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三船雅彦の「#道との遭遇」<13>2nd 四国一周へ それは酷道巡りがテーマ

by 三船雅彦 / Masahiko MIFUNE
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 長距離のエキスパートでプロサイクリストの三船雅彦さんが、全国の道を普通と違った走り方で紹介する連載「#道との遭遇」。今回は四国一周のお話です。1回目のチャレンジは約60時間かけ、ほぼノンストップで完走しましたが、2回目は酷道巡りをテーマに、コースを細かく区切り、なるべく旧道を走るようにしたそうです。

さぁ四国一周へ! 愛媛県庁からスタート。今回もまたもやイレギュラーな反時計回り(笑) Photo: Masahiko MIFUNE

規格外の四国一周にチャレンジしたい

 2018年2月に初めて四国一周に挑戦した。四国は2月でも寒くないと思いスタートしたものの、国道が積雪で通行不可能になっていたり、地元の人があまりの低温で「人生初の寒さだ!」と言っていたり、時々素晴らしい景色に出会いつつも苦しさ半分で四国一周を走破した。そのあとしばらくして、今度はなにもかもが規格外な四国一周に挑戦したいと思うようになった。

 四国一周は反時計回り、愛媛県はほぼほぼ海岸トレースなど、型にはまっていなかったのだが、推奨ルートから逸れて走っているうちに、逸れて走ることで多くの人たちにサイクリストが遠くから運んでくる風を感じてくれるはずだし、もし自分たちが四国に訪れることで地元の人にお金を落としたり交流を深められるのなら、どんどん推奨ルートから外れたほうがいいに決まっていると考えた。

 そして2019年、今度は一気に走破せず(1回目は60時間ほど、ほぼノンストップでライド)コースを細切れにしながらの四国一周チャレンジとなった。本当なら今頃はゴールしているか、もしくはほぼゴールが見えていたはずなのだが、新型コロナウィルス感染拡大に伴い、2020年はチャレンジを中止したので、今年は2019年に行ったチャレンジの続きを行おうと思っている。

 ちなみに四国一周2回目のサブタイトルは「2nd四国一周 酷道巡り」で、なるべく旧道を走るようにしている。松山スタートでまずは国道379号を通り、シクロクロスの全日本選手権が開催された内子町を経由し、海岸の長浜へ。その後、三崎までは県道255号をトレースし、八幡浜まで国道197号の旧道へ向かい、大洲に抜けてからは国道441号で土佐中村まで走った。2019年度のチャレンジは現在、土佐中村までで終了している。次回のチャレンジはキリのいい(?)国道439号から再開する。

2019年までのチャレンジを振り返る

 ここからは2019年までのチャレンジをダイジェストで紹介する。四国は酷道天国?とも言える場所なので、国道379号などは酷道とは呼べないかもしれない。しかしそれは砥部陶街道がきれいになってからなのではないだろうか。そこに生活がある以上、道はキレイになり走りやすくなる。必然だろう。クルマが離合できないようなくねくねと走る峠道も今ではトンネルが作られている。

 その理論で言うと、時代に置いて行かれたような道もあって然りだ。県道255号は酷道197号と近距離で平行しているため、集落のある区間はまだキレイな状態だが、三崎方面に近づくと「管理されている」という言葉からほど遠く、アクセスしやすい険道ではないだろうか。

バイパス化が進む中、使われていない旧道は自然へ戻ろうとしている Photo: Masahiko MIFUNE

 旧197号を走って八幡浜へ近づくと、入口はそこそこ広いのに、真ん中からは車一台しか通れない、いや運転に自信がなかったら車をこすってしまいそうな面白いトンネルがある。そのトンネルを通り、八幡浜から大洲へは文化の境目、夜昼トンネルの上に走る夜昼峠を経て大洲へ。チャキチャキな宇和島藩の八幡浜から、おっとりな雰囲気の大洲や内子は、どこか京都の香りさえ感じられる。

トンネルの中にトンネルのある奇妙な大峠隧道。国道197号の旧道ではないが、国道からアプローチできるのでおすすめ Photo: Masahiko MIFUNE
佐田岬へは県道255号を通る。地味ではあるが、佐田岬に近づくほどに“牙”をむく、「険道」だ Photo: Masahiko MIFUNE

 国道441号は「昭和の時代に整備されたのかな」と感じられるトンネルがあるが、最近の大型車には対応していないのか大型車の通行が少ないだけではなく、そもそもの交通量も少ない。西予市野村から鬼北町出目(いずめ)までの道も交通量が少ないが、出目からは土佐中村や高知方面へと抜ける道がつながっているので、交通量はやや増えている印象だった。

大峠隧道から大洲へと下っていると、いきなり道を倒木がふさいでいる。ここがいま、道として認識されているのかどうかも曖昧なのだが… Photo: Masahiko MIFUNE
白髭トンネルの上は旧道だろうか。大正5年に道路改修記念とある Photo: Masahiko MIFUNE
くねくねと曲がりながら太平洋を目指す四万十川 Photo: Masahiko MIFUNE
国道441号の終点は高知県四万十市。ここからは国道439号で愛媛県を目指すことになる Photo: Masahiko MIFUNE

 ここまでのルートは、酷道としての難易度は5段階で言えば2だろうか。さて、ここから先はキングオブ酷道とも言える“ヨサク”こと国道439号。ここもなるべく可能な範囲で旧道をトレースしていきたいと思う。

三船雅彦(Masahiko MIFUNE)

元プロロード選手で元シクロクロス全日本チャンピオン。今でもロード、シクロクロス、ブルべとマルチに走り回る51歳。2019年は3回目の『パリ~ブレスト~パリ』完走を果たす。今年は新型コロナウィルスの影響でイベントがことごとく中止。その腹いせ?に関西圏の道を走り回っている。「知らない道がある限り走り続ける!」が信条。

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