あらかわマナーアップミーティング2013「荒川が好きな人は“笑顔”を守る」 河川敷でマナーアップを宣言

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 自転車やランナー、歩行者、そして野球などのスポーツ利用者らが行き交う荒川河川敷で事故やトラブルを防ごうと、「あらかわマナーアップミーティング2013」が3月17日、東京都北区の岩淵水門近くの河川敷で開かれた。元F1レーサーで、自転車のプロ・ロードレースチーム「Team UKYO」監督でもある片山右京さんらをパネリストに迎えたミーティングには約200人が参加。「荒川が好きな人は笑顔を守る」という宣言を採択してマナー向上を誓った。

「荒川が好きな人は笑顔を守る」という宣言を叫んでマナーアップを呼びかける片山右京さん(左)ら「荒川が好きな人は笑顔を守る」という宣言を叫んでマナーアップを呼びかける片山右京さん(左)ら

 荒川下流域ではサイクリストを対象にしたマナー向上イベントが2年前から開かれてきたが、今回はランナーや他のスポーツ利用者、一般住民らにも参加を呼びかけ、譲り合いと共存をテーマに話し合われた。

「自由を共有するための譲り合い」

この日も荒川河川敷道路では多くのサイクリストの姿が見られたこの日も荒川河川敷道路では多くのサイクリストの姿が見られた

 この日のミーティングは、晴れ渡った青空の下、河川敷の広場の特設会場で開催。初めに警視庁赤羽警察署交通課の伊藤郁夫さんが、交通事故の概況や悲惨さについて説明し、事故防止を呼びかけた。

 続いて国土交通省荒川下流河川事務所の波多野真樹所長が、河川敷利用は原則的に自由であるとしつつ、「自由を多くの人と共有するためには、思いやりや譲り合いの心が必要」と指摘。

 また、最近は自転車、特にロードバイクに対する苦情が増えていることを挙げ、「(地域住民など)古くからの荒川愛好者と、(サイクリストなど)新しい自転車愛好者との間に摩擦が生じている」との認識を示した。

 北区の花川與惣太(よそうた)区長もあいさつに駆けつけ、「荒川が好きな人で、一緒に考えましょう」と呼びかけた。

交通事故をめぐる状況を説明する警視庁赤羽警察署交通課の伊藤郁夫さん交通事故をめぐる状況を説明する警視庁赤羽警察署交通課の伊藤郁夫さん
荒川河川敷の利用状況などを説明する国土交通省荒川下流河川事務所の波多野真樹所長荒川河川敷の利用状況などを説明する国土交通省荒川下流河川事務所の波多野真樹所長
あいさつに駆けつけた花川與惣太(よそうた)・ 北区長あいさつに駆けつけた花川與惣太(よそうた)・ 北区長

河川敷でも歩行者は弱者 「心遣いを」

パネリストとして登壇した(左から2番目より順に)片山右京さん、みやちふじおさん、伊藤浩子さん、西村益美さんと進行役の韓(はん)祐志さんパネリストとして登壇した(左から2番目より順に)片山右京さん、みやちふじおさん、伊藤浩子さん、西村益美さんと進行役の韓(はん)祐志さん

 その後、パネリストとして片山さんと、プロトレイルランナーのみやちふじおさん、NPO法人荒川クリーンエイドフォーラム事務局長の伊藤浩子さん、女性サイクリストのグループ「TEAM elephant」リーダーの西村益美さんが登壇。進行役は、荒川などで自転車のマナーアップ活動を展開している「グッド・チャリズム宣言プロジェクト」の統括ディレクター、韓(はん)祐志さんが務めた。

 片山さんは、自転車競技が学校体育に含まれていないことを取り上げ、「教育委員会に認められていないので悪者になっている」と、サイクルスポーツの社会的認知度が低い理由の一端を説明。また、交通量の多い道路を猛スピードで走る自転車を批判する一方で、自転車への規制強化を求める意見についても「バランス感覚が欠如すると何でもかんでも悪いとなってしまう」と反論し、立場の異なる人たちが互いを認め合い、譲り合う必要性を訴えた。

元F1レーサーでグッド・チャリズム宣言プロジェクトリーダーの片山右京さん元F1レーサーでグッド・チャリズム宣言プロジェクトリーダーの片山右京さん
プロトレイルランナーのみやちふじおさんプロトレイルランナーのみやちふじおさん

 みやちさんはトレイルランナーとして世界の山や街を走ってきた経験から、各国で自転車やランナー、地域住民が共存している事例を紹介。また、自身が荒川河川敷でランニング大会を主催する際には、係員を配置して自転車との交錯に注意していることなどを説明した。

 荒川で清掃活動を長年続けている伊藤さんは、たばこの吸殻などのゴミが減ってきたことを挙げ、「1人ひとりが変われば荒川の状態は変わっていく」とアピール。自転車マナーの問題も「ほんの一部の人が思いやりの気持ちを持つことで変わっていく」と期待した。

NPO法人荒川クリーンエイドフォーラム事務局長の伊藤浩子さんNPO法人荒川クリーンエイドフォーラム事務局長の伊藤浩子さん
女性サイクリストのグループ「TEAM elephant」リーダーの西村益美さん女性サイクリストのグループ「TEAM elephant」リーダーの西村益美さん

 トライアスリートでもあり、荒川を自転車とランニングの両方で走っている西村さん。ランニング中には、ベルを激しく鳴らして追い抜いていく自転車もあるといい、西村さんは「河川敷道路でもランナーや歩行者は弱者なので、声をかけるなど心遣いが必要」と指摘した。

大勢の人が、パネリストの討論に熱心に耳を傾けた大勢の人が、パネリストの討論に熱心に耳を傾けた
河川敷の広場で行なわれたミーティングの様子河川敷の広場で行なわれたミーティングの様子

すべての人が荒川を笑顔で利用できるように!

 会場では、裏面に大きく「イイネ!」と書かれたプログラムが配られ、来場者はパネリストの発言に共感すれば「イイネ!」を掲げて賛意を示していた。また、「荒川が好きな人は『  』を守る」という宣言の空欄部分についてアンケートを実施。用意されたホワイトボードに、さまざまな言葉が貼られていった。

賛同できる意見に対し「イイネ!」というサインを掲げる参加者たち賛同できる意見に対し「イイネ!」というサインを掲げる参加者たち
会場周辺では水上スキーを楽しむ姿もみられた会場周辺では水上スキーを楽しむ姿もみられた

 最後に、パネリストが来場者と一緒になって宣言にふさわしい言葉を選出。採択された“笑顔を守る”には、荒川を愛するすべての人たちが楽しく利用できるように、との願いが込められている。

「荒川が好きな人は○○を守る」というマナーアップ宣言の標語を選ぶパネリストたち「荒川が好きな人は○○を守る」というマナーアップ宣言の標語を選ぶパネリストたち

 ミーティング終了後には、アトラクションとして、みやちさんによるランニング教室や、自転車マナークイズ、ストレッチ教室も行なわれ、来場者は春の陽気に包まれた荒川河川敷で楽しいひとときを過ごした。

■国土交通省荒川下流河川事務所ホームーページ

■グッドチャリズム宣言 Facebookページ

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