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自転車への積載のコツも紹介手軽に始める自転車&キャンプ 必要なアイテムの選び方とオススメ

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 「自転車&キャンプ」を始めるのに必要になってくるのがアイテムです。デイキャンプ用のバッグほか、本格的に自転車キャンプを楽しむためのテントや寝袋などの選び方とオススメについて、キャンプツーリングの達人・山下晃和さんが前回よりも一歩踏み込んで解説します。自転車への積載のコツもあわせてご紹介します。

キャンプサイトでは空気が澄んでくる秋冬は、星空が綺麗です。こんな風にお気に入りのホテルを自転車に積載できるなんて素敵だと思いませんか? Photo: Akikazu YAMASHITA

デイキャンプを楽しむためのアイテム

 自転車でデイキャンプの場合は、走る距離によって快適なバッグが変わってくると思います。距離が0kmから15kmくらいであれば、すべてバックパックに積んでいっても問題ないと思います(この距離はだいたい積載した荷物を積んだ状態で、平均スピードを20km/h前後として計算しています。もちろん、脚力や体力によって個人差はあります)。

 特にロードバイクや折り畳みの小径車でキャリアなどがないものは、この手段から始める方がいいでしょう。大きさとしては30L前後あれば、余裕をもってほぼ必要なアイテムを入れられると思います。

 15km以上走る場合で、もし、お乗りの自転車に前後キャリアや、最近トレンドのフロントラックが付いているならば、専用のパニアバッグやフロントラック用のバッグに収納して積載すると身体の負担が減ります。

フロントラックにフロントラック用のバッグ(底面にベルクロがある)であれば、大きな荷物類も簡単に積むことができます。日常使いにも非常に便利なので、日本でも海外でも利用者が増えつつあります Photo: Akikazu YAMASHITA

 特にフロントラックは日常使いでも非常に便利です。日頃のお買い物や通勤などでも使えるので、装着しない手はありません。ルックスもかなり洗練された物が増えているので、首都圏では装着する人がかなり増えてきました。今後はもっと使う人が増えてくると思います。輪行する際は少し大変ですが、それはまた別の機会に書きます。

 フロントラックにフロントラック用のバッグ(底面にベルクロがある)であれば、大きな荷物類も簡単に積むことができます。日常使いにも非常に便利なので、日本でも海外でも利用者が増えつつあります。

 15km以上走る場合で、上記のようなキャリアやフロントラックがない場合は、大型のサドルバッグでまかなう手段しかありません。容量が決まってしまうので、軽量で嵩張るようなウェア類は、バックパックに入れてしまうのもありです。

 ただ、バックパックは荷重が全てお尻の一点に集中するので、バックパックが重いとお尻が痛くなる原因になります。乗り慣れていない人であればお尻の肛門周りがただれることもありますのでお気をつけください。自分はかつて、かなり酷いめに遭いました。

オススメのバッグその1

オルトリーブの11Lのバッグを愛用 Photo: Akikazu YAMASHITA

もし、キャリアのない自転車に乗っていてるのであれば、まずは大型のサドルバッグが良いでしょう。オルトリーブ というドイツのブランドのバッグはタフで長く愛用できます。見た目もカッコイイですし、容量もあり、11リットル。これにバックパックをプラスすれば十分でしょう。また完全防水なので雨天時も安心です。

オススメのバッグその2

RALのBG LOADER Photo: Akikazu YAMASHITA

キャリアに付けるバッグであれば、RALのBG LOADERもかなりコストパフォーマンスが高く、オススメです。カゴタイプのパニアバッグなので長めのものも入れられ、積載も簡単です。お買い物で大根やネギなども入れられるのでお買い物スペシャル号になります。

秋冬のバイク&キャンプにも使えるオススメのテント

 前回、書いたようにホームセンターやアマゾンなどで売っている安いギアでも、暖かくて天候が良い時期はまったく問題ありませんが、気温が低くなり、雨や雪が降る場面も想定するとなるとアウトドアブランドのものがよいでしょう。また、寒さに強いのか暑さに強いのかという自分の身体とも相談しましょう。僕の場合は暑さはまったく問題なく、寒さに弱いため、秋冬の防寒対策の方に力点を置いています。

 テントの選ぶ基準は耐水圧が高いこと、重さ、収納したときのコンパクトさの3つの点を考慮すると良いでしょう。収納時にあまりにも大きいとサドルバッグやパニアバッグに入れることができなくなります。

 注意点は、テントと言っても、ファミリーテントとソロテントではまったくの別物だというところです。ウェブサイトではなかなか分からないところも多いので、実際にアウトドアショップに行って、サイズ感を見てみる方が良いと思います。ジャンルでいうと山岳テント(ソロ)というコーナーに置いてあります。重さは軽ければ軽いほどよいのですが、その分狭くなります。

 山岳用テントはとにかく軽量で、収納サイズが小さいので、0.5kgから1.8kgくらいの重量のものであれば自転車キャンプでもなんとかなります。それ以上重い場合は、カーゴバイクや大型のキャリアとパニアバッグがあった方がいい場合もあります。

モンベルのムーンライトテント1型でポール、レインフライを含み重さは1.65kg Photo: Akikazu YAMASHITA

張り綱、ペグ、スタッフサックを入れても1.65kgと軽量です。こちらはツーリングテントというジャンルだったのですが、これだけ軽くなったのであれば自転車ツーリングに使わない手はありません。また価格が2万7800円(税別)は非常にコストパフォーマンスが高いです。

秋冬のバイク&キャンプにも使えるオススメのマット

 次はマットについてです。マットがあると寝心地が極上になります。また、絶妙な凸凹に空気の層を作るため、保温性を確保するという効果もあります。アウトドア用のマットはそのために表面が凸凹になっているのです。デザインだけではありません。

 マットを使わないと、自分の体重で寝袋のロフトが潰れて、身体と地面が触れる部分だけペラペラになってしまい、寝袋に地面からの冷気が伝わってしまいます。地面から離れれば離れるほどデッドエアという体温に近い空気の層を作り、保温性を確保することができるのです。

 マットを選ぶ基準もリアキャリアやフロントラックがあるのであれば丸めたりするロールタイプ、折りたためたりするタイプで良いと思いますが、大型のサドルバッグに収めたい場合はエアーをいれるタイプになると思います。こちらの方が圧倒的にコンパクトになり、非常に軽量です。重さとしては300gから500gの間の物が良いと思います。また身長が高い人はロングというタイプでないと足がハミ出てしまうので注意です。

クライミットのスタティックVリーコン Photo: Akikazu YAMASHITA

自分はクライミットというアメリカのブランドのスタティックVリーコンという物を使っています。こちらはVの字になっていて、人間の身体の形状に合ったボディマップテクノロジーという技術を使い、背中の丸み、腰の落ち込み、お尻のでっぱりといった凸凹にフィットするようにできているので、非常に暖かいのです。

秋冬のバイク&キャンプに使うオススメの寝袋

 寝袋選びは、テント、マット、寝袋の3つの中でも1番重要で、これを間違えるとかなり寒い思いをします。真冬の低地であれば0℃対応の寝袋が良いと思います。寝袋には必ず使用温度や適応温度などが書いてあるので、それを基準に考えます。その次に、軽さやコンパクトさを見てみます。収納サイズが大きければ暖かいのですが、その分、運ぶのが大変になります。

 素材も羽毛と化学繊維(化繊)があるのですが、初心者は羽毛が良いと思います。非常に軽くて暖かいからです。化繊は嵩張ってしまうのと、同じ保温性を確保しようとすると重くなってしまうので。ただ手入れに関しては化繊に軍配が上がります。価格も化繊の方が安いです。

ナンガのミニマリズム180 Photo: Akikazu YAMASHITA

収納袋に収めれば、非常にコンパクトに。フロントフォークにマウントしたゴリラケージにもすっぽりフィットする、1リットルのペットボトルと同等のサイズです。総重量325gは世界最軽量クラスとも言われています。それなのに、想定使用温度は0℃まで対応。肌あたりも非常に柔らかくてふかふかで、本当に暖かいです。

お役立ちアイテム(灯りなど)

 あとはLEDランタン、ヘッドライト、シングルバーナーなどもあると便利です。特にヘッドライトは両手が使えるようになるのでテントの設営、撤収時、クッカーで料理をするとき、夜中にシャワーやトイレに行くときにもあると変わってきます。

 Photo: Akikazu YAMASHITA

 LEDランタンは以前ご紹介したスマホを充電できるタイプだと一石二鳥です。またシングルバーナーは秋冬のシーズンはかなり重宝します。カップラーメン、コーヒー、スープなど熱々の物を食べれば身体も自然と温まってきます。

 ヘッドライトはあると両手がフリーになるので、テントの設営、アウトドア調理器具での料理時、次の日の朝のための自転車のメンテナンス、トイレ、シャワーなどに行くときの移動時にもあると重宝します。

●オススメのヘッドライト

400ルーメンの明るさがあり、最大100m先まで照射できることと、低照度であれば150時間連続発光が可能です。バッテリーの残量が分かるブルーのライトがついています。こちらは単4電池4本がバッテリーになっていて、エネループなどの充電池が使えるのも良いところです。もちろん普通のアルカリ電池も使えます。僕は自転車キャンプだけでなく、縦走登山やモーターサイクルのキャンプでも使っています。

●オススメのLEDランタン

自転車キャンパーに絶大なる支持がある「ソーラーパフ」のLEDランタン。上部には太陽ソーラー充電池がついていて、走りながら太陽に当てているだけで充電されるという優れもの。薄曇りの日でも、光さえあれば充電されています。折りたたむとかなり薄くなり、運ぶのも楽ちん。重量も75gと激軽です。

●オススメのバーナー

ジェットボイルは読んで字のごとく、早くお湯が沸くのが特徴なので、ドライフードやスープなど液体の食事に最適。ジェットボイルには性能・用途別に5種類ありますが、ミニモはとろ火の調理もでき、他のモデルに比べて広口となっているため食事を作るのに長けています。

自転車への積載は中心の方に重い物を

 積載のポイントについても触れましょう。自転車への積載については、バッグにもよりますが、身体の中心の方に重たい物があると車体が安定します。ハンドルバッグはハンドルに近い方、サドルバッグはサドルに近い方、フレームバッグやダウンチューブバッグなどには重たい物を入れるようにしています。重心が低いところにあると砂利道や芝生での不整地(キャンプ地)でブレが少なくなるからです。

 Photo: Akikazu YAMASHITA

 自分はスマホを充電できるバッテリー類はフレームバッグに。また、飲み水、輪行バッグなどをボトルケージに置き、ダウンチューブバッグに工具類を付けています。工具は意外に重いので、低い位置に置くことで安定するからです。

 身体から遠いところに水分や重たい物を入れると左右に振れが大きくなるので、こういうところにはレインウェアや防寒着などの軽くて嵩張る物を入れると良いと思います。急な気温の変化に取り出し易いという利点もあります。バイクパッキングでは、パニアバッグ類と違って一度収納してしまうと取り出すときに苦労するというところも頭に入れておかなければなりません。

最近、工具類はここのバッグに入れるようにしたら安定感が増しました Photo: Akikazu YAMASHITA

秋冬キャンプへ

 以上のことをふまえれば、これから冬シーズンのキャンプでも怖くないと思います。冬の空気はキーンと冷たいですが、その分、景色を美しくしてくれます。山の上のキャンプ場で雲海が眺められたり、満天の星空を眺められたり、温かい飲み物が美味しく感じたり、冬ならではの幸せもたくさんあります。体調を整えて、しっかり準備をして、自分なりの試行錯誤と工夫をして、秋冬のキャンプツーリングを楽しんでください!

テントを下のキャンプ場に置いて、グラベルロードを駆け上ったら、この雲海が待っていました。幸せです! Photo: Akikazu YAMASHITA
山下晃和(やました・あきかず)

タイクーンモデルエージェンシー所属。雑誌、広告、WEB、CMなどのモデルをメインに、トラベルライターとしても活動する。「GARVY」(実業之日本社)などで連載ページを持つ。日本アドベンチャーサイクリストクラブ(JACC)評議員でもあり、東南アジア8カ国、中南米11カ国を自転車で駆けた旅サイクリスト。その旅日記をもとにした著書『自転車ロングツーリング入門』(実業之日本社)がある。趣味は、登山、オートバイ、インドカレーの食べ歩き。ウェブサイトはwww.akikazoo.net

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