バイクインプレッション2020荷物満載で旅に出かけたくなるグラベルツアラー ボムトラック「フックEXT」

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 ボムトラックのグラベルツアラー「フックEXT」をインプレッションをお届けする。極太タイヤを装着可能にするクロモリフレームには、タフな走りを支えるカーボンフォークを装備。旅に出かけたくなる万能ツアラーを実走して試した。

ボムトラック「フックEXT」 Photo: Masami SATOU

 ボムトラックはドイツ・ケルン生まれの比較的新しいブランドだ。BMXを得意とするWe Make Things社から派生し、グラベルロードやツアラー、シクロクロス車などオフロードカルチャーに密接したバイクを開発。厳しい走行環境に耐えうるクロモリフレームを中心にラインナップを揃えている。

フロントにはカーボン性フォークを装備。ハブダイナモのルーティングが内部を通る Photo: Masami SATOU

 今回紹介するフックEXTもボムトラックらしい仕様にまとめられている。フレームはコロンバス社のダブルバテッドクロモリチューブを採用。フロントにはボリュームのあるフルカーボンフォークをアッセンブルしている。650Bと700Cとのどちらのホイール規格にも対応しており、それぞれ45Cと52Cという極太タイヤを装着可能だ。

 完成車に組み込まれたコンポーネントはスラム「ライバル1」だ。40Tのフロントシングル仕様で、リアには11-42Tのスプロケットが採用。オンロードでの移動から、オフロード走行のどちらにも対応するワイドなギヤレシオが設定されている。 

650Bは52Cまで、700Cは45Cまでのタイヤクリアランスを確保 Photo: Masami SATOU
フロント40Tのシングルギヤに、リアは11-42Tのワイドなスプロケットを装備 Photo: Masami SATOU

使い道の自由さは、まさにSUVのよう

 ゴツいなぁ、というのが最初の印象だったフックEXT。手で持つと期待を裏切らないズシリとした重みを手に感じた。幅広のフレアハンドルに太いブロックタイヤ、クロモリフレームなら当然である。しかし、乗ってみるとまた違った表情を見せた。

 まずは舗装路で乗り出してみると、フロントフォークの存在感が強烈で、バイクに高い安定感をもたらしていた。コーナリング時のハンドリングはまったりとしたものだが、バイクの振りにはシャキシャキと反応する。直進安定性が非常に高い。一方、フレームはクロモリらしいしなりがギュンと心地よい加速感を生み出している。フォークの特性とマッチして、意外にも軽快なリズムで走ることができた。

強靭なフロントフォークと、しなりを生むクロモリフレームが抜群のコンビネーションを実現 Photo: Masami SATOU

 未舗装路では最初に感じた重さが生きてくる。突き上げに対抗し、粘りのあるトラクションを発揮。フロントフォークの安定性も健在で、太めのタイヤを履かせたことによる安心感も大きかった。

 おそらくこのフックEXTを選ぶサイクリストは、素のままの車体では走らないはず。キャリアを装着して荷物を満載にして旅をするなど、自分使用にカスタマイズすることだろう。そうした自由な遊び方に全力で応える懐の広さを持った1台だった。重量が増えても、ハードにグラベルを攻めても、乗り手を満足させるまさにSUVのようなグラベルツアラーだ。

■ボムトラック「フックEXT」

税抜価格:298,000円(完成車)、98,800円(フレームセット)
カラー:マットメタリックグレー
サイズ:XS(460-27.5”)、S(500-27.5”)、M(530-27.5”)、L(560-27.5”)、XL(600-27.5”)

松尾修作

サイクリスト編集部員。10代からスイスのUCIコンチネンタルチームに所属し、アジアや欧州のレースを転戦。帰国後はJプロツアーにも参戦し、現在は社会人チーム「Roppongi Express」で趣味のレースを楽しむ。JBCFのカテゴリーはE1。数多くのバイクやパーツを試してきた経験を生かし、インプレッション記事を主に担当している。

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