バイクインプレッション2021キャニオン「エアロードCF SL」をレビュー そのままレースで上位を狙える1台

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 キャニオンのエアロロード「エアロード」シリーズが昨年フルモデルチェンジを果たした。今回レビューするのは3つあるグレードのうち、入門用に位置付けられた「エアロードCF SL」。末弟モデルとしての性能はいかほどか、実走レビューをお届けする。

キャニオン「エアロード CF SL Disc」 Photo: Masami Satou
全世代よりもボリュームアップしたフレーム形状 Photo: Masami Satou

 エアロードは2014年の登場以来、エアロロードバイクとしての確固たる地位を築き長年第一線で活躍してきた。そして昨年末、エアロダイナミクス、快適性、軽さを向上させて刷新。空力面ではスーパーコンピューターのCFD解析をもとに風洞実験も実施され、3年以上の開発期間を経てブラッシュアップされた。

 エアロードは3つのグレードから構成されている。上からCFR、CF SLX、そして今回レビューするCF SLだ。特徴的なハンドル幅を調整できる分割式のハンドルはCF SLには搭載されていないが、フレームのデザインは同一。下位グレードではあるが、新型としての恩恵は最大限取り入れられているモデルである。

ケーブルを一部内蔵したステム一体式ハンドルがアッセンブル Photo: Masami Satou
SLにはディスクモデルの他、リムブレーキモデルも用意 Photo: Masami Satou

森光流インプレッション

 各部がボリュームアップを果たしたためか、キレのある加速が印象的であった。グレードは下に当たるが、上位モデルにも引けを取らず、このままレースで戦えるであろう。群馬サイクルスポーツセンターのようなアップダウンが連続するコースがマッチするように思える。

タイムトライアルやトライアスロンでも活躍が期待できる巡航性能が魅力 Photo: Masami Satou

 また、高い巡航能力を活かし、タイムトライアルバイクとして使ったり、オリンピックディスタンスのトライアスロンでも効果を発揮するだろうと感じた。特に加減速が頻発するコースではTTバイクよりもアドバンテージがあるはず。ロードレースにとどまらず、幅広い競技で活躍できる1台だ。

松尾修作インプレッション

 前作のエアロードCF SLは「上位のCF SLXじゃなくて、このグレードでいいのでは?」と思うほどの高い完成度で仕上がっていた。今回登場した新作もまた同様に、そのままレースに出場できるほどのパッケージにまとまっている。

そのままレースに出場して上位を狙えるポテンシャルと優れたコストパフォーマンスが魅力 Photo: Masami Satou

 縦剛性が高く、いかにもエアロロードという乗り味が目立った前作。フルモデルチェンジを果たしてからは、各部のボリュームをアップさせたおかげか横剛性とのバランスも整い、格段に扱いやすくなった印象を受ける。これの傾向はCFRもSLも変わらず、巡航時以外の上りやちょっとした加速時など、あらゆるシチュエーションで楽に速く前へと進ませることができる。長いライドやレースでは効果を発揮するだろう。つまり、よりオールラウンダーとしての性能が向上したのだ。

 もちろん巡航時のフィーリングも良い。地面に吸い付くような安定感と、空気の壁を抜けていく感覚は癖になる。高いトルクをかけたペダリングでもくるり、くるりと回り続けてしまうので、つい踏みすぎてしまうほどだ。

 気になるCFRやSLXとの違いだが、もちろん重量面は上位モデルに軍配が上がる。また、キャニオン独自の分割式ハンドルや、クイル式を用いたシステムはSLにはない。ワイヤーも完全に内装式ではない。そのくらいだろうか。剛性感や巡航性能が著しく劣るとは思えない。カーボンホイールも初期装備であるし、基本的には買ったまま無理に変更するパーツもないだろう。車体価格も約40万円とスペックを考えた場合のコストパフォーマンスも抜群だ。費用を抑えながらトレーニングやレースを楽しみたいサイクリストにおすすめしたい1台だ。

■キャニオン「エアロードCF SL 8 DISC」

税抜価格:409,000円
カラー:ステルスグレー、オフブルー
実測重量:7.75kg
メインコンポーネント:R8000系アルテグラ
自転車の配送料:19200円

森光流

日本写真判定の新入社員として、YouTubeチャンネル「サイクリストTV」の企画「サイクルボーイズ」に出演中。社会人チームの「イナーメ信濃山形」に所属し、JBCFのカテゴリーはE1。ロードからトラック、マウンテンバイクレースに至るまで幅広い種目に挑戦中。

松尾修作

サイクリスト編集部員。10代からスイスのUCIコンチネンタルチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーにも参戦し、現在は社会人チーム「Roppongi Express」で趣味のレースを楽しむ。JBCFのカテゴリーはE1。数多くのバイクやパーツを試してきた経験を生かし、インプレッション記事を主に担当している。

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