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タイヤ選びの基本を4つのポイントから理解するロードバイクタイヤの選び方とおすすめタイヤ7選

by 浅野真則 / Masanori ASANO
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 少ないコストで走りを劇的に変えたければ、タイヤを交換するのがおすすめです。タイヤは1本数千円程度で買えますし、唯一地面に接するパーツなので、走行性能に及ぼす影響が大きいからです。しかし、タイヤは種類も多く、何を選んでいいか分からないという人も多いはず。そこで今回はロードバイクのタイヤの選び方のポイントやおすすめのモデルを紹介します。

タイヤと一口にいっても4つのタイプに分かれ、そのなかで様々な種類が存在しています。どのように選べばいいのかを解説します Photo: Shusaku MATSUO

選び方1:ホイールと同一タイプのタイヤを選ぶのが大前提

 ロードバイクのタイヤはクリンチャー、チューブラー、チューブレス、チューブレスレディの4タイプがあります。どのタイヤが使えるかはホイールのタイプによって決まりますが、基本的には同じタイプのタイヤとホイールなら組み合わせて使うことができます。互換性について表にまとめたので参考にしてください。

 互換性については、一部例外もあり、チューブレスホイールとチューブレスレディホイールは、チューブを入れることでクリンチャータイヤも組み合わせることができます(チューブレスレディにクリンチャータイヤを組み合わせる場合はリムテープが必要)。

 チューブレスとチューブレスレディの違いですが、チューブレスはタイヤにもリムにも気密性があるので、リムテープやシーラントなしでチューブレスとして運用できるようになっています。

シーラントを入れることで気密性を高めます Photo: Shusaku MATSUO

 一方、チューブレスレディは、リムにチューブレスレディ用のリムテープを貼り、タイヤにシーラントを入れて気密性を保つことで初めてチューブレスとして運用できるものです。タイヤもホイールも総じてチューブレスレディの方がチューブレスより軽くなる傾向にあります。

 チューブレスとチューブレスレディは、タイヤとホイールも条件付きで組み合わせることが可能です。つまり、チューブレスホイールとチューブレスレディホイールは、クリンチャータイヤも含めて多くのタイヤが使えるのです。

 チューブレスタイヤやチューブレスレディタイヤはチューブを使えばクリンチャーホイールと組み合わせて使うこともできます。しかし、チューブレスタイヤやチューブレスレディタイヤはクリンチャータイヤより重量が重くなりがちで、この組み合わせで使うメリットはあまりありません。

選び方2:主な用途で重視する機能を選ぶ

 一口にロードバイク向けのタイヤと言っても、重量の軽さ、転がり抵抗、グリップ、耐摩耗性、耐パンク性能などの違いによってそれぞれに個性があります。もちろんランニングコストに影響を与える価格も重要な要素です。

 これらの項目をレーダーチャートにしてすべての性能が高いタイヤが理想ですが、耐パンク性能や耐摩耗性の高いタイヤは重量が重くなることも多いので、用途によってどの性能を優先するかを選ぶことが重要です。下記に走り方別の優先したい性能の一例を示します。

 その上で「通勤でも軽快に走りたいからロードレース向けの耐パンク性能の高いタイヤを選ぶ」など、自分の乗り方にあわせて最適なモデルを選ぶといいでしょう。

●ロードレースで使うタイヤ
グリップや転がり抵抗の少なさを優先
●ヒルクライムで使うタイヤ
重量の軽さと転がり抵抗の少なさを優先
●トレーニングやロングライドで使うタイヤ
グリップ、転がり抵抗の少なさ、耐パンク性能をバランスよく兼ね備えることを優先
●通勤で使うタイヤ
耐摩耗性と耐パンク性能、価格の安さを優先

選び方3:幅の広いタイヤか細身のタイヤか

 タイヤを選ぶ際は、完成車購入時に標準で付いてきたタイヤと同じサイズを選ぶのが基本です。しかし、タイヤの幅を細めにしたり太めにすることで愛車の乗り心地を大きく変えることも可能です。

 最近のロードバイクでは700×25Cなどかつては太めとされたサイズがスタンダードになってきています。ホイールのリムの幅が以前と比べて広いものが増えているからです。

 タイヤを太くするメリットやデメリットとして主に次の点が上げられます。

メリット
・タイヤの中の空気量が増えることで衝撃吸収性がよくなり、乗り心地がよくなること
・タイヤの接地面が前後方向に短くなって左右方向に広がるため、転がり抵抗が少なくなって走りが軽くなること

デメリット
・細いタイヤに比べて重量がかさみがち。発進時や上りの際に重さを感じることも
・装着時にリムの外幅より幅が広くなるような太いタイヤだと、空気抵抗が若干増える

 このように重さ以外はあまり明確に感じられるデメリットはないので、23Cタイヤを履いている人が25Cにサイズアップするぐらいなら重量増もそれほどなく、メリットの方が大きいと思われます。

選び方4:タイヤの太さを変える際には愛車との相性に注意

 タイヤの太さを変える際に注意しなければいけないのは、フレームやフォーク、リムブレーキ用のキャリパー、ホイールとの相性です。特にタイヤを太くする場合には注意が必要です。

 フレーム形状では、特にエアロロードのようなシートチューブの後ろ側が後輪すれすれになるように隙間を極限まで減らすデザインを採用している場合などは25Cでもギリギリ、それより太いタイヤだと物理的に装着できないケースもあります。チェーンステーとのクリアランスが十分でない場合もあるかもしれません。愛車に対応する最大タイヤ幅を把握しておくといいでしょう。

 また、リムブレーキだとキャリパーによって付けられるタイヤの太さに制約が出てきます。特に古いコンポーネントだと太いタイヤが装着できないことも多々あります。リムブレーキ仕様のバイクに乗っている方は、ブレーキキャリパーとの相性もチェックしましょう。

 また、リム幅が狭い古いホイールに最新のタイヤを付ける場合、タイヤが最新のホイールと組み合わせたときに最適な形状になるように設計されていることがあるので、タイヤ本来の性能が十分に発揮できない可能性もあるので注意しましょう。

リムの幅とタイヤ幅には相性があります。古いリムの場合、ワイド化が進む近年のロードバイクタイヤでは性能が最大限引き出せない可能性があります Photo: Shusaku MATSUO

 一方、タイヤを細くする際は太くする際よりも制約は少ないですが、ホイールのリム幅が広い場合はあまり細いタイヤを付けられないケースもあります。ホイールに推奨タイヤ幅が設定されているケースもあるので、その範囲内でカスタムしましょう。

おすすめタイヤ7選

 それでは、おすすめのロードバイクタイヤを7つ紹介します。

おすすめモデル1
●ヴィットリア・コルサスピードG2.0 TLR

 ヴィットリアのコルサスピードG2.0は、転がり抵抗の少なさを徹底的に追求したタイヤ。3大ツールのタイムトライアルでこのタイヤを履いた選手が優勝しているほか、海外の実験サイトでは、現在市販されているタイヤのなかで最も転がり抵抗が少ない(=回転時の摩擦抵抗が少なく、走りが軽い)ことが証明されています。

 チューブレスレディ対応なので、チューブレスで運用するとインナーチューブとの摩擦抵抗がなくなり、このタイヤの持ち味である走りの軽さを最大限に体感できます。その走りはまさに異次元と言っていいレベルで、レース用の決戦用タイヤとして使うのがおすすめ。また、チューブレスレディタイヤとしては重量も軽いので、ヒルクライムにもおすすめです。

おすすめモデル2
●コンチネンタル・グランプリ5000
安心して普段使いできるレーシングタイヤ

 コンチネンタルのロードレーシングタイヤの最新モデル。クリンチャーだけでなく、チューブレスもラインナップしています。高性能タイヤの代名詞として長く君臨した先代モデルより転がり抵抗をより少なくし、軽量化も実現。さらに耐パンク性能も強化するなど、全方位的に進化しているのが特徴です。

 優れたグリップと転がり抵抗の少なさを両立するブラックチリコンパウンドは、このタイヤ専用にアップデート。トレッド面にはレーザーで刻んだパターンが刻まれ、サイドグリップを高めています。また、耐パンク層のベクトランブレーカーやケーシングも進化を遂げ、転がり抵抗を12%低減、耐パンク性能を20%向上、10gの軽量化(25C)も実現しているそうです。安心して普段使いできる決戦用タイヤと言っても過言ではありません。

おすすめモデル3
●パナレーサー・レースD エヴォ4
圧倒的な耐パンク性能を誇るレーシングタイヤ

 レースエヴォ4シリーズは、パナレーサーのロードレーシングタイヤの最新モデル。新開発のZSGアドバンスドコンパウンドを採用し、旧モデルと比べ転がり抵抗を約10%軽減し、グリップ性能を約20%向上させているそうです。

 なかでもレースDは、レースシリーズの特徴である転がり抵抗の少なさや高いグリップ力はそのままに、2層の耐パンクフライと貫通パンクに強いプロタイトベルトをトレッド下に配置することで圧倒的な耐パンク性能を実現。レースやロングライドでパンクのリスクを減らしながら軽快な走りを楽しむことができます。もちろん日頃の練習や通勤に使うのもおすすめです。

おすすめモデル4
●シュワルベ・デュラノDD
Eバイクに使えるほどのタフさが魅力

 高いグリップ力と優れた耐久性、耐パンク性能を高い次元で兼ね備えた新コンパウンド・アディックスを採用し、レースからロングライド、日ごろのトレーニングまで幅広い用途に使えるパフォーマンスタイヤ。トレッド中央部にナイロン素材を2重に重ねた耐パンク層・レースガード、ショルダーからサイドウォールにかけてはプロテクション素材・スネークスキンによってガードされ、高い耐パンク性能を実現しています。欧州のEバイク向けのタイヤの安全基準ECE-75Rをクリアしているので、Eロードバイクにもピッタリです。

おすすめモデル5
●マキシス・ハイロードSL
25Cで170gの軽量クリンチャータイヤ

 UCIワールドツアーチームのイスラエル・スタートアップネイションにタイヤを供給するマキシス。ハイロードSLはマキシスのレーシングロードタイヤのなかでも25Cで170gという圧倒的な軽さを実現しているのが特徴です。

 軽量タイヤでありながら、耐パンクベルト・K2プロテクションを採用することで耐パンク性能を強化。従来のコンパウンドより12%転がり抵抗を低減したハイパーSコンパウンドを採用したトレッドは、パターンを設けないスリックパターンを採用することで厚みをキープしています。軽量チューブと組み合わせ、ヒルクライムやロードレースの決戦用タイヤとして使うのがおすすめです。

おすすめモデル6
●ミシュラン・パワーロード
コストパフォーマンスに優れたレーシングタイヤの定番

 世界初のクリンチャータイヤを開発したミシュラン。パワーロードは、レーシングロードタイヤの最新モデル・パワーシリーズのなかで、最もオールラウンドでバランスの取れた性能を誇るモデルです。

 転がり抵抗の低さと高いグリップ力を両立しながら高い耐久性も兼ね備えたX-RACEコンパウンドを採用。さらに新しいパンク防止素材アラミド・プロテック+を採用することで、走りの軽さとグリップ性能の高さ、耐摩耗性、耐パンク性能の高さと全方位的に進化しているのが特徴です。ビードにも改良が加えられており、以前のモデルと比べてホイールに簡単にはめられるようになったのも魅力です。

おすすめモデル7
●スペシャライズド・ターボコットン
転がりの軽さ、グリップ、しなやかな乗り味を兼ね備える

 スペシャライズドのハイエンドロードバイクの完成車に採用される上質なクリンチャータイヤ。独自に開発したグリプトンコンパウンドと320TPIという高密度のコットンケーシングを組み合わせ、転がりの軽さとグリップ力の高さ、クリンチャータイヤとは思えないようなしなやかな乗り味を兼ね備えているのが特徴です。1本1万円オーバーとかなり高価ではありますが、一度味わうとその乗り味にやみつきになること間違いありません。

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