決勝スタート前白浜クリテリウムP1、決勝スタート前

UKYOが第1戦に続いて2連勝

 20日に行われたのは、各チーム6人で走るチームタイムトライアル。コースは現在の空港の隣にある旧空港の滑走路だ。暗雲が立ち込める不安定な天候。レース前半にスタートしたチームは強風に苦しめられ、後半のスタートとなったチームは強風こそ無かったものの、パラついた雨によるウェットコンディションに苦しめられた。コーナーの最中にある白線に滑り、落車が発生するチームもあった。

タイムトライアルを制したチームUKYO(写真提供:全日本実業団自転車競技連盟)タイムトライアルを制したチームUKYO(写真提供:全日本実業団自転車競技連盟)

 そんな中トップタイムを叩き出したのは、人数を減らしながら激走したチームUKYOだ。スタートは6人だったが、最終的に残ったメンバーはホセビセンテ・トリビオ、土井雪広、阿部嵩之と、規定ギリギリの3人のみ。第1戦の伊吹山に続き、ホセの剛脚が痛烈に火を吹いたのだった。

 UKYOに対抗するのは宇都宮ブリッツェンかと思われたが、2位に入ったのは昨年の全日本実業団対抗ロード優勝者であるマリウス・ヴィズィアックを筆頭とするマトリックス。ブリッツェンは3位に沈んだ。

タイムトライアル南紀白浜 結果
1 チームUKYO 19分55秒
2 マトリックスパワータグ +19秒
3 宇都宮ブリッツェン +25秒
4 イナーメ信濃山形 +48秒
5 キャノンデール・チャンピオンシステム +58秒
6 JPスポーツテストチーム・マッサ・アンデックス +1分04秒

強風のクリテリウムはマリウスが混戦のスプリントを制する

 タイムトライアルから明けて21日、同じコースでクリテリウムが行われた。予選がまず行われ、2組それぞれ約50人のうち上位30人ずつが決勝レースへ駒を進める形式。決勝は60人で争われた。

 前日は荒れた天気も、この日は晴れ渡る空に恵まれた。その代わりに爆風とも言える強風が吹き荒れ、選手を苦しめる。真っ直ぐに伸びる滑走路を走るコースの行きは追い風、帰りは向かい風が直線状に吹き荒れる中、レースは行われた。

単独での逃げや、逆に逃げの追走など、活発な動きをみせた澤田賢匠単独での逃げや、逆に逃げの追走など、活発な動きをみせた澤田賢匠

 決勝レースは序盤から各チームが積極的な動きを見せた。澤田賢匠(キャノンデール・チャンピオンシステム)は数度に渡り逃げを試みる。絶えず攻めの動きをしていたのはキャノンデールとUKYO、そしてこのレース2連覇中の辻善光を擁する湘南ベルマーレなど。ツアー首位の証であるルビーレッドジャージをまとうホセビセンテ・トリビオ(チームUKYO)も、自らアタックを何度も仕掛けていく。

 だがしかし強烈な向かい風のため、アタックの応酬もなかなか決まらない。宇都宮ブリッツェンらのアタック潰しの動きも目立った。レース中盤、ようやく一つの逃げグループが形成された。

中盤になり、ようやく逃げが形成される中盤になり、ようやく逃げが形成される
逃げグループの6人。阿部(UKYO)、郡司(宇都宮ブリッツェン)ら逃げグループの6人。阿部(UKYO)、郡司(宇都宮ブリッツェン)ら

 高岡亮寛(イナーメ信濃山形)、郡司昌紀(宇都宮ブリッツェン)、阿部嵩之(チームUKYO)、遠藤績穂(キャノンデール・チャンピオンシステム)、紺野元汰(湘南ベルマーレ)、伊藤翔吾(JPスポーツテストチーム・マッサ・アンデックス)、青木誠(シエルヴォ奈良メリダ)の7人の逃げは、途中青木が脱落して6人へと人数を減らすが、メーン集団との差を最大で45秒ほどまで広げた。6人はペースを維持するため、スプリント周回も大きく争わず淡々とこなしていく。

 終盤、チームUKYOがホセを中心にメーン集団のスピードアップを図る。逃げに乗る阿部での勝負が厳しいと判断しての行動だ。差を詰めてコーナーをクリアし、追い風区間を利用して勢い良くホセが集団から飛び出す。そのタイミングをうかがっていたマリウス・ヴィズィアック(マトリックスパワータグ)が追走、そして飯野智行(宇都宮ブリッツェン)と続いていく。

ホセが6人への追走アタック。続くマリウスと飯野。しかしこの後……ホセが6人への追走アタック。続くマリウスと飯野。しかしこの後……
時速60km以上のスピードで落車してしまった飯野智行(宇都宮ブリッツェン)時速60km以上のスピードで落車してしまった飯野智行(宇都宮ブリッツェン)

 しかし、ここでブリッツェンのエースである飯野がホセと接触。追い風側のストレートであったため、時速60kmオーバーのスピードで落車してしまう。ニュートラル(クリテリウムで適応されるリスタート措置)で集団に復帰したものの、優勝戦線から離脱を余儀無くされてしまった。

 飯野の落車後、向かい風区間で逃げていた6人は吸収され、最終局面でレースは振り出しに戻った。逃げが決まらない中、混戦のゴールスプリントが予想される。最後の向かい風区間は各チーム入り乱れながら突き進んでいった。

 滑走路を折り返して追い風区間に入り、最終コーナーをクリアして早い段階から勢いよくスプリントを開始したのは、マトリックスのマリウスだ。そのままのポジションをキープして、トップでゴールした。実業団チャンピオンの証である紫を基調としたウェアに身を包んだマリウスが、今季Jプロツアー1勝目を飾った。

他を振り切ってゴールへ飛び込んだマリウス・ヴィズィアック(マトリックスパワータグ)他を振り切ってゴールへ飛び込んだマリウス・ヴィズィアック(マトリックスパワータグ)

 あと一歩で差しきれなかったUKYOの2人、ホセと大久保陣が2位、3位を占めた。4位には藤岡克磨(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)、5位に辻善光(湘南ベルマーレ)、6位井上人志(シエルヴォ奈良メリダ)が続いた。

 ヒルクライム、TT、クリテリウムと異なるレースでも力を示したチームUKYO。伊吹山、白浜TTと2連勝を挙げたが、クリテリウムではマトリックスがそこに一矢報いた。昨年のチャンピオンチームである宇都宮ブリッツェンは今回も勝利ならず。現段階で約2000ポイントの差をつけ首位に立つチームUKYOを引きずり下ろすチームは現れるのだろうか。次戦は27日、群馬サイクルスポーツセンターで開催される。

表彰台トップ3。左から2位のホセ、優勝のマリウス、3位の大久保表彰台トップ3。左から2位のホセ、優勝のマリウス、3位の大久保
ルビーレッドジャージ、ピュアホワイトジャージ(U23)は変わらずホセと堀。堀は予選落ちであったがジャージをキープ。ホセは更に2位以下とポイント差を広げたルビーレッドジャージ、ピュアホワイトジャージ(U23)は変わらずホセと堀。堀は予選落ちであったがジャージをキープ。ホセは更に2位以下とポイント差を広げた

白浜クリテリウム 結果
1 マリウス・ヴィズィアック(マトリックスパワータグ) 1時間3分54秒
2 ホセビセンテ・トリビオ(チームUKYO) +0秒
3 大久保陣(チームUKYO)
4 藤岡克磨(パールイズミ・スミタ・ラバネロ)
5 辻善光(湘南ベルマーレ)
6 井上人志(シエルヴォ奈良メリダサイクリングチーム)

Jプロツアーリーダー(ルビーレッドジャージ)
ホセビセンテ・トリビオ(チームUKYO)

U23リーダー(ピュアホワイトジャージ)
堀孝明(宇都宮ブリッツェン)

写真・文 高橋真吾

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