大聖堂から大聖堂へ、テーマは“100%スペイン”ブエルタ・ア・エスパーニャ2021出場チーム・コースが発表 2年ぶりに全21ステージでの争いに

by 福光俊介 / Syunsuke FUKUMITSU
  • 一覧

 スペインのスポーツイベント運営会社「ウニプブリク」は、主催するブエルタ・ア・エスパーニャ2021年大会の出場チームとコースを正式に発表。全容が明らかになった今年の大会は、2年ぶりに全21ステージでのレース実施へ。23チームが出場することとなり、ワイルドカード(主催者推薦)では、地元スペイン勢3チームが選出されている。

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021年大会の全容が明らかになった。今回も熱戦が期待される(写真は2020年大会より) ©PHOTOGOMEZSPORT2020

ワイルドカードはスペイン勢に エウスカルテル復活

 23席ある出場枠について発表がなされたのは2月16日。UCI(国際自転車競技連合)の規定に基づき、19のUCIワールドチーム(ファーストディビジョン)は自動的に出場が決定。続いて、昨年のUCIワールドランキングにおいて、UCIプロチーム(セカンドディビジョン)内最上位(12位)だったアルペシン・フェニックスも同規定により自動選出となっている。(選出方法については「福光俊介の「週刊サイクルワールド」<374>」を参照)

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021出場の23チーム ©︎ UNIPBULIC

 新型コロナウイルスによるレースシーンへの影響を考慮し、2021年シーズンに限ってグランツール出場チームは例年より1増の23チームで争われる。それを受けて、今大会へ主催者はブルゴス・BH、カハルラル・セグロスRGA、エウスカルテル・エウスカディの3チームを推薦出場させることを決定。いずれもスペイン籍のチームである。

ブエルタ常連のブルゴス・BH。2019年大会の第5ステージではアンヘル・マドラソがステージ優勝を果たしている ©︎ PHOTOGOMEZSPORT / Luis Angel Gomez

 このうち、ブルゴス・BHは2019年大会の第5ステージで、アンヘル・マドラソ(スペイン)とイェツセ・ボル(オランダ)がワンツーフィニッシュを達成するなど、近年のこの大会で実績を積んでいるチーム。後述するが、今年の大会では拠点のブルゴスでの開幕を迎える。

 カハルラル・セグロスRGAは、これで10年連続出場が決定。一方で、エウスカルテル・エウスカディはトップディビジョンに属していた2013年以来のブエルタ返り咲き。一度はチームが解散しながら、お膝元であるバスク自治州の自転車基金「エウスカディ」によって2018年に活動を再開。しばらくは下部ディビジョンに属したが、昨年からUCIプロチームとなり、ついに今年は現体制としては初めてとなる大会出場を勝ち取った。同州の通信事業会社「エウスカルテル」が再びメインスポンサーとなり、トップシーンを駆けた当時と同名でブエルタ帰還を果たす。

10年連続出場を決めたカハルラル・セグロスRGA Photo: Caja Rural - Seguros RGA
8年ぶりにブエルタ帰還を果たすエウスカルテル・エウスカディ Photo: Fundación Ciclista Euskadi

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021 出場チーム

●UCIワールドチーム
AG2R・シトロエン(フランス)
アスタナ・プレミアテック(カザフスタン)
バーレーン・ヴィクトリアス(バーレーン)
ボーラ・ハンスグローエ(ドイツ)
コフィディス(フランス)
ドゥクーニンク・クイックステップ(ベルギー)
EFエデュケーション・NIPPO(アメリカ)
グルパマ・エフデジ(フランス)
イネオス・グレナディアーズ(イギリス)
アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオ(ベルギー)
イスラエル・スタートアップネイション(イスラエル)
ロット・スーダル(ベルギー)
モビスター チーム(スペイン)
チーム バイクエクスチェンジ(オーストラリア)
チーム ディーエスエム(オランダ)
ユンボ・ヴィスマ(オランダ)
クベカ・アソス(南アフリカ)
トレック・セガフレード(アメリカ)
UAE・チームエミレーツ(UAE)

●UCIプロチーム(2020年ワールドランキング最上位による権利獲得)
アルペシン・フェニックス(ベルギー)

●UCIプロチーム(主催者推薦)
ブルゴス・BH(スペイン)
カハルラル・セグロスRGA(スペイン)
エウスカルテル・エウスカディ(スペイン)

ブルゴス大聖堂の建築800年を記念する大会

 出場チーム発表に先んじて、11日には今大会のコースも明らかに。すでに開幕地に決まっていたスペイン北部の街・ブルゴスでプレゼンテーションが開かれた。

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021ルートマップ ©︎ UNIPBULIC

 昨年は新型コロナウイルスの影響で18ステージに短縮されたが、2021年大会は21ステージと“通常の”グランツールへと戻る。8月14日にブルゴス大聖堂を発着とする8km個人タイムトライアルで幕を開けると、数ステージかけてイベリア半島を南下。大会第2週は北へと針路をとり、第3週はスペイン北部を西に向かって進んでいく。そして、最後はガリシア州へと入り、「ヨーロッパ最大聖地」の1つであるサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂へと到達する33.7kmの個人タイムトライアルで閉幕を迎える。

 開幕地のブルゴス大聖堂は世界遺産にも登録され、今年は建設開始から800年を迎えるアニバーサリーイヤー。それを祝う意味合いも込められ、ブエルタ史上初めて3週間の旅のスタート地となった。また、サンティアゴ・デ・コンポステーラでの閉幕は2014年以来。いつもはフィナーレの場となっていた首都・マドリードへは立ち寄らない大会となる。

 第76回となる今回の総距離は3336.1km。内訳は、平坦ステージ8(うち頂上フィニッシュ2)、丘陵ステージ4、山岳ステージ7、個人タイムトライアルステージ2。なかでも、アルト・デ・ベレフィケを上る第9ステージ、ラゴス・デ・コバドンガが登場の第17ステージ、ブエルタでは初登頂となるアルトゥ・デル・ガモニテイルへ向かう第18ステージは超級山岳フィニッシュ。総合争いにおいて、確実に大きな局面を迎えるポイントとなるはずだ。

2月11日にブルゴスで行われたブエルタ2021コースプレゼンテーションの様子 Photo: Luis Angel Gomez / Photo Gomez SportPhotogomezsport

ブエルタ・ア・エスパーニャ2021 ステージ

8月14日 第1ステージ ブルゴス~ブルゴス 8km 個人TT
8月15日 第2ステージ カレルエガ~ブルゴス.ガモナル 169.5km 平坦
8月16日 第3ステージ サント・ドミンゴ・デ・シロス~エスピノサ・デ・ロス・モンテロス.ピコン・ブランコ 203km 平坦(1級山岳頂上フィニッシュ)
8月17日 第4ステージ エル・ブルゴ・デ・オスマ~モリナ・デ・アラゴン 163.6km 平坦
8月18日 第5ステージ タランコン~アルバセテ 184.4km 平坦
8月19日 第6ステージ レケナ~アルト・デ・ラ・モンターニャ・デ・クリェラ 159km 平坦(3級山岳頂上フィニッシュ)
8月20日 第7ステージ ガンディア~バルコン・デ・アリカンテ 152km 山岳
8月21日 第8ステージ サンタポーラ~ラ・マンガ・デル・マル・メノル 163.3km 平坦
8月22日 第9ステージ プエルト・ルンブレラス~アルト・デ・ベラフィケ 187.8km 山岳
8月23日 休息日
8月24日 第10ステージ ロケタス・デ・マル~リンコン・デ・ラ・ビクトリア 190.2km 丘陵
8月25日 第11ステージ アンテケラ~バルデペーニャス・デ・ハエン 131.6km 丘陵
8月26日 第12ステージ ハエン~コルドバ 166.7km 丘陵
8月27日 第13ステージ ベルメス~ビリャヌエバ・デ・ラ・セレナ 197.2km 平坦
8月28日 第14ステージ ドン・ベニト~ピコ・ビリュエルカス 159.7km 山岳
8月29日 第15ステージ ナバルモラル・デ・ラ・マタ~エル・バラコ 193.4km 山岳
8月30日 休息日
8月31日 第16ステージ ラレド~サンタ・クルス・デ・ベサナ 170.8km 平坦
9月1日 第17ステージ ウンケラ~ラゴス・デ・コバドンガ 181.6km 山岳
9月2日 第18ステージ サラス~アルトゥ・デル・ガモニテイル 159.2km 山岳
9月3日 第19ステージ タピア~モンフォルテ・デ・レモス 187.8km 丘陵
9月4日 第20ステージ サンシェンショ~モス.カストロ・デ・エルビリェ 173.6km 山岳
9月5日 第21ステージ パドロン~サンティアゴ・デ・コンポステーラ 33.7km 個人タイムトライアル

この記事のタグ

UCIワールドツアー ブエルタ・ア・エスパーニャ2021 ロードレース

新着ニュース

もっと見る

ピックアップ

Cyclist CLIP

スペシャル

自転車協会バナー

インプレッション

インプレッション一覧へ

連載