■LOOK「795ブレードRSディスク」
税抜価格:440,000円(フレームセット)
サイズ:XS、S、M、L
フレーム重量:1050g(塗装済みMサイズ リムブレーキ仕様)
付属品:専用ステム、専用シートポスト
フランスのバイクブランドLOOK(ルック)の「795ブレードRS」をインプレッション。ハイモジュラスカーボンの比率を高め、剛性アップが図られたエアロロードだ。カーボンを知り尽くしたフレンチブランドの自信作を試した。
ビンディングペダルメーカーのパイオニア的な存在でもあるルックは、同時にレーシングカーボンバイクメーカーの先駆けとして、独創的なバイクをラインナップし続けてきた。時にはクライマーを、時にはスプリンターを満足させるその乗り味は、他社のカーボンバイクにはない、深い奥行きを感じさせる上質なものがある。
ルックのカーボンバイクは異なるカーボンがいくつも組み合わさり構成されている。弾性率が高い素材を用いれば良いというものではなく、適材適所が重要だという。軽量バイクのハイエンドモデル「785ヒュエズRS」は、インターミディエイトカーボン(30T)が全体の半分を、4分の1を24Tと12Tが占めている。ハイモジュラスカーボンとウルトラハイモジュラスカーボンの比率は残る全体の4分の1ほどだ。
一方、795ブレードRSはハイモジュラスカーボンを63%を占め、従来から比率が高められ、さらに熟成が進んだ。より高速域で、よりパワフルなライディングに対応するためである。同時に、フレーム重量は200g軽くなり、専用シートポストの重量は110g削減され、フレームセット全体で310gのシェイプアップが図られた。
そこまでの硬さは感じず、ウィップで進むバイクだという第一印象を受けた。踏むたびに速度の増加を後押ししてくれるような“アシスト”が効いていたように思える。
ブレードの名を冠する通り、空気抵抗を意識したフレーム設計が生き、下りから平地にかけての巡航性能が非常に優れていた。緩やかな上りも惰性で駆け上がれるほどである。やはり、これらの性能を存分に発揮できるのはレースだろう。アップダウンが激しく、また、距離が長いレースの相性がいいと思われ、ツール・ド・おきなわや宮古島のような本格ロードレースで試してみたい。
以前試した印象より、格段にパリッと進むレーシーな味付けに仕上げられていた。一方で、踏み込みの最後にほんのちょっとだけウィップし、伸びやかな走りと、「もっとペダルを回したい」とやる気にさせるレスポンスが得られるのはルックらしさが存分に残っている証拠である。
ディスクブレーキとの相性も非常に良い。走りのバランスも整っているし、少なからず空気抵抗の削減にも貢献しているだろう。フォークの硬さも過度なものではなく、ライダーフィーリングを優先されていることが乗っていてよく分かる。もちろんレースシーンで活躍できるスペックなので、リザルトを求めるシリアスレーサーにおすすめできる。しかし、こんなにも色気が漂うバイクを人との競争だけで終わらすのはもったいない。乗り手は既存の概念には捕らわれない上質なサイクリングを満喫してほしい。
■LOOK「795ブレードRSディスク」
税抜価格:440,000円(フレームセット)
サイズ:XS、S、M、L
フレーム重量:1050g(塗装済みMサイズ リムブレーキ仕様)
付属品:専用ステム、専用シートポスト
日本写真判定の新入社員として、YouTubeチャンネル「サイクリストTV」の企画「サイクルボーイズ」に出演中。社会人チームの「イナーメ信濃山形」に所属し、JBCFのカテゴリーはE1。ロードからトラック、マウンテンバイクレースに至るまで幅広い種目に挑戦中。
サイクリスト編集部員。10代からスイスのUCIコンチネンタルチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーにも参戦し、現在は社会人チーム「Roppongi Express」で趣味のレースを楽しむ。JBCFのカテゴリーはE1。数多くのバイクやパーツを試してきた経験を生かし、インプレッション記事を主に担当している。
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