オートルート・アルプス2013「チーム・トーゲ・ジャパン」が本格始動 アルプスの過酷なレースへ、新ジャージで健闘誓う

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「チーム・トーゲ・ジャパン」の(左から)田代恭崇さん、ティム・スミスさん、筒井道隆さん、大谷真樹さん =東京都渋谷区の「バイクフォーラム青山」「チーム・トーゲ・ジャパン」の(左から)田代恭崇さん、ティム・スミスさん、筒井道隆さん、大谷真樹さん =東京都渋谷区の「バイクフォーラム青山」

 今年8月、ヨーロッパのアルプス山脈を舞台に開かれる過酷なアマチュア・ステージレース「Haute Route Alps」(オートルート・アルプス)に出場する俳優の筒井道隆さん(41)ら「チーム・トーゲ・ジャパン」のメンバー4人が3月下旬、大会を目指して打ち合わせを行なった。

 7日間で合計19の峠を越え、獲得標高は2万1400mに及ぶオートルート・アルプス。この素晴らしくも過酷なレースに挑むのは、ほかにロードレースの元オリンピック日本代表でブリヂストンサイクルに勤務する田代恭崇さん(38)、青森県の八戸学院大学学長を務める大谷真樹さん(52)、ホイールビルダーでGSAstuto代表のティム・スミスさん(55)。3月25日、彼らが着るチームジャージが完成したのを機に、東京都渋谷区の「バイクフォーラム青山」で約2カ月半ぶりに全員が集結。試着とお披露目を兼ねて顔合わせした。

ジャージに合わせて絞った肉体

田代恭崇さん田代恭崇さん
ティム・スミスさんティム・スミスさん

 「大谷さんがMサイズ入った!」と田代さんがイタズラっぽく声を上げると、「注文したときはまだカラダがLサイズだったんだ。間に合ってよかった」と笑顔で応える大谷さん。和気あいあいとした雰囲気の中でも、本番に向けて順調にカラダを仕上げている様子が伺えた。

 昨年の大会に別のチームから出場、完走しているティム・スミスさんは、チームのまとめ役的存在だ。新しいジャージに身を包んだメンバーを見渡して、「大谷さん、カッコイイね。筒井さんはカラダができていて、すぐにでも本番に行けそうだ。田代さんは、勝ちそう。一緒に走っても、角を曲がるとあっという間に見えなくなってしまうからね」とそれぞれの印象を語ってくれた。

 4人全員が集まったのは、1月4日以来。その間、それぞれどんな練習を積んできたのだろうか?

 コーチはティムさん。「オートルート・アルプス」の厳しいコースを知っている彼が、メンバーの練習メニューを考えている。ただ、筒井さんは仕事が忙しく乗れていないそうで、「ゼロkm!」とは本人談。ほかの3人は、これまでに3回集まって合同練習を行なったほか、普段は各人が1週間に400〜500kmを目安に、それぞれが限られた時間を工夫して準備をしているという。

レースへの意気込みを語り合う「チーム・トーゲ・ジャパン」のメンバーレースへの意気込みを語り合う「チーム・トーゲ・ジャパン」のメンバー
「チーム・トーゲ・ジャパン」のロゴマーク「チーム・トーゲ・ジャパン」のロゴマーク

 “エース格”の田代さんは、週末に距離を乗り込むほか、通勤で距離を稼ぎ、また仕事帰りには水泳やランニングも取り入れている。今回のオートルート参戦に向けて、初めてスポーツジム通いを始め、夜も練習時間に当てられるようにしたのだという。

昨年より苦しい山岳TT そして下りも重要

大谷真樹さん大谷真樹さん
筒井道隆さん筒井道隆さん

 7日間に及ぶオートルートで最も厳しいステージは? 経験者のティムさんはこう語った。

 「第1ステージがラクで、最終ステージが大変だと思うかもしれないけれど、最も重要で、試金石となるのが第3ステージなんだ。そこで自分のエネルギーがどのくらいあるのかが把握できる。だから、翌ステージ以降にどのくらいのパフォーマンスができるのかも推し量れるんだ」

 第3ステージを走り終えたところで、蓄積した疲労が抜けず、自転車を降りるか、次に進めるのかが、一つポイントとなるそうだ。さらに、気を抜くことができない厳しいコースプロフィールを詳細に語ってくれた。

 「去年ももちろんタフな行程だったけれど、主催者はもっと僕らを苦しめたいらしい。今年はさらにスゴイよ。第5ステージの個人タイムトライアル(TT)は23km、獲得標高1560mで、ヨーロッパで最も標高の高い公道、ボネット峠で行われるんだ。しかも次の日のコースも厳しくて、4つの峠を上る」

 また、ティムさんは「忘れてはならないのは、上りがあれば下りもあるということ。筒井さんはとても下りが上手だ。日本のヒルクライムレースは下りのスピードを問われることはないが、今回は下りのテクニックも重要だ」とも指摘した。

過酷なステージレース「オートルート・アルプス」に向けて健闘を誓い合う4人 =東京都渋谷区の「バイクフォーラム青山」過酷なステージレース「オートルート・アルプス」に向けて健闘を誓い合う4人 =東京都渋谷区の「バイクフォーラム青山」
「オートルート・アルプス2013」全7ステージの高低差 ©Haute Route Alps「オートルート・アルプス2013」全7ステージの高低差 ©Haute Route Alps

第5ステージで勝負、ポディウムを狙う?

 第5ステージのTTは、ツール・ド・フランスなどのプロレースと同様に、1人ずつスタートしていく。前日までのステージでの疲労が残る中、このTTステージにどう臨むかにも話題が及んだ。

 「田代さんが『第5ステージは俺のためのステージだ』と言っています」と、元五輪選手を冗談交じりに持ち上げる筒井さん。この話題で一同はさらに盛り上がり、「ポディウムに乗ってもらおう。そして美女からキスをしてもらうんだ」「もうチャンピオンジャージも作っておいたほうがいいんじゃないか」と、トップレーサーとして活躍した田代さんに表彰台への夢を託した。

 たしかに、ジャージを纏った田代さんの肉体は、すでにかなり絞れていて、2004年の全日本選手権で優勝した時の姿を思い起こさせる。

 「TTステージを狙うかどうかは別として、それまでのステージはみんなと一緒に走りたいですね」と笑顔ではぐらかす田代さん。もしや、脚を貯めて第5ステージに勝負をかけるのか? 勝手な期待を込めずにはいられない。

「チーム・トーゲ・ジャパン」のメンバー ©Tetsuya Ito / Team TAUGE Japan「チーム・トーゲ・ジャパン」のメンバー ©Tetsuya Ito / Team TAUGE Japan

 ◇      ◇

 「オートルート・アルプス」は 8月18日にスイス・ジュネーブをスタートし、イタリア、フランスを走って24日にニースの街へゴールする。「Cyclist」では「チーム・トーゲ」の活動をさらに追って、レポートを続けていきます。

(文 齋藤むつみ)

「チーム・トーゲ・ジャパン」Facebookページ

 

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