カーボン・レーサーから子供用まで会場を彩ったバラエティ豊かな自転車たち 「埼玉サイクリングショー」の人気ブースを訪ねて

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 埼玉県の主催で3月20日に初開催された「埼玉サイクリングショー」。会場となったさいたま市の大宮ソニックシティーと鐘塚(かねづか)公園は、子供連れのファミリーからお年寄りまで約1万5000人の来場者でにぎわい、人だかりでブースが見えないほどの盛況ぶりだった。最新自転車や関連グッズの展示コーナーを中心に、人気のブースを訪ねた。

【開催レポート】「埼玉サイクリングショー」に1万5000人来場!

子供、レース、街乗り…幅広く楽しめる自転車文化を凝縮

コーダーブルームの子供向け自転車「asson」と広報担当の大宅宏幸さんコーダーブルームの子供向け自転車「asson」と広報担当の大宅宏幸さん

 ホダカが展開するスポーツサイクルブランド「コーダーブルーム」では、子乗せ自転車やロードバイクとともに子供向け自転車「asson」(アッソン)を展示。アッソンは、「あそんで」ということばから命名され、幼児から小学校6年生程度まで対応する12~24インチの5種類を展開している。

 アッソンは同社の人気商品の中でも「実はトップの売上がある」と話すのは、広報担当の大宅宏幸さん。人気の理由を尋ねると、「おしゃれなサドルやハンドルグリップ、かわいらしいカラーなどから、お子さんをアッソンに乗せたい、と選ぶお父さんお母さんが多い。12インチの『K12』(2万2500円)は手押し棒もポイント」と説明があった。

 また、同社初となるフルカーボンフレームのロードバイクを、4月下旬~5月上旬に販売予定なのだという。大宅さんは「発売後の5月には、製品のPRも兼ねて社員10人が佐渡ロングライド(210km)へ出走します」と張り切った様子でコメントした。

「asson」のおしゃれなサドルも人気「asson」のおしゃれなサドルも人気
「T800」の試乗を終えたポタガール埼玉の若松陽子さん「T800」の試乗を終えたポタガール埼玉の若松陽子さん
入倉健選手のことしの目標は「全日本自転車ロードレースU23で優勝」入倉健選手のことしの目標は「全日本自転車ロードレースU23で優勝」

 展示コーナーに隣接する道路では、試走スペースが設置されていた。昨年夏にロードバイクを始めたというポタガール埼玉の若松陽子さんは、グラファイトデザイン「T800」(フレームセット42万円)を試走。乗ってみた感想は「欲しくなってしまう」と、早くも乗り替えを検討モードだ。

 T800は、会場に設置されたミニステージでも紹介され、レースやトレーニングで実際に使用している「VAX RACING with SAITAMA」の入倉健選手が登壇。「漕ぎ出しが軽い」などと巡航性能のよさをアピールしていた。

 ライトウェイプロダクツジャパンのブースは、肝心の自転車が少なく、さっぱりとした雰囲気。かわいらしい帽子をかぶっていたスタッフの男性に声をかけると、「試走車が出払っているから…」と説明をされた。人気が高く、展示用車両が足りないそうだ。

 それにしても帽子が気になる。以前Cyclistでも取り上げた同社の“猫コーナー”を思い出し聞いてみると、「私がデザインしています」と衝撃のコメントが。難波江啓さんは営業担当でありながら、猫のデザインなどを自ら手がけており、この日着ていたシャツの胸のイラストも難波江さんによるものなのだという。

ライトウェイプロダクツジャパンの難波江啓さんライトウェイプロダクツジャパンの難波江啓さん
エバニューのブース前エバニューのブース前

 次に訪れたのは、カラフルな製品がたくさん並んだエバニュー。自転車や関連グッズの取り扱いは5~6年前からと比較的新しいのだが、学校体育部門で長い歴史を持つブランドだ。「小中学校で、エバニューの白線引きや跳び箱を使ったことがある人は多いはず」と話すのは、伊東麻美さん。

 エバニューではイギリスの自転車ブランド「CREATEbikes」を販売しており、5万円以内の価格帯のラインナップをそろえる。伊東さんは、「カラフルな車体は、カスタマズではなく年2回発表されるコレクション。ディープリムでカラー面積を多く設けたり、スケルトンカラーのサドルを付属させたりと遊び心満載」と紹介してくれた。特殊ポリマー素材でノーパンクを実現した韓国生まれのタイヤ「Tannus」(全13色)を組み合わせることで、さらにカラフルなコーディネートを楽しめるという。

特殊ポリマー素材でできた「Tannus」のノーパンクタイヤ。背景には「CREATEbikes」特殊ポリマー素材でできた「Tannus」のノーパンクタイヤ。背景には「CREATEbikes」
モーターバイクのタイヤ廃材を利用したシューズを紹介するエバニューの伊東麻美さん。シューズの底にはタイヤの名残も見えるモーターバイクのタイヤ廃材を利用したシューズを紹介するエバニューの伊東麻美さん。シューズの底にはタイヤの名残も見える

注目が集まる電動アシスト自転車

「ベルスポーツ ルキナ」のハンドルグリップ部分に設置されたウィンカー「ベルスポーツ ルキナ」のハンドルグリップ部分に設置されたウィンカー

 ベルニクスは、「Cyclist」で以前にも紹介したユニークな新規参入ブランドだ。今回のショーには、さらに改良を重ねた子乗せ電動アシスト自転車「ベルスポーツ ルキナ」を展示。ウィンカーをハンドルグリップ部分に設置し直したほか、子供を衝撃から守る方法を再設計した。

 検討にあたっては、左右に突き出す「セーフティバー」に関して危険性を指摘するコメントがあった点を踏まえて改良に取り組んだ結果、チャイルドシート側面にクッションを配置する方向に落ち着いたという。マーケティンググループの武江寛さんは、「3月から町の自転車屋さんなどで販売を開始し、スタートは順調。社内でサイクリング活動も盛り上がってきました」と語った。

「ベルスポーツ ルキナ」を持つ武江寛さん「ベルスポーツ ルキナ」を持つ武江寛さん
日向涼子さんは電動アシスト自転車に興味津々日向涼子さんは電動アシスト自転車に興味津々

 電動アシスト自転車をメインに展示していたブリヂストンサイクルでは、女性誌「VERY」とコラボレーションをした「HYDEE.B」(ハイディビー)の春限定カラー、ヘルシーレッドが鮮やかだ(14万1800円)。この日、会場ステージのMCを務めたモデルの日向涼子さんもブースに立ち寄り、最新の電動アシスト自転車に興味津々。「これで坂を登ったらどうなのかな」とヒルクライマーらしい質問をしながら、担当者と盛り上がっていた。

ブリヂストンサイクルのブースにて春限定カラーの「HYDEE.B」を前に話を聞く日向涼子さんブリヂストンサイクルのブースにて春限定カラーの「HYDEE.B」を前に話を聞く日向涼子さん

上田知事「自転車で日本一周したい」

 展示以外に注目されたのは、自転車ジャーナリストの別府始さんやタレント電動アシスト自転車「ポタガール埼玉」のリーダーを務める宇井愛美さんが上田清司県知事やau損保の柳保幸専務取締役とともに交通ルール、安全事情や自転車の魅力を語り合うトークショー。

左からMCの日向涼子さん、上田清司県知事、別府始さん、宇井愛美さん、au損保・柳保幸専務取締役左からMCの日向涼子さん、上田清司県知事、別府始さん、宇井愛美さん、au損保・柳保幸専務取締役

 この中で別府さんは、オリカ・グリーンエッジに所属するプロロードレーサーの別府史之選手、愛三工業レーシングチームの別府匠監督との兄弟の思い出を語ったほか、「観て面白いのも自転車の魅力」とツール・ド・フランスなどに触れたことがない観客に向けてアピールした。さらに、今では子育てに電動アシスト自転車を乗るようになったという別府さんは、「最低限、左側によけ合う心がけが大切」と道路の安全利用も呼びかけた。

「アッピーカレー」を持つ井上スパイス工業の井上和人代表取締役社長「アッピーカレー」を持つ井上スパイス工業の井上和人代表取締役社長

 また上田知事は、「本当は自転車で日本一周したい」と自転車旅への熱意をアピール。実際にシティサイクルで埼玉県庁から葛西臨海公園への道のりを往復したエピソードの中で、「追い風に乗っている時は気づかず、向かい風にばかり気づく。これは人生においても同じ」と自転車をつうじて感じた人生哲学を披露し、会場を沸かせた。

 取材に駆け回ったこの日、記者が食したランチは、上尾市名物の「アッピーカレー」。アッピーは、“AGEO”の文字をデザインした市のキャラクターだ。米粉を使ったカレーを提供する井上スパイス工業の井上和人代表取締役社長をはじめ、愉快な上尾市職員がテント前でPRを行なっていた。

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