ミラノ~サンレモ 2013ツィオレクがサガンを下して初優勝 雨と雪に見舞われたミラノ~サンレモを制す

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 ヨーロッパのロードレースに春を告げるクラシックレース、UCIワールドツアー「ミラノ~サンレモ」が17日にイタリアで開催され、MTN・キュベカのゲラルト・ツィオレク(ドイツ)が優勝した。ツィオレクはサガン、カンチェッラーラ、シャヴァネルらを含む6人の先頭集団でのゴールスプリントを制して初優勝。今年で104回目を数えるこの大会4人目のドイツ人勝者となった。

ゴールスプリントは、ツィオレク(中央)がゴール前でサガン(左)をかわしたゴールスプリントは、ツィオレク(中央)がゴール前でサガン(左)をかわした

 全長298km、UCIロードレースで現在最も長い距離を走るワンデーレースとしても知られるこの大会。しかし今年は雪を含む悪天候のため、途中約50kmがカットされ、最終的には246kmのレースとなった。大集団スプリントで決着することの多い大会だが、終始低い気温や雨と雪の過酷なコンディションにさらされ、地力のある少人数の先頭集団が逃げ切る展開となった。

大雪に見舞われ、途中コースが短縮となってしまった大雪に見舞われ、途中コースが短縮となってしまった

 雨の中ミラノをスタートしたレースは、序盤に6人の逃げがメーン集団にまず10分差を付ける展開。しかし途中雨が雪に変わり、峠道などは路面が走行困難な状態になってしまった。このため急遽117km地点から一部コースを短縮することが決定。選手は残り約130km地点まで、途中約50kmをバスで移動することになった。

 レースは逃げグループが約7分の差を持って再スタート。しかし大集団は着々と差を詰め、終盤の勝負所の一つ、チプレッサの上りを目前に逃げを全て吸収した。

美しいインペリアの街を通過し、チプレッサの上りへと向かうメーン集団美しいインペリアの街を通過し、チプレッサの上りへと向かうメーン集団
先頭を逃げるシャヴァネル。今大会も4位に入り、ワールドツアーランキングで首位に立った先頭を逃げるシャヴァネル。今大会も4位に入り、ワールドツアーランキングで首位に立った

 チプレッサではすかさずシルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファアルマ・クイックステップ)ら数人がアタック。集団も追走するが、吸収されてもアタック合戦が続き、上り頂上を集団は縦長に細分化された状態で通過する。

 チプレッサからの下りでは、今度は世界チャンピオンのフィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)がアタック。これにペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング)やファビアン・カンチェッラーラ(スイス、レイディオシャック・レオパード)らが反応。7人ほどの先頭グループを形成する。今度はここからイアン・スタナード(イギリス、スカイ プロサイクリング)がアタックし、シャヴァネル、エドアルド・ヴォルガノフ(ロシア、カチューシャ)らと3人の先頭グループを形成する。

 レースは最後の勝負所、ポッジオの上りへと向かう。先頭3人からはヴォルガノフが遅れ、後方は30人ほどに絞られたメーン集団。ポッジオ頂上付近での集団内のアタック合戦から、カンチェッラーラ、サガンら数人の追走グループがメーン集団から抜け出した。

ポッジオでアタックするカンチェッラーラ。サガンが追走し、そのすぐ後ろにはツィオレクが付けるポッジオでアタックするカンチェッラーラ。サガンが追走し、そのすぐ後ろにはツィオレクが付ける

 下りで追走は先頭2人に追い付き、6人の先頭集団に。メーン集団は15秒ほど後方。先頭ではカンチェッラーラらがアタックを試みるが、これを全てサガンが潰す。その中で一切動かずにサガンをマークするツィオレクが不気味な存在だ。単独の逃げは決まらず、メーン集団との差も詰まらないまま、勝負は6人のゴールスプリントへと持ち込まれた。

 ゴール前、スプリントを少し早めに仕掛けたのはシャヴァネル。これに合わせる形でサガンがスパートして先頭に立つ。しかしサガンへのマークを外さなかったツィオレクが、絶好の位置からスプリント。ゴールライン目前でサガンをかわして雄叫びを上げた。

雄叫びを上げるツィオレクと、悔しそうなサガン雄叫びを上げるツィオレクと、悔しそうなサガン
表彰台。左より2位のサガン、優勝のツィオレク、3位のカンチェッラーラ表彰台。左より2位のサガン、優勝のツィオレク、3位のカンチェッラーラ

 2位に敗れたサガンは悔しい表情。強力なスプリント力と共に、上りやアタックに対応する脚も持ち、終盤の勝負所では死角の無い強さを見せたが、その強さゆえに周りからの攻撃を受け続け、なおかつそれに応じた続けた若さに、最後はつけこまれた結果となった。

 ドイツチャンピオンの経験もある26歳のツィオレクは今年、アフリカ初のプロコンチネンタルチームとなった「MTN・キュベカ」に移籍。シーズン最初のクラシックレースで、早くも大きな勝利をチームにもたらした。

ミラノ~サンレモ2013 結果
1 ゲラルト・ツィオレク(ドイツ、MTN・キュベカ) 5時間37分20秒
2 ペテル・サガン(スロバキア、キャノンデール プロサイクリング)
3 ファビアン・カンチェッラーラ(スイス、レイディオシャック・レオパード)
4 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファルマ・クイックステップ)
5 ルーカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ チーム)
6 イアン・スタナード(イギリス、スカイ プロサイクリング)

(文・米山一輝 写真・砂田弓弦)

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