オートルート・アルプス2013「楽しそうだから走る。獲得標高は気にもしない」 山岳レースに挑む筒井道隆さんインタビュー

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愛車「ブリヂストン アンカー RL8」にまたがる筒井道隆さん ©Tetsuya Ito / Team TAUGE Japan愛車「ブリヂストン アンカー RL8」にまたがる筒井道隆さん ©Tetsuya Ito / Team TAUGE Japan

 8月18日にスイス・ジュネーヴで開幕する過酷な7日間の山岳ステージレース「オートルート・アルプス」に、日本から「チーム・トーゲ」の一員として参加する俳優の筒井道隆さん(42)。実は知る人ぞ知る自転車乗りで、すでに小学生の時に東京から名古屋まで走ったといい、「自転車は足」と言い切るツワモノだ。今回、オートルートへの参加を誘われると、すぐに快諾。1週間で獲得標高2万m以上という厳しいレースにも、「楽しそう」と気負いはない。

(聞き手 小川記代子)

 

「楽しくなければやる必要がない」

 ――参加を決めた理由は
「楽しそうだったから、ですね。フランスの自転車屋さんを見てみたかったし、海外のレースにも行ってみたかった。沖縄で1日200km以上、5日間走ったことがあり、『あの状態で1週間か。いけるな』と」

 ――獲得標高2万mは過酷です
「僕はレースの獲得標高とか知りません。気にもしない。誘われて、『おもしろそう』『行ってみたい』と思ったから、参加したまでです。過酷といわれますが、父が武道家で厳しく育てられ、身体を動かすことが日常だったので、自然なんです。楽しそう。だって、楽しくなければやる必要がないですから」

筒井道隆さん
筒井道隆さん ©Tetsuya Ito / Team TAUGE Japan©Tetsuya Ito / Team TAUGE Japan
筒井道隆さん

 ――自転車はいつから
「子供のころからです。東京の家から名古屋の祖父母の家まで1日半かけて行ったりしていました。小学生で箱根越え、です。だから、ロングが身体に染み付いていて、今も100km以上走らないと、走った気がしません。子供のころの体験は大きいですね」

 ――筒井さんの生活に自転車は欠かせない
「たかが自転車、されど自転車、です。どこにでも行けるし、レースにも出られるし、エコでもある。でも、崇高なものにはしたくない。あくまで日常であり、好きなもの、なんです。タイムを競うあまり、人間性をなくして人を押しのけたりするのはいや。大人としてきちんと行動しながら、強くなりたい」

オートバイで身につけた下りのテクニック

 ――愛車は
「僕、10台くらいもっているんですよ。マウンテンバイク1台のほかは、すべてロードバイクです。フレームは大半がクロモリで、カーボン、チタン、アルミが各1台です。中古を買っていくうちに増えてしまいました。サイトで部品とかをチェックするのも大好きです」

「チーム・トーゲ・ジャパン」の(左から)田代恭崇さん、ティム・スミスさん、筒井道隆さん、大谷真樹さん =東京都渋谷区の「バイクフォーラム青山」「チーム・トーゲ・ジャパン」の(左から)田代恭崇さん、ティム・スミスさん、筒井道隆さん、大谷真樹さん =東京都渋谷区の「バイクフォーラム青山」

 ――下りが得意とか
「オートバイをやっていまして、下りのカーブはかなりのスピードになります。ずっと先のものがあっという間に目の前に来る、という状況を経験するうち、斜度に合わせた重心の移動やブレーキのバランスなんかが身についてしまっているので、それほどスピードが出ない自転車では十分、できますね」

 ――俳優と自転車、バランスは
「俳優の仕事は作品を作り上げ、意味を伝えていくもので、人のためという部分が多い。一方、自転車は純粋に自分のために頑張る。両方で帳尻を合わせているのかもしれません。自転車を楽しんでいることが、僕のエネルギーになっています。それに、ヒルクライムの上りできついとき、自分自身に頭にきて『チクショー』とかさけんでしまう。感情のままさけぶなんて、普段できませんよね。感情を出すという点では、仕事に生かせているかもしれません」

月に1500km乗りたい

 ――練習は
「以前から今年後半はレースに出ようと考えていたので、前半は仕事に集中しました。そのため、1月から3月に舞台が終わるまでの走行距離は0キロ(笑)。舞台が終わった後に練習を始めました。1カ月に最低500km、できれば1500kmは乗りたい。トレーニングメニューは自分で作ります。自分の身体のことは、自分が一番よく分かるから」

筒井道隆さん ©Tetsuya Ito / Team TAUGE Japan©Tetsuya Ito / Team TAUGE Japan

 ――楽しそうですね
「自転車は本当に便利。でも、日本では自転車の走行レーンもほとんど整備されていないし、逆走したり、音楽を聴きながらなどマナーを守らない人も多い。今回のチャレンジを知ってもらい、僕たちがきちんとした姿勢を見せれば、少しずつでもそんな状況が変わっていくのではないか、と思っています。年齢を重ね、そんな意識が芽生えてきました」

筒井 道隆(つつい・みちたか)
1971年3月31日生まれ、42歳。東京都出身。90年に映画「バタアシ金魚」で俳優デビューし、日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。以降、テレビドラマ「あすなろ白書」「君といた夏」「王様のレストラン」「上杉鷹山」「私の青空」「新撰組!」、映画「死国」「KT」「遺体 明日への十日間」などに出演。舞台出演も数多く、三谷幸喜演出「12人の優しい日本人」、永井愛演出「書く女」、蜷川幸雄演出「十二人の怒れる男」など。

「チーム・トーゲ・ジャパン」Facebookページ

 

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