ツール・ド・フランス2012 第4ステージスタートから逃げ続けた新城幸也が敢闘賞 日本人初のツール表彰台に上る グライペルが待望のスプリント勝利

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 ツール・ド・フランス2012は第4ステージ。アブヴィルからルーアンに至る214.2kmで行われ、スタート直後にアタックした日本の新城幸也(チーム ヨーロッパカー)が3人での逃げを決めて約200kmを先行。この日の敢闘賞を獲得した。

この日の敢闘賞を獲得した新城幸也(チーム ヨーロッパカー)。日本人選手で史上初めてツール・ド・フランスの表彰台に上ったこの日の敢闘賞を獲得した新城幸也(チーム ヨーロッパカー)。日本人選手で史上初めてツール・ド・フランスの表彰台に上った

 新城らの逃げを吸収したメーン集団は最後ゴールスプリント争いとなり、アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル チーム)が優勝した。総合はファビアン・カンチェッラーラ(スイス、レイディオシャック・ニッサン)が首位を守った。

ここまで早くもステージ2勝。スタートでサイン攻めにあうペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)ここまで早くもステージ2勝。スタートでサイン攻めにあうペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)
アブヴィルの街をスタートする選手たちアブヴィルの街をスタートする選手たち

 この日はノルマンディー地方の海岸線を100km以上走る平坦基調のコース。新城がアマチュア時代に過ごしていた馴染みのある地域でもある。スタートのパレードの後、実スタートの合図が出された瞬間に最初のアタックを仕掛けた新城は、そのまま3人の逃げグループを形成することに成功した。

昔、住んでいた町の近くを通ってご機嫌の新城昔、住んでいた町の近くを通ってご機嫌の新城
海沿いの町を行くプロトン海沿いの町を行くプロトン

 逃げグループ、新城とダヴィド・モンクティエ(フランス、コフィディス ルクレディアンリーニュ)、アントニー・ドゥラプラス(フランス、ソール・ソジャサン)の3人はメーン集団に最大8分半の大差を付け、この中で一番総合順位が上である新城が一時、暫定総合首位「バーチャルマイヨジョーヌ」となる。

現在、総合3位につけるシルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファルマ・クイックステップ)現在、総合3位につけるシルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファルマ・クイックステップ)
今年のジロ(イタリア一周レース)を制したライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ・バラクーダ)今年のジロ(イタリア一周レース)を制したライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ・バラクーダ)

 しかし集団もスプリンターを擁するチームが中心となって追走。逃げの3人との差は徐々に縮まり、ゴールまで約7kmの最後の丘の頂上付近で、ついに新城たちの逃げは吸収されてしまう。

終盤の新城幸也終盤の新城幸也

 レースはゴールでのスプリント争いが確実となるが、残り3kmを切ったところで、メーン集団前方で落車が発生。これに“最強スプリンター”マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、スカイ プロサイクリング)が巻き込まれてしまう。

 残り1kmとなり、集団先頭はロット・ベリソル勢が4名で固める絶好の態勢。アシストに完璧に守られたグライペルが残り200mからスプリントを開始すると、他の選手は誰も横に並びかけることもできなかった。今ツール最も手厚いゴールスプリントでのアシストを受けながら、第2ステージはカヴェンディッシュに敗れていたグライペル。この日は最後まで先頭を譲らず、待望の今ツール初勝利を手に入れた。

アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル チーム)が万全のスプリントで優勝。ゴール前だがチームメイトが勝利を確信してガッツポーズアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル チーム)が万全のスプリントで優勝。ゴール前だがチームメイトが勝利を確信してガッツポーズ

 新城はこの日110位でゴール。しかしスタートからの200km以上を終始積極的に攻め続けた走りが評価され、この日の敢闘賞に選ばれた。ツールでの敢闘賞は2009年の最終ステージで別府史之(現オリカ・グリーンエッジ)が受賞して以来の2人目。別府の受賞時は表彰ステージでの表彰が省略されていたため、この日の新城がツール史上初めて表彰台に上がった日本人となった。

 総合各賞の首位は変動なし。しかしポイント賞争いでは総合2位につけていたカヴェンディッシュが落車の影響からゴールで0ポイントに終わり、4位に後退している。落車でのケガの影響も心配され、2年連続のマイヨヴェール獲得に黄信号が灯った。

 

第4ステージ結果
1 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル チーム) 5時間18分32秒
2 アレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、ランプレ・ISD) +0秒
3 トム・フィーレルス(オランダ、チーム アルゴス・シマノ) +0秒
4 マシュー・ゴス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +0秒
5 ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) +0秒
6 ジョナサン・カントウェル(オーストラリア、チーム サクソバンク・ティンコフバンク) +0秒
7 ダリル・インピー(南アフリカ、オリカ・グリーンエッジ) +0秒
8 クリス・ベックマン(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM) +0秒
9 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング) +0秒
10 ルーベン・ペレス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +0秒
110 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +0秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 ファビアン・カンチェッラーラ(スイス、レイディオシャック・ニッサン) 20時間4分2秒
2 ブラッドリー・ウィギンス(イギリス、スカイ プロサイクリング) +7秒
3 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファルマ・クイックステップ) +7秒
4 ティージェイ・ヴァンガードレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) +10秒
5 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング) +11秒
6 デニス・メンショフ(ロシア、カチューシャ チーム) +13秒
7 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +17秒
8 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +18秒
9 ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ・バラクーダ) +18秒
10 アンドレアス・クレーデン(ドイツ、レイディオシャック・ニッサン) +19秒
53 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +2分3秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) 147 pts
2 マシュー・ゴス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 92 pts
3 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル チーム) 87 pts

山岳賞(マイヨアポワ)
1 ミカエル・モルコフ(デンマーク、チーム サクソバンク・ティンコフバンク) 9 pts
2 イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) 2 pts
3 ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) 2 pts

新人賞(マイヨブラン)
1 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング) 20時間4分13秒
2 ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) +12秒
3 ゴルカ・イサギレ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +2分37秒

チーム総合
1 スカイ プロサイクリング 60時間12分40秒
2 レイディオシャック・ニッサン +4秒
3 BMCレーシングチーム +6秒

敢闘賞
新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー)

 
(文 米山一輝/写真 砂田弓弦)

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