ツール・ド・フランス2012 第1ステージツール初出場のサガンがいきなりのステージ勝利! カンチェッラーラとのスプリントを冷静に制す

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 ツール・ド・フランス 2012第1ステージは、リエージュ〜スランの198km。ゴールを含めて5つの4級山岳があり、難易度は低いがアップダウンが続き、ゴール前もきつめの勾配がある。純スプリンターよりは「登りもいけるスプリンター」向きのコースだ。

マイヨ・ジョーヌを着てスタート地点のリエージュの広場に立つカンチェッラーラ(スイス、レイディオシャック・ニッサン)マイヨ・ジョーヌを着てスタート地点のリエージュの広場に立つカンチェッラーラ(スイス、レイディオシャック・ニッサン)
リエージュ市内の橋を渡る集団リエージュ市内の橋を渡る集団

 リエージュをスタートして間もなく、4km地点(残り194km)で下記の6人の選手が飛び出した。

ヨアン・ジェヌ(フランス、チーム ヨーロッパカー)
パブロ・ウルタスン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)
マキシム・ブエ(フランス、アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)
ニコラ・エデ(フランス、コフィディス ルクレディアンリーニュ)
アントニー・ドゥラプラス(フランス、ソール・ソジャサン)
ミカエル・モルコフ(デンマーク、チーム サクソバンク・ティンコフバンク)

スタート間もなく飛び出した6名の選手スタート間もなく飛び出した6名の選手
林の中に作られた道を行くエスケープグループ林の中に作られた道を行くエスケープグループ

 山岳ポイントは計5カ所。42km地点の第1山岳をトップで通過したのはモルコフ。49km地点の第2山岳はウルタスンがトップで通過した。94km地点の第3山岳は再びモルコフが獲得。

 集団は、個人総合首位のファビアン・カンチェッラーラ(スイス)を擁するレイディオシャック・ニッサンがコントロール。逃げ集団との差を2分〜4分の間に保ち続ける。

中盤からマイヨ・ジョーヌを守りながら走ったレイディオシャック・ニッサン中盤からマイヨ・ジョーヌを守りながら走ったレイディオシャック・ニッサン
集団の中のフランク・シュレク(ルクセンブルク、レイディオシャック・ニッサン)とカンチェッラーラ集団の中のフランク・シュレク(ルクセンブルク、レイディオシャック・ニッサン)とカンチェッラーラ

 116.5km地点には中間スプリントポイントが設定されている。逃げ集団の中ではジェヌがトップで通過。

 続いてメイン集団も中間スプリントポイントへ。マシュー・ゴス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)が集団の先頭、全体の7番目で通過。マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、スカイ プロサイクリング)、マーク・レンショー(オーストラリア、ラボバンク サイクリングチーム)、アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル チーム)と続く。

 139km地点の第4山岳は、モルコフが先頭で通過。合計3ポイントとなり、ゴール地点の最後の山岳ポイントを待たずに、今日の、そして今ツール最初の山岳賞獲得を確定させた。

 レースが残り29kmとなった頃、逃げ集団とメイン集団の差は1分を切った。残り23km付近では集団内で落車が発生、さらに直後にも再び集団内で落車が発生し、展開が荒れてくる。残り20kmを切ると逃げ集団とメイン集団のタイム差は30秒を切る。道幅は広くなったり狭くなったりを繰り返し、危険なロータリーなどもあって、集団は神経質に。逃げ集団は残り8.4kmですべてメイン集団に吸収された。

仮装した沿道の観客仮装した沿道の観客

 残り6kmあたりでは集団先頭はロット・ベリソル チームが固め、スプリンターのグライペルが鬼の形相で牽きまくる。そして残り4.6kmとなったところでグライペルが役目を終えて後方に下がり、集団前方はロット・ベリソルの他にオリカ・グリーンエッジやリクイガス・キャノンデールが上がってくる。

 残り3km、勾配が出てくるとオリカ・グリーンエッジが先頭に4人の選手を集めて集団を牽くが、そこからシルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファルマ・クイックステップ)がアタック。ミヒャエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・グリーンエッジ)が追う。

 そして残り1.5kmでマイヨジョーヌを着用するファビアン・カンチェッラーラ(スイス、レイディオシャック・ニッサン)がアタックして他の選手を一気に引き離す。このアタックについてきたのが、ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)。エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング)も反応する。

 ゴール前のきつい勾配を先頭で上るカンチェッラーラ。サガンは余裕がありそうだが前には出ない。後方の集団ではフィリップ・ジルベール(ベルギー、BMC レーシングチーム)も迫ってくる。そして最後のスプリント勝負では、冷静にカンチェッラーラをマークしたサガンが余裕を持って制し、初出場のツール・ド・フランスで、いきなりのステージ1勝を挙げた。

第1ステージの区間優勝を飾ったペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)。ツール初出場での初勝利だ。第1ステージの区間優勝を飾ったペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)。ツール初出場での初勝利だ。

 若くしてその才能をいかんなく発揮してきたサガンのとっては、まずは顔見せの勝利といったところかもしれない。自ら勝負に出たカンチェッラーラは総合首位をキープ。新城幸也(チーム ヨーロッパカー)は1分25秒遅れの99位でゴールした。

この日もマイヨ・ジョーヌを守ったカンチェッラーラ(スイス、レイディオシャック・ニッサン)この日もマイヨ・ジョーヌを守ったカンチェッラーラ(スイス、レイディオシャック・ニッサン)
山岳賞を獲得したモルコフ(デンマーク、チーム サクソバンク・ティンコフバンク)山岳賞を獲得したモルコフ(デンマーク、チーム サクソバンク・ティンコフバンク)

ステージ結果
1 ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) 4時間58分19秒
2 ファビアン・カンチェッラーラ(スイス、レイディオシャック・ニッサン) 同タイム
3 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング)
4 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム)
5 バウケ・モレマ(オランダ、ラボバンク サイクリングチーム)
6 アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター チーム)
7 ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク サイクリングチーム)
8 ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ・バラクーダ)
9 ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ・バラクーダ)
10 ドリース・デヴェニンス(ベルギー、オメガファルマ・クイックステップ)
99 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー)+1分25秒

個人総合(マイヨジョーヌ)
1 ファビアン・カンチェッラーラ(スイス、レイディオシャック・ニッサン) 5時間5分32秒
2 ブラッドリー・ウィギンス(イギリス、スカイ プロサイクリング) +7秒
3 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファルマ・クイックステップ) +7秒
4 ティージェイ・ヴァンガードレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) +10秒
5 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング) +11秒
6 デニス・メンショフ(ロシア、KATUSHA TEAM) +13秒
7 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム) +13秒
8 カデル・エヴァンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) +17秒
9 ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +18秒
10 ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ・バラクーダ) +18秒
97 新城幸也(日本、チーム ヨーロッパカー) +2分3秒

ポイント賞(マイヨヴェール)
1 ファビアン・カンチェッラーラ(スイス、レイディオシャック・ニッサン) 55 pts
2 ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) 49 pts
3 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング) 42 pts
(カンチェッラーラがマイヨジョーヌ着用のため、次ステージはサガンがマイヨヴェール着用)

山岳賞(マイヨアポワ)
1 ミカエル・モルコフ(デンマーク、チーム サクソバンク・ティンコフバンク) 3 pts
2 ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) 1 pts
3 パブロ・ウルタスン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) 1 pts

新人賞(マイヨブラン)
1 ティージェイ・ヴァンガードレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) 5時間5分42秒
2 エドヴァルド・ボアッソンハーゲン(ノルウェー、スカイ プロサイクリング) +1秒
3 レイン・タラマエ(エストニア、コフィディス ルクレディアンリーニュ) +12秒

敢闘賞
ニコラ・エデ(フランス、コフィディス ルクレディアンリーニュ

チーム総合
1 スカイ プロサイクリング 15時間17分10秒
2 レイディオシャック・ニッサン +4秒
3 BMCレーシングチーム +6秒

(文 須賀川健一/写真 砂田弓弦)

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